ジョーズ (アトラクション)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ジョーズJAWS)は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンアミティ・ビレッジにあり、過去にユニバーサル・スタジオ・フロリダに存在した、映画「ジョーズ」をテーマにしたライド・アトラクションである。

Jaws at Universal Studios Japan 01.jpg

存在するパーク[編集]

過去に存在していたパーク[編集]

概要[編集]

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン[編集]

ジョーズ
JAWS
オープン日 2001年3月31日 (USJと同時にオープン)
タイプ ライド・アトラクション
スポンサー 三井住友カード株式会社
所要時間 約7分
定員 48名
利用制限 身長制限:単独乗車時の身長122cm以上
付き添い者同伴の場合制限なし(1人で座ることができれば、保護者同伴であれば122cm未満でも乗車可)
エクスプレス・パス
シングルライダー
チャイルドスイッチ

2001年3月31日、パークのオープニングアトラクションとして設置された。アトラクション内の構造はユニバーサル・スタジオ・フロリダのものとほぼ同様。

オープン当初はANAがスポンサーだったが、現在は三井住友カードがスポンサーになり、プラチナカード会員向けにラウンジの提供等も行っている[1][2]

2017年10月9日、ボート後部のエンジン付近から黒煙が上がった。乗客は全員避難し、クルーが消火器で消し止めた。けが人はなかった[3][4]

ユニバーサル・スタジオ・フロリダ[編集]

1990年6月7日、パークのオープンと同時にオープニングアトラクションとして披露された。しかしオープン初日は、悪天候のためライドが正常に機能せず運休した。その後も連日故障が相次いだため、僅か2年半ほどでアトラクションを一旦クローズさせ、1993年春に正式に再開。

2011年12月2日、ジョーズを含むアミティエリア全体をクローズさせ、ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターのロンドン/ダイアゴン横丁をオープンさせることを発表。2012年1月2日にクローズした。

ストーリー[編集]

1975年港町アミティに巨大なホオジロザメが現れ、多くの人々が襲われた[5]

サメの恐怖も忘れ去られ平和になった現在、ゲストたちはボートツアー「アミティ・ハーバー・ツアー」にアミティ・シックスとして参加する。同乗する船長の"ホオジロザメに襲われた港町の過去"を聞いていたその時、アミティ・スリーからの遭難信号を受信し、現場に出くわす。そこにはアミティ・スリーのボートの残骸が浮かんでおり、その近くで巨大なホオジロザメに遭遇してしまう。ゲストたちは、ガソリンタンクの爆発などのピンチに見舞われながらも、ホオジロザメの魔の牙からの生還を目指す。

製作背景[編集]

1964年に開業したユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに存在するアトラクション「スタジオ・ツアー」の一部に『ジョーズ』のシーンを映画公開から1年後の1976年に追加した。アトラクションの構造として、アニマトロニクスホオジロザメがゲストを攻撃するものだった。後にそのサメは、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドの代表的な顔となる。

当時のウォルト・ディズニー・カンパニー最高経営責任者であるマイケル・アイズナーは、このアトラクションの成功を見て、ディズニーパークにも同様のアトラクションを作ろうと構想を練り、フロリダに建設予定のディズニー・ハリウッド・スタジオに設置を決定した[6]。しかし、ディズニー・ハリウッド・スタジオの建設が決定した際、ユニバーサル側もユニバーサル・オーランド・リゾートの建設を決めた。理由として、近くにパークを設置することで、ディズニーの集客力にあやかりたかったためだとしている。

1985年、ディズニー・ハリウッド・スタジオの建設が始まった[6]。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドの類似アトラクション「スタジオ・バックロット・ツアー」の建設を知ったユニバーサル側は、本来ならユニバーサル・スタジオ・ハリウッドのスタジオ・ツアーをユニバーサル・オーランド・リゾート内のユニバーサル・スタジオ・フロリダにも設置したかったため激怒した。ディズニー・ハリウッド・スタジオが類似アトラクションを建設したため、フロリダ内でコピーだと思われることを避ける必要があり、ユニバーサル・スタジオ・フロリダへのスタジオ・ツアーの建設を断念した。そのため、ユニバーサル・スタジオは、スタジオ・ツアーの各場面を分割、最も人気の高いシーンをピックアップし、それ自体をアトラクション化することを決定した。それがジョーズである。

デザイン担当のピーター・アレキサンダーは、アトラクションをウォーターライドにし、クライマックスシーンのみサメを登場させる構造を考えていた[6]。しかし、映画のストーリー展開をより忠実に再現するため、アトラクション製作には映画シリーズで監督を務めたスティーヴン・スピルバーグも参加した。彼らは、サメと周辺の特殊効果をより良く製作するため、以前にスタジオ・ツアーのジョーズのシーンの製作依頼をしたライド&ショーエンジニアリング英語版に再び依頼。コストは当時で3000万ドル、現在で5300万ドルをかけて製作された。

オープン[編集]

フロリダでのトラブル[編集]

オープン直後の故障[編集]

1990年6月7日、ユニバーサル・スタジオ・フロリダの開業と同時にジョーズがオープニングアトラクションとして披露された。アトラクションで使用されていたサメの重量は3トン、長さは24フィート、ボーイング747のエンジンと同等の水力で水中を移動する[6]。水中には2000マイルの電線と7500トンの鉄が含まれており、アニマトロニクスのサメはコンピューターで誘導する油圧システムで制御されていた。しかしオープン初日は、悪天候のためライドが正常に機能せず運休した。その日を筆頭に故障が相次ぎ、ゲストの非難誘導を連日行った。

原因としてサメがボートを咬み180度回転させるシーン、フィナーレのサメを爆破させるシーンが挙げられ、頻繁に故障が相次いだ[7]。爆破シーンは映画「ジョーズ」のエンディングを再現したものである。サメがボートを咬むシーンでは本物のサメの歯を使用していたため、ボートが傷だらけになった。そして、サメ自体も水中にいるのが負担となり動作不能となることも多々あった[8]。サメの爆破シーンも動かないことが多々あり、その際は船長がアドリブでフォローしていた[7]。正常に動作した際にも、サメの肉片と血液がリアルなため、本物と勘違いするゲストが苦情を入れるケースも多々あった。爆破シーンには水中爆発効果シミュレーターが使用されており、これにはサメの肉片である小道具と赤い染色液の水を打って放つための水中シューティングが備え付けられていた。ユニバーサルは、これらの問題は修理のみで解決するのは不可能だと判断し、オープンから僅か2か月半後に一旦クローズさせた。

ガソリンタンクの爆発シーン

ユニバーサルは、適切な設計に失敗したとされるライド&ショーエンジニアリング英語版を訴えたが、試験期間の不足を理由に非難された[7]。後に問題個所は、新たなシーンを製作することで決着した。同じ失敗を繰り返さぬようトータリー・ファン・カンパニー英語版、ITECエンターテインメント、インタミンオーシャニアリング・インターナショナル英語版に製作依頼をし、各企業の得意分野を分担して製作を進めていくこととした。サメがボートを咬むシーン、フィナーレのサメを爆破させるシーンは、ガスタンクの爆発とサメが感電死するシーンに置き換えられた。サメの感電死は『ジョーズ2』のエンディングを再現したもの。新しいサメははるかに信頼性が高く、500馬力のエンジンと同等の力で水中に突進し、水中を移動する12トンの油圧リフトに取り付けられていた。

ライドの重要な役割を担う船長は5日間のトレーニングを余儀なくされ、資格あ十分にあるとみなされるまで指導された[7]。アトラクションは、1993年春に正式に再開された[8]。アトラクション成功の代償として膨大な費用が掛かり、製作費は4000万ドル、ボートとガスタンクに使用される石油は年間約200万ドルかかった。そして少なくとも年に1回500万ガロンの水からなるラグーンを排水しなければならなかった。後にそれが問題となり、1995年6月環境保護局からこれらの排水中の汚染物質の不適切な処理を正すよう命じられた。

ガソリン価格の高騰[編集]

フロリダでは2004年ハリケーンシーズンの後、ガソリン価格の高騰により2005年の1月から12月にかけて一時的にクローズした[7]。2005年12月から再開したが、2007年4月まで繁忙期のみ限定でオープンした。ほぼ1年にわたる閉鎖の間に待ち列のリニューアル、ボートとサメの塗り替えが行われた。しかしこれには爆発などの炎の演出の軽減も含まれており、2011年まで年々炎の演出を弱くリニューアルされてきた。

フロリダでのクローズ発表[編集]

エントランスに設置されていたサメの像

2011年12月2日、ユニバーサルはジョーズを含むアミティ・ビレッジ全体をクローズさせ、ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターのロンドン/ダイアゴン横丁をオープンさせることを発表[8]

ユニバーサル・オーランド・リゾートに存在するもう1つのパーク「アイランズ・オブ・アドベンチャー」には、2010年6月18日ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターホグズミード村がオープン。それ以来入園者数が偏り、減少傾向にあった[8]。両パークのバランスのを保つため、フロリダにもウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターの第2のエリアを作ることとなり、2012年1月2日にクローズした。

現在でもダイアゴン横丁に、映画の挿入歌である「Show Me the Way to Go Home英語版」を歌っている装飾があり、別ショップのショーウィンドウにはサメの歯が飾ってある[8]。アトラクションのエントランスに設置されていたサメの像は、サンフランシスコ・エリアフィッシャーマンズワーフに移動された。

脚注[編集]

  1. ^ USJ内の「三井住友カード ラウンジ」の内部を公開!人気アトラクション「JAWS」に優先搭乗できるほか、無料のドリンクを飲みながら休憩&スマホ充電も可能” (日本語). クレジットカードおすすめ最新ニュース[2020年]. 2020年3月29日閲覧。
  2. ^ 「三井住友プラチナカード」の会員だけが利用できるUSJの特別ラウンジを紹介! 人気アトラクションの「ジョーズ」の中に新規オープンしたラウンジとは?” (日本語). クレジットカードおすすめ最新ニュース[2020年]. 2020年3月29日閲覧。
  3. ^ USJの「ジョーズ」、ボートから黒煙 乗客は全員避難:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2020年3月29日閲覧。
  4. ^ USJ:「ジョーズ」から黒煙 けが人なし、エンジン焼く” (日本語). 毎日新聞. 2020年3月29日閲覧。
  5. ^ ジョーズ|アトラクション|ユニバーサル・スタジオ・ジャパン|USJ” (日本語). USJ. 2020年3月29日閲覧。
  6. ^ a b c d Geryak, Cole (2019年1月31日). “Extinct Attractions: Jaws: The Ride” (英語). LaughingPlace.com. 2020年3月29日閲覧。
  7. ^ a b c d e We'll Be Shark Bait in Ten Minutes! A Brief History of Jaws, the Ride” (英語). WanderWisdom. 2020年3月29日閲覧。
  8. ^ a b c d e Jaws: The Ride” (英語). theStudioTour.com. 2020年3月29日閲覧。

外部リンク[編集]

  • ジョーズ - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン