東京の宿

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東京の宿
An Inn in Tokyo
坂本武(左)、岡田嘉子(右)
監督 小津安二郎
脚本 池田忠雄
荒田正男
原案 小津安二郎
出演者 坂本武
岡田嘉子
突貫小僧
音楽 伊藤宣二
撮影 茂原英朗
編集 茂原英朗
配給 日本の旗 松竹キネマ
公開 日本の旗 1935年11月21日
上映時間 80分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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東京の宿』(とうきょうのやど)は、1935年昭和10年)11月21日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎モノクロスタンダードサウンド版、80分。

坂本武主演の「喜八もの[1]」の最終作。原作のウィンザアト・モネはWithout Moneyのもじりで、小津・池田・荒田の合作ペンネームである[2]。第12回キネマ旬報ベスト・テン第9位。

あらすじ[編集]

妻と離別し家も仕事も失った喜八と小学生の二人の息子・善公と正公は、親子で毎日工場の職を求めて工業地帯をさまよい、宿の客同士の共同部屋で知り合いになった喜八と同じ境遇の女性「おたか」とその幼い娘の君子に出会う。ある夜、喜八は飯屋をやっている昔なじみの未婚の女性「おつね」と偶然に出会い、親切な彼女は借家と工場の仕事を見つけてきてくれた。おたか親子と親密な時間を過ごした後で、君子が大きな病気にかかってしまうと親子ともども黙って消えてしまう。喜八は腹が立ち料理屋でヤケ酒をあおっていると、何と、おたかが酌婦[3]として酒を持ってきた。喜八は彼女を叱るが、おたかは涙ながらに娘の入院費用で仕方なかったと弁解する。親子を何とかしようと、喜八は一大決心をする。深夜、喜八は息子に盗んだお金を、おたかのいる病院に送り届けさせると、おつねに息子の世話を頼み、警察へと向かうのだった。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

左から、岡田嘉子、小島和子
左から、小島和子、岡田嘉子、坂本武、末松孝幸、突貫小僧

脚注[編集]

  1. ^ 『喜八物』 - コトバンク
  2. ^ 東京の宿allcinema、2015年4月12日閲覧
  3. ^ 酒場・料理屋や宴会などの席で、酒の酌をする女。また、それをよそおった売春婦。
  4. ^ 別名:小嶋和子

外部リンク[編集]