浮草 (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
浮草
Floating Weeds
監督 小津安二郎
脚本 野田高梧
小津安二郎
製作 永田雅一
出演者 中村鴈治郎 (2代目)
京マチ子
若尾文子
川口浩
音楽 斎藤高順
撮影 宮川一夫
編集 鈴木東陽
配給 大映
公開 日本の旗 1959年11月17日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

浮草』(ウキクサ)は、1959年大映製作の日本映画

概要[編集]

1934年松竹蒲田撮影所で製作した『浮草物語』を監督自らがリメイクした作品。宮川一夫撮影によるアグファのカラー映像が旅役者の世界の情緒を際立たせる佳作である。本作は、小津が第二の故郷である地元三重県でロケーション撮影した唯一の映画でもある。三重県志摩郡浜島町大王町阿児町東京都あきる野市五日市駅神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎海岸等で撮影された。

『浮草物語』から『浮草』の制作は25年経過後のリメイクである。『浮草物語」に「信吉」役で三井秀男(後の三井弘次)が出演しており、『浮草』で川口浩が演ずる「本間清」に当たる役を、旧作では三井が演じていた。2作ともに出演したのは三井だけである。[1]本作は1958年に『大根役者』として松竹で撮影するはずで、主要キャストは進藤英太郎淡島千景有馬稲子山田五十鈴が予定されていた。佐渡や新潟にロケハンまで済ませたが、この年の雪が少なく、撮影を断念した。翌1959年、『彼岸花』の制作で大映の女優山本富士子を借りた見返りに、大映で撮影することになった。[2]戦前作品では坂本武が主演だったが、本作ではすでに歌舞伎俳優として完成した芸風と貫禄のある風格を発揮していた中村鴈治郎であり、京や若尾ら女優陣に脇役も杉村春子たちの名優に囲まれて、前作と本作では、自ずと作品の完成度や受ける印象が異なる。

あらすじ[編集]

旅回りの駒十郎一座の乗った船が港に着いた。駒十郎は一膳飯屋にお芳を訪ね、その昔二人がもうけた清も今では郵便局に勤めていると知って安心する。清には駒十郎はお芳の兄ということになっていた。駒十郎の連れ合いのすみ子は、清のことを不審に思い加代に清を誘惑してくれるよう頼む。加代と清は恋仲になり、それを知った駒十郎は加代とすみ子を激しく叱りつける。客入りの悪くなった一座は解散することになり、駒十郎と清は加代を巡って対立する。お芳は清に駒十郎が実の父親だと打ち明けるが、清は許さず、駒十郎は気が抜けたように立ち去る。駅に行くとすみ子が待っていて、二人は車中の人となるのだった。

スタッフ[編集]

  • 監督:小津安二郎
  • 製作 : 永田雅一
  • 企画 : 松山英夫
  • 脚本:野田高梧小津安二郎
  • 撮影:宮川一夫
  • 美術:下河原友雄
  • 音楽 : 斎藤高順
  • 録音:須田武雄
  • 照明:伊藤幸夫
  • 色彩技術:田中省三
  • 装置 : 原島徳次郎
  • 装飾 : 岩見岩男
  • メークアップ : 牧野隆
  • 舞踊振付:花柳寿恵幸
  • 舞台指導 : 上田吉二郎
  • 助監督 : 中村倍也
  • 編集 : 鈴木東陽
  • 製作主任 : 松本賢夫
  • 現像 : 東京現像所 (アグファカラー)

キャスト[編集]

作品データ[編集]

  • 製作 : 大映東京撮影所
  • フォーマット : カラー スタンダードサイズ(1.37:1) モノラル
  • 初回興行 :
  • 同時上映 :

脚注[編集]

  1. ^ 角川映画、本作DVD副音声の解説による。
  2. ^ 厚田雄春著『小津安二郎物語』

外部リンク[編集]