本郷和人
本郷 和人(ほんごう かずと、1960年10月 - )は、日本の歴史学者。東京大学教授[1]。博士(文学)(東京大学、1996年)。専門は日本中世史。
人物
東京都出身。石井進・五味文彦に師事。日本中世政治史においては当為(建前、理想論)ではなく実情を把握すべきとし、清水三男の評価を通じて日本中世の「統治」のあり様に言及する著作を発表している。従来の権門体制論を批判し、二つの王権論に立つ。また書評も師の五味文彦と同様に多く行っている。中世・近世を扱った様々なドラマ、アニメ、漫画の時代考証にも携わっている。
AKB48の熱心なファン(推しメンは高城亜樹)だと公言しており、「あきちゃ教授」とも呼ばれる。2013年に開催されたAKB48 32ndシングル選抜総選挙関連のテレビ番組、2014年に開催されたAKB48 37thシングル選抜総選挙関連のテレビ番組にも出演している。
経歴
学歴
- 1973年 千代田区立麹町小学校卒業
- 1976年 武蔵中学校卒業
- 1979年 武蔵高等学校卒業
- 1983年 東京大学文学部卒業
- 1988年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学[2]
- 1996年 『中世朝廷訴訟の研究』で博士(文学)(東京大学)
職歴
- 1988年 東京大学史料編纂所助手[2]『大日本史料』第5編の編纂にあたる。
- 東京大学史料編纂所助教授
- 2005年 東京大学大学院情報学環助教授[2]
- 2007年 東京大学大学院情報学環准教授
- 2008年 東京大学史料編纂所准教授[2]
- 2012年 東京大学史料編纂所教授
家族
妻の本郷恵子は東京大学史料編纂所教授。日本中世史を専攻している。
著書
- 『中世朝廷訴訟の研究』東京大学出版会、1995年
- 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』新人物往来社、2004年
- 『人物を読む日本中世史 頼朝から信長へ』講談社選書メチエ 2006年
- 『武士から王へ―お上の物語』ちくま新書、2007年、ISBN 4480063889
- 『天皇はなぜ生き残ったか』新潮新書、2009年、ISBN 4106103125
- 『天皇の思想―闘う貴族北畠親房の思惑』山川出版社、2010年、ISBN 4634150042
- 『武力による政治の誕生 選書日本中世史1』講談社選書メチエ、2010年、ISBN 4062584662
- 『天皇はなぜ万世一系なのか』文春新書、2010年、ISBN 4166607812
- 『名将の言葉─武人の生き様と美学』パイインターナショナル、2011年、ISBN 978-4756241177
- 『謎とき平清盛』文春新書、2011年、ISBN 9784166608355
- 『NHK さかのぼり日本史(8)―室町・鎌倉 “武士の世”の幕開け』NHK出版、2012年、ISBN 978-4-1408-1492-5
- 『戦いの日本史 武士の時代を読み直す』角川学芸出版、2012年、ISBN 978-4-0470-3515-7
- 『戦国武将の明暗』新潮新書、2015年、ISBN 978-4-10-610609-5
- 『戦国武将の選択』産経セレクト、2015年、ISBN 978-4-8191-1264-2
- 『なぜ幸村は家康より日本人に愛されるのか』幻冬舎、2015年、ISBN 978-4-344-02849-4
共編著
- 研究書
-
- 『古文書演習』 柴辻俊六、海老澤衷 続群書類従完成会、2003年、ISBN 4797115173
- 『中世日本の歴史』 五味文彦、放送大学教育振興会、2003年、ISBN 978-4595236600
- 『日本の中世』 五味文彦、中島圭一、放送大学教育振興会、2007年、ISBN 4595307136
- 『現代語訳吾妻鏡』 全16巻 五味文彦共編 吉川弘文館、2007年、ISBN 4642027084 ほか
- 『歴史と哲学の対話』 西研、竹田青嗣、講談社、2013年、ISBN 978-4-06-217757-3
- その他
-
- 『肉食と草食の日本史』 堀田純司、大竹直子、中央アート出版社、2011年、ISBN 978-4813606314
- 『ちぇんごく』上・下、宮下英樹、講談社、2011年、ISBN 978-4-06-382031-7、ISBN 978-4-06-376168-9
その他
- テレビアニメ『お伽草子』時代考証
- 大河ドラマ『平清盛』時代考証
- 漫画『応天の門』(灰原薬著)監修
- ラジオ深夜便「平清盛のツボ」パーソナリティー(2011年12月-2012年11月 原則毎月最終月曜未明=日曜深夜)
- 漫画『ふたりじめ─戦国夫婦物語』『ふたりごと─戦国夫婦物語』(藤見よいこ著)監修
- 漫画『ふぅ~ん、真田丸』(みかめゆきよみ著)監修・解説
脚注・出典
関連項目
- 大河ドラマ『平清盛』の作中における「王家」の使用をめぐる論争については、平清盛 (NHK大河ドラマ)#時代考証を参照のこと。
外部リンク
- 本郷和人のweb研究室
- kazuto hongo (@diamondfloor41) - X(旧Twitter)