地方
地方(ちほう)とは、
国内の一部分
ある国をいくつかの地域(「土地」)に分けて理解する時のひとつの地域を「地方」と言う。
例えば、タイ王国の東北地方、ロシア連邦における「クライ(край)」(沿海地方など)。日本国の関東地方・近畿地方・中国地方・九州地方・北海道地方。仙台地方、(山形県の)庄内地方、水戸地方...等々等々。[注 2]
地方政府
何らかの分野で、中央政府が司るものと地方政府が司るものに関して「中央~」「地方~」と名前をつけることがある。例えば次のようなものである。
いなか
大辞泉には「首都などの大都市に対してそれ以外の土地。[1]」との説明をしている。[注 3]
広辞苑には、この意味の説明に「いなか」とも書かれている[2]。[注 4]
転用
国との類比で、様々な法人に関連する地域や組織(組織構造)に関しても、類似の使われ方をすることがある。
- 全域に対する一部の地域
企業の活動する全域に対してその中のひとつの地域を「地方」と考える。 [注 5][注 6]
- 本社に対する支社、本部に対する支部
旧軍隊用語
誤った特権意識、勝手な思い込み、思い上がりの激しかった 第二次世界大戦までの旧日本軍の軍人たちは、軍以外の一般社会を「地方」、一般の人々を「地方人」などと称していた[3]。
出典・脚注
- 注
- ^ この意味では、地図などでは英語を用いて「エリア」と呼ぶことが多い。日光エリア(旧日光市周辺)、吉備エリア(岡山県周辺=岡山県と広島県東部の備後地区)、倉敷地方、知床エリア
- ^ 各国の首都圏も、この意味のひとつの「地方」となりうる。
- ^ 何を大都市とするかについては様々な考え方がある。日本ではたとえば「三大都市」を大都市として、「三大都市(三大都市圏) 対 それ以外」という対比が行われることもある。大都市と田舎では統計的特性が異なることがあるので、統計作成時にそうした分け方がされることがある。
- ^ 「都会 / いなか」という対比をして、「いなか」とほぼ同じ意味で「地方」という言葉を使うことがある、ということである。「都市圏」も参照
- ^ ビジネス用語では「地域」をしばしば英語を用いて「area エリア」と呼んでいる。関東エリア・関西エリアもひとつの「エリア」、ひとつの「地域」である。
- ^ 企業で地域ごとに地方営業所を配置する場合、例えば、東京に本社がある場合でも、東京という一地域を管轄する「東京営業所」が設置されることも(しばしば)ある。
- ^ プロ野球では、本拠地球場以外での試合開催のことを「地方開催」という。Jリーグでも本拠地のサッカー場以外を「地方」と呼ぶことがある。
- ^ 大学の本部所在地以外で実施する入学試験を「地方入試」「地方受験」等と言うことがある。そのため、例えば大阪に本部を置く大学では東京に入試会場を設置した場合に「地方受験」「地方会場」となる。
- 出典
- ^ a b 大辞泉「ちほう【地方】」
- ^ a b c 広辞苑 第六版 「ちほう【地方】」
- ^ 財団法人全国戦災遺族会 (2009年). “全国戦災史実調査報告書 平成20年度” (PDF). 総務省. p. 75. 2013年9月4日閲覧。 “...軍隊では一般社会のことは「地方」、一般人は「地方人」と称された。これは軍こそが国家の中枢・中央であるという勝手な思い込みと特権意識の現れに外ならなかった。”