口臭

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口臭(こうしゅう)とは、人間または動物の口内及び吐くによって出される悪臭である。人間の口臭は生活習慣や体内環境によって臭いの有無や種類が大きく左右される。などの動物に激しい口臭を持つものがいるが、これは主に牧草などの飼料発酵した際に生じる特定のガスが原因であり、人間の口臭とは質的に異なる場合が多い。

原因

口臭の原因は複数に分かれる。大きく生理的口臭(一時的なものを含む)と病的口臭(慢性的なもの)に分けられるが、それぞれの区分は相対的なものである。

生理的口臭

健康状態や年齢性別に関わりなく起こる口の臭いである。口の中が不快な感じになるため、後述する病的口臭に比べ本人に自覚症状があるケースが多いとされる。生活リズムや習慣、精神状態などに応じて発生する。口臭の多くがこの生理的口臭である。

生理的口臭の種類は数多い。以下に列挙する。

  • 飲食(ネギニンニクなど臭いの強い食品、アルコール類の摂取による)
  • 舌苔の堆積
  • 強いストレス睡眠などによる口内の乾燥
  • 膿栓によるもの
    虫歯歯周病といった口内環境や胃などの消化器系が悪くない場合であっても、口臭がする場合は膿栓による口臭が強く考えられ、口臭の原因の中でも膿栓由来の口臭の割合も多い。
  • 喫煙によるもの
  • 加齢によるもの
    プレボテラ属系の細菌が加齢とともに増加し、同菌が生成するイソ吉草酸が揮発して不快臭を発する。
  • 女性特有のケース
    生理時の精神的不調によるもののほか、思春期や妊娠時にも血中ホルモンの変化や代謝が関係して息や唾液が臭うことがある。

病的口臭

慢性的な問題を孕んでおり、これらの多くは、他人からするとかなり強い臭いである場合が多いが、病気によるものであるゆえ本人の自覚症状がない場合も多い。
  • 歯学的問題によるもの
    虫歯や歯周病など口内における特定の細菌の繁殖(口臭のある虫歯は進度が大きいので要注意である)や、歯石が多く付着している場合に臭いが強くなる。病的口臭の多くが歯科的な問題によるものである。
  • 内科学耳鼻咽喉科学)的疾病によるもの
    具体例として、慢性鼻炎、蓄膿症慢性気管支炎胃潰瘍肝炎糖尿病消化器(特に胃の不全)の病気などが挙げられる。このうち肝炎や糖尿病の場合は特有のすえたような臭いがある(肝性口臭、アセトン臭)。そのほか薬品くさい臭い、二日酔いのような臭い、甘ったるい臭いを指摘された場合は、病気が潜んでいる可能性がある。

対策

歯ブラシ歯間ブラシ洗口液歯を磨き、舌や歯垢を清潔な状態に保つ、ストレスをためないといった日常的な対策から、前述の原因の除去などがあげられる。