ヨシタケシンスケ

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ヨシタケ シンスケ(吉竹 伸介、1973年 - )は、日本イラストレーター絵本作家神奈川県茅ヶ崎市生まれ。イラストレーターとして児童書の挿絵、装画、広告美術など多岐にわたる分野で活動しているほか、日常のひとこまをコミカルに切り取ったスケッチ集『しかもフタが無い』『そのうちプラン』などの著書を著している[1]

茅ヶ崎市立浜須賀小学校茅ヶ崎市立浜須賀中学校神奈川県立茅ヶ崎北陵高等学校筑波大学芸術専門学群卒業[2]筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修士課程修了[3]

経歴

1998年に大学の仲間たちとともに共同アトリエ「スタジオビッグアート」を結成。2007年に「パンタグラフ」と改称し、立体造形を得意とするクリエイティブユニットとして幅広い分野で活動する。活動拠点は横浜市神奈川区に置く。2013年、初のオリジナル絵本作品『りんごかもしれない』を刊行。「りんご」をめぐる様々なアイディアが展開する、筋立てのない絵本で、以後『ぼくのニセモノをつくるには』『このあとどうしちゃおう』と続くこのシリーズは「発想絵本」と呼ばれている[4]。『りんごかもしれない』はMOE絵本屋さん大賞第1位を獲得、第61回産経児童出版文化賞美術賞を受賞[1]。『ぼくのニセモノをつくるには』は第2回長野県本屋大賞CONTEMPORARY部門を受賞[5]

2015年には「発想絵本」を中心とした創作活動に対して第8回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞が贈られている[6]。また同年出版の絵本『もうぬげない』はツイッターなどのSNSで話題となった[7]、同書で2016年、第26回けんぶち絵本の里大賞を受賞。『おしっこちょっぴりもれたろう』で第29回けんぶち絵本の里大賞を受賞。2児の父。

2017年1月10日時点で、ブロンズ新社から刊行した4作品の累計発行部数は104万部に達する。内訳は『りんごかもしれない』は36万部、『ぼくのニセモノをつくるには』は19万部、『もうぬげない』は29万部、『このあとどうしちゃおう』は20万部[8]

著書

イラスト集・スケッチ集

絵本

書籍

イラスト

  • ガ-シェン・カウフマン、レヴ・ラファエル、パメラ・エスペランド著、和歌山友子訳『強い自分になる方法―心のちからを育てよう』(筑摩書房、2005年3月)
  • 海堂尊『医学のカラダ』(理論社、2008年1月)
  • 池内了『時間とは何か』(講談社、2008年7月)
  • 大輪教授飯高茂『ウケる数学!』(メディアファクトリー、2008年7月)
  • 海堂尊『トリセツ・カラダ』(宝島社、2009年11月)
  • イチハラヒロコ『イチハラヒロコの愛と笑いの日々』(ART NPO TACO、2010年8月)
  • 清水由美『日本人の日本語知らず。』(世界文化社、2010年11月)
  • 菊地秀行『邪神金融道』(創土社、2012年10月)
  • 斉藤洋『コリドラス・テイルズ』(偕成社、2012年10月)
  • 木野孔司・齋藤博『100歳まで自分の歯を残す4つの方法』(講談社、2013年3月)
  • 海堂尊『トリセツ・ヤマイ ヤマイ世界を俯瞰する』(宝島社、2013年5月)
  • 五十嵐隆監修『全国30こども病院の与薬・服薬説明事例にもとづく 乳幼児・小児服薬介助ハンドブック』(じほう、2013年11月)
  • 細谷功『やわらかい頭の作り方: 身の回りの見えない構造を解明する』(筑摩書房、2015年3月)
  • 黄川田徹『鼻のせいかもしれません: 親子で読む鼻と発育の意外な関係』(筑摩書房、2015年6月)
  • 齋藤孝『声に出して読みたい 小中学生にもわかる日本国憲法』(岩崎書店、2015年7月)
  • 藤江じゅん『サッカク探偵団 あやかし月夜の宝石どろぼう』(角川書店、2015年7月)
  • 藤江じゅん『サッカク探偵団 (2) おばけ坂の神かくし』(角川書店、2015年12月)
  • 五十嵐隆監修『こどもの医療に携わる感染対策の専門家がまとめた 小児感染対策マニュアル』(じほう、2015年12月)
  • 玄侑宗久『ないがままで生きる』(SBクリエイティブ、2016年1月)
  • 石井郁男『はじめての哲学』(あすなろ書房、2016年2月)
  • 藤江じゅん『サッカク探偵団 (3) なぞの影ぼうし』(角川書店、2016年7月)
  • モーリス・ルブラン著、平岡敦訳『怪盗ルパン 謎の旅行者』(理論社、2016年12月)
  • ジャック・ロンドン著、千葉茂樹訳『世界が若かったころ』(理論社、2017年1月)
  • D・H・ロレンス著、代田亜香子訳『二番がいちばん』(理論社、2017年1月)
  • アントン・チェーホフ著、小宮山俊平訳『大きなかぶ』(理論社、2017年2月)
  • マーク・トウェイン著、堀川志野舞訳『百万ポンド紙幣』(理論社、2017年2月)
  • 山崎ナオコーラ『母ではなくて、親になる』(河出書房新社、2017年6月)
  • 土屋賢二『年はとるな』(文春文庫、2017年10月)
  • 田中美穂/蜂ヶ崎令子『看護学生のための実習の前に読む本』(医学書院、2015年2月)
  • 雹月あさみ『トイレで読む、トイレのためのトイレ小説』(KADOKAWA、2019年1月)
  • ふしぎ現象研究会『大人も知らない?ふしぎ現象事典』(マイクロマガジン社、2021年7月)

出演

テレビ

出典

  1. ^ a b 『りんごかもしれない』カバー袖文
  2. ^ 「ほっとする」絵本を出版 浜須賀のヨシタケさん | 茅ヶ崎”. タウンニュース (2015年4月17日). 2022年8月27日閲覧。
  3. ^ ヨシタケシンスケ氏 | TSUKUBA JOURNAL - ALUMNI”. 筑波大学. 2022年8月27日閲覧。
  4. ^ 発想絵本3作目発刊 ヨシタケシンスケさん」 毎日新聞 2016年4月27日東京朝刊
  5. ^ 『ぼくのニセモノをつくるには』カバー袖文
  6. ^ わたくし、つまりNobody賞受賞者 2016年10月1日閲覧。
  7. ^ 加治佐志津「【今どき絵本作家レコメンズ特別編】ヨシタケシンスケさんインタビュー ――男児の子育て、どう乗り切る!?」 MAMAPICKS 2016年5月13日
  8. ^ ヨシタケシンスケ氏、著書4点でミリオン突破、新文化、2017年1月10日。

外部リンク

対談