モッジ型フリゲート
モッジ型フリゲート | |
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ファイル:IRIN Jamaran.jpg | |
基本情報 | |
艦種 |
(公式) ミサイル駆逐艦 (外部観測筋) フリゲート / コルベット |
建造期間 | 2006年 - |
就役期間 | 2010年 - |
前級 | アルヴァンド級フリゲート |
次級 | (最新) |
要目 | |
排水量 | 1,420トン |
全長 | 94メートル (308 ft) |
最大幅 | 10メートル (33 ft) |
吃水 | 3.10メートル (10.2 ft) |
機関方式 | ディーゼルエンジン(10,000hp)×2基, 2軸推進 |
速力 | 30ノット (56 km/h) |
乗員 | 120~140名 |
兵装 |
• Fajr-27 76mm単装速射砲×1基 • Fath-40 40mm機関砲×1基 • GAM-BO1 20mm機関砲×2基 • SM-1MR SAM 単装発射筒×4基 • C-802 SSM×4発 • 3連装短魚雷発射管×2基 |
搭載機 | AB 212ASW×1機 (格納庫なし) |
レーダー | • プレッシーAWS-1 対空レーダー |
モッジ型フリゲート(ペルシア語: ناوچه کلاس موج、英: Mowj Class Frigate)は、イラン海軍が運用しているフリゲートの艦級。5隻の整備が計画されており、現在1隻が就役中、1隻が海上公試中、3隻が建造中である。イラン軍自身はミサイル駆逐艦として種別している一方、グローバルセキュリティーなどの一部欧米観測筋では逆にコルベットとして種別している。なお、「モッジ」とはペルシア語で「波」の意味。
従来、イラン海軍の艦隊主力は、アルヴァンド級フリゲートによって構成されてきた[1]。これはパフラヴィー朝統治下の1970年代初頭、イギリスのヴォスパー・ソーニクロフト社から購入した艦であり、購入当初は西欧製の武装を搭載していたが、1979年のイラン革命に伴う西側諸国からの武器禁輸措置や中華人民共和国との関係改善などの影響などもあって、武装の多くが中国製のものに切り替えられていた。
本型の設計は、基本的に、このアルヴァンド級のリバースエンジニアリングに基づいたものとなっている。このため、他国の同世代艦では一般的となっているステルス性への配慮は導入されていない。また技術的制約のため、主機関は、CODOG方式から、より単純なディーゼルエンジンの単独方式に変更されている。
主兵装はアルヴァンド級と同様、中国製のC-802艦対艦ミサイルであるが、個艦防空用としてスタンダード・ミサイル1型(SM-1MR)艦対空ミサイル(あるいは国産のラード)が導入された。ただしSM-1MRは固定式の発射筒に収容されているため、即応性と射界に制約がある。また主砲は、アルヴァンド級で採用されていたイギリス製のMk.8 114mm単装砲にかえて、イタリアのオート・メラーラ社のベストセラーであるコンパット 76mm単装速射砲のリバースエンジニアリングによるFajr-27を搭載した。なお対潜兵器として3連装短魚雷発射管(形式不明)を搭載しているが、ソナーを備えているかは疑問視されている。
また外見上最大の変更点として、艦尾にヘリコプター甲板を設けた点がある。格納庫は設置されていないが、着艦ないし飛行中の給油(HIFR)は可能である。
艦番号 | 艦名 | 起工 | 進水 | 就役 | 母港 |
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76 | ジャマラン IRIS Jamaran جماران |
2006年 | 2007年2月 | 2010年2月 | バンダレ・アッバース |
77 | ヴェラーヤテ IRIS Velayat ناوچه ولایت |
2007年 | 2012年 (予定) | バンダレ・アンザリー |
参考文献
- グローバルセキュリティー (2011年7月9日). “Mowj Class Corvette” (英語). 2012年7月14日閲覧。
- SPG Media Limited (2011年). “Jamaran / Mowj Class Multi-Purpose Guided Missile Frigate, Iran - Naval Technology” (英語). 2012年7月14日閲覧。
脚注
- ^ パフラヴィー朝時代、イラン海軍はオランダに改良型コルテノール級フリゲート8隻、アメリカにキッド級ミサイル駆逐艦4隻をそれぞれ発注していたが、いずれも1979年のイラン・イスラム革命勃発により発注がキャンセルされた。これにより前者は建造中止、後者はアメリカ海軍が引き取って就役させた。