フォアアールベルク州

フォアアールベルク州

Vorarlberg（Vorarlbearg）


（州旗）	（州の紋章）

フォアアールベルク州（標準ドイツ語・オーストリアドイツ語（オーストリア語）：Vorarlberg, アレマン語（オーストリアアレマン語）：Vorarlbearg（フォラールベアーク）^[1]^[2]）は、オーストリアの最西部の連邦州で、ウィーン州についで2番目に狭い州。

地形

また、アルプススキーリゾートの名所として有名で、北西にはボーデン湖に面し、また、ポーデン湖を通じて、ライン川上流の支流と接し、人口37万2791人（2001年）、面積2601平方km。

かつては、「r」を母音化させない古典的舞台ドイツ語発音にもとづき「フォルアルルベルク州」とカナ表記されていた。

フォアアールベルク州はほかのオーストリアの州とは異なり、スイス・リヒテンシュタインと同様にドイツ語南西部のアレマン語のうちシュヴァーベン語に属するフォアアールベルク語（オーストリアアレマン語）に分類される方言が話されている。

紀元前500年前後からケルト族が定住していた。紀元前15年には、ローマ帝国の支配を受けた。

260年にフランケン地域を含んだライン川上流にいたアレマン人の侵略を受け、ケルト人・ボイイ人・ローマ人との混血を繰り返して、450年ころには「フォアアールベルク人」が形成された。

このようにアレマン人の地域としての歴史文化的背景から、第一次世界大戦前後にオーストリアの離脱とスイス連邦加盟を州議会で決議したが、スイス側に拒否された。

現在は、スイスやリヒテンシュタイン、ドイツから多くの観光客やその他の人々が来訪し、相互の交流がある。

民族の大部分のアレマン系のフォアアールベルク人とイタリア系がおり、宗教は78%を占めるカトリックで、プロテスタントは2.2%である。

その他にイスラム教の8.4%を占めるトルコ人が定住している。

フォアアールベルク州の地方自治体の殆どが、未だに『ハルツ改革』（シュレーダー改革とも）によって不況にあえぐドイツと対照的に好調な経済状況を背景に財政的に余裕があり恵まれている。そのため、ドイツからの移住者も多い。

2009年09月20日に同州議会選が行われた。フォアアールベルク州知事ハーバート・ゾースグルバーが属するオーストリア国民党（ÖVP）が絶対過半数の50.82%の9議席を獲得し、投票率は67.41%だった（オーストリア自由党（FPÖ）25.25%の4議席、緑の党（DGA）10.37%の3議席を獲得）。

また、同州は中世以来の保守系労働組合が組織され、特に製造業は中道右派を支持し、36議席で構成されている州議会あり、主に中道右派であるオーストリア国民党が絶対過半数を占めているが^[3]、実際はオーストリア自由党との連立政権で成り立っている。

しかし、多くのドイツからの移住者、イタリア系、トルコ系などの移民人口は、オーストリア自由党と緑の党を支持したが、今回の選挙ではオーストリア自由党のみが過去最低の議席数をさらに下回った。

同州東部全域の市は投票率50%を上回ったため、オーストリア国民党が大勝利する結果となった。しかし、中道左派が強い州都ブレゲンツや、州人口が多い西部全域は投票率が50%を下回る結果となった。

^ 「フォアアールベルク州」の意味から言えば、Vor Arlberg（スイスのザンクト・ガレン州・とグラウビュンデン州と同国のチロル州側から見てアールベルク峠（Arlberg）の手前）「フォア・アールベルク」である。現地語のアレマン語のうちシュヴァーベン語に属するフォアアールベルク語（オーストリアアレマン語）では「フォラールベアーク」のように発音される。
^ また、一方言では、「レントレ」（Ländle, …-leは縮小の派生語尾）とも呼ばれる。
^ 1999年のみオーストリア国民党は過半数を下回った。