チャック・サッカー
チャック・サッカー | |
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生誕 |
1943年2月26日(81歳) アメリカ合衆国 カリフォルニア州パサデナ |
国籍 | アメリカ合衆国 |
研究分野 | 計算機科学 |
研究機関 | ゼロックス、DEC、マイクロソフトリサーチ |
出身校 | カリフォルニア大学バークレー校 |
主な受賞歴 | チューリング賞(2009年) |
プロジェクト:人物伝 |
チャック・サッカー(Chuck Thacker、本名チャールズ・P・サッカー Charles P Thacker、1943年2月26日 - )は、コンピュータ・ハードウェアの開発エンジニア。Altoと呼ばれるワークステーションを共同開発した。
1973年、サッカーは、アラン・ケイ、ボブ・テイラー、バトラー・ランプソンと共に、現在のパーソナルコンピュータの原型ともいえるワークステーションAltoをゼロックスのパロアルト研究所 (PARC) において開発した。アラン・ケイが構想を立て、サッカーがハードウェアを設計し、ランプソンがOSを書き、テイラーがプロジェクトを率いた。
ケイはコンピュータのハードウェア、GUIに関して優れた構想を持っており、テイラーは指導力に優れていた。PARCの他のメンバーにはレーザープリンターを開発したゲイリー・スタークウェザーや世界初のGUIベースのワードプロセッサ・ソフトウエアを発明したチャールズ・シモニーもいた。
1984年、Xerox Alto Systemの開発をたたえ、ケイを除く3人が、米国計算機学会 (ACM) のSystem Awardを受賞した。受賞理由は、「分散配置されたパーソナル・コンピュータ・システムが時分割システムよりも優れており、実用的であることをAltoの開発により示したこと」とされている。System Award賞は、1983年に設けられた賞であり、前年はUNIXが、翌年には世界初の表計算ソフトウェアであるVisiCalcが受賞している。
その後、サッカーは、ランプソンと共にマイクロソフトに加わり、タブレットPCの開発に関与した。同僚だったシモニーは既にMicrosoft Wordを開発していた。スタークウェザーも同社に勤務している。
2004年には、Altoの開発者であった他の3人と共に工学分野のノーベル賞とも呼ばれる全米技術アカデミー (NEA) のチャールズ・スターク・ドレイパー賞を受賞し、賞金50万ドルを受賞した。チャールズ・スタークは慣性航法装置の父とも呼ばれる人物である。
2010年3月、2009年のチューリング賞を受賞。受賞理由は、現代のパーソナルコンピュータの原型であるAltoに関する先駆的な設計とその実現、そしてイーサネットとタブレットPCへの貢献である。