スプーキー・トゥー

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スプーキー・トゥー
スプーキー・トゥーススタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ハードロックサイケデリック・ロックプログレッシブ・ロック
時間
レーベル アイランド・レコード
アメリカ合衆国の旗A&Mレコード
プロデュース ジミー・ミラー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 4位(オランダ[1]
  • 44位(アメリカ[2]
  • スプーキー・トゥース アルバム 年表
    イッツ・オール・アバウト
    (1968年)
    スプーキー・トゥー
    (1969年)
    セレモニー
    (1969年)
    テンプレートを表示

    スプーキー・トゥー』(Spooky Two)は、イギリスバンドスプーキー・トゥース1969年に発表した2作目のスタジオ・アルバム

    背景[編集]

    前作に引き続きジミー・ミラーがプロデューサーに起用された[3]。クレジットには明記されていないが、「フィーリン・バッド」にはジョー・コッカーが、「アイヴ・ゴット・イナフ・ハートエイク」にはスティーヴ・ウィンウッドが参加した[3]

    オリジナル・ベーシストのグレッグ・リドリーは、本作を最後にバンドを脱退しハンブル・パイの結成に参加した[3]。ルーサー・グロヴナーは後年「グレッグが脱退した時点で、俺達は勢いを失い始めていたんだ」と振り返っている[3]

    反響[編集]

    母国イギリスではセールス的に成功を収められなかったが[3]、アメリカでは1969年10月11日付のBillboard 200で最高44位を記録し、バンド唯一の全米トップ50アルバムとなった[2]。また、本作はオランダで大ヒットしており、シングル「ザット・ワズ・オンリー・イエスタデイ」は1969年5月31日付のシングル・チャートで初登場25位となった後、最高13位を記録し[4]、本作は同年6月28日付のアルバム・チャートで初登場4位となり、合計4週トップ10入りした[1]

    評価・影響[編集]

    ロバート・クリストガウは1969年9月18日付の『ヴィレッジ・ヴォイス』誌におけるレビューでCプラスを付け「良い曲に関してはブラインド・フェイスと比べて格段に劣っているわけではない。ただし、悪い曲に関しては無駄に凝っている」と評している[5]。一方、Mike DeGagneはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「全8曲とも、自由奔放なロックとルースなギター・プレイが相互作用を生み出しており、素晴らしく生々しい音楽に結実している」「スプーキー・トゥースは約7年にわたる活動をしてきたが、『スプーキー・トゥー』ほど情熱的で、各ミュージシャンの優れたコラボレーションが収録されているアルバムは他にない」と評している[6]

    ジューダス・プリーストは1978年のアルバム『ステンド・クラス』で「ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー」をカヴァーしており、シングルとしてもリリースされたがヒットには至らなかった[7]

    収録曲[編集]

    特記なき楽曲はゲイリー・ライト作。

    1. ウェイティン・フォー・ザ・ウィンド - "Waitin' for the Wind" (Luther Grosvenor, Mike Harrison, Gary Wright) - 3:32
    2. フィーリン・バッド - "Feelin' Bad" (Mike Kellie, G. Wright) - 3:18
    3. アイヴ・ゴット・イナフ・ハートエイク - "I've Got Enough Heartaches" (M. Kellie, G. Wright) - 3:27
    4. イーヴル・ウーマン - "Evil Woman" (Larry Weiss) - 9:02
    5. ロスト・イン・マイ・ドリーム - "Lost in My Dream" - 5:03
    6. ザット・ワズ・オンリー・イエスタデイ - "That Was Only Yesterday" - 3:53
    7. ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー - "Better by You, Better Than Me" - 3:40
    8. ハングマン・ハング・マイ・シェル・オン・ア・トゥリー - "Hangman Hang My Shell on a Tree" - 5:41

    2008年リマスターCDボーナス・トラック[編集]

    1. ザ・ウェイト(モノ・シングル・ヴァージョン) - "The Weight (Mono single version)" (Robbie Robertson)
    2. ドゥ・ライト・ピープル(モノ・シングル・ヴァージョン) - "Do Right People (Mono single version)"
    3. ザット・ワズ・オンリー・イエスタデイ(モノ・シングル・ヴァージョン) - "That Was Only Yesterday (Mono single version)"
    4. オー! プリティ・ウーマン - "Oh! Pretty Woman" (A.C. Williams) -
    5. ウェイティン・フォー・ザ・ウィンド(モノ・シングル・ヴァージョン) - "Waitin' for the Wind (Mono single version)" (L. Grosvenor, M. Harrison, Gary Wright)
    6. フィーリン・バッド(モノ・シングル・ヴァージョン) - "Feelin' Bad (Mono single version)" (M. Kellie, G. Wright)
    7. ザ・ウェイト(USアルバム・ヴァージョン) - "The Weight (US album version)" (R. Robertson)

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注[編集]

    1. ^ a b Spooky Tooth - Spooky Two - dutchcharts.nl
    2. ^ a b Spooky Tooth Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2021年1月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月25日閲覧。
    3. ^ a b c d e Hughes, Rob (2018年7月10日). “Spooky Tooth: So Much Talent, So Little To Show For It”. loudersound.com. Future Publishing. 2021年1月3日閲覧。
    4. ^ Spooky Tooth - That Was Only Yesterday - dutchcharts.nl
    5. ^ Robert Christgau: Consumer Guide (4): Sept.18, 1969”. 2021年1月3日閲覧。
    6. ^ DeGagne, Mike. “Spooky Two - Spooky Tooth”. AllMusic. 2021年1月3日閲覧。
    7. ^ Better By You, Better Than Me by Judas Priest”. Songfacts. 2021年1月3日閲覧。

    外部リンク[編集]