アカゲザル

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アカゲザル
アカゲザル Macaca mulatta
保全状況評価
LOWER RISK - Near Threatened
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Eutheria
: 霊長目 Primate
亜目 : 直鼻猿亜目 Haplorrhini
: オナガザル科 Cercopithecidae
亜科 : オナガザル亜科 Cercopithecinae
: マカク属 Macaca
: アカゲザル M. mulatta
学名
Macaca mulatta
(Zimmermann, 1780)
和名
アカゲザル(赤毛猿)
英名
Rhesus macaque
Rhesus monkey

アカゲザル(赤毛猿、Macaca mulatta)は、哺乳綱霊長目オナガザル科マカク属に分類されるサルの一種。実験動物として利用されるほか、日本では野生化している外来種である。

分布

ファイル:Macaca mulatta range.jpg

アフガニスタンからインド北部、中国南部にかけて分布する。

日本では千葉県房総半島に外来種として定着している[1]

形態

頭胴長47-64cm、尾長19-30cm[1]。体毛は褐色、上半身はより灰色がかり、下半身は赤黄色がかる。ニホンザルに似るが、尾は長め。

生態

昼行性で、10-50頭の群れで生活する。雑食性。

人間との関係

1960年にリトル・ジョー1Bロケットに乗せられるミス・サムと名付けられたアカゲザル

日本では、飼われていた本種が野生化したものが1995年から千葉県房総半島で確認されている[1]。2005年度の調査では、350-380頭の生息が推定されている[2]。これにともない、本種と近縁なニホンザルとの交雑が2004年に確認され、遺伝子汚染の問題が広がりつつある[1][2]。また、柿などの農業被害も報告されている[1]。 そのため、外来生物法により特定外来生物に指定されており、飼育には特別な許可が必要となる[1]。同様の問題は、和歌山県に定着したタイワンザルでも発生している[1]

本種は、もともと実験動物として広く利用されている動物で、 マーキュリー計画によりリトル・ジョーロケットに乗ったサルでもある。

Rh式血液型の「Rh」は、アカゲザルの英名 rhesus macaque に由来している。

ヒンドゥー教ではアカゲザルは神聖な動物とされている。


関連項目

参考文献

  1. ^ a b c d e f g 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 
  2. ^ a b 川本芳・川本咲江・川合静・白井啓・吉田淳久・萩原光・白鳥大祐・直井洋司「房総半島に定着したアカゲザル集団におけるニホンザルとの交雑進行」(PDF)『霊長類研究』第23巻第2号、2007年、81-89頁、2011年11月17日閲覧 

外部リンク