GJ 1214 b

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
GJ 1214 b
太陽系外惑星 太陽系外惑星の一覧
Planet GJ 1214 b.png
スーパーアースGJ1214bの想像図。
主星
恒星 GJ 1214
星座 へびつかい座
赤経 (α) 17h 15m 18.94s
赤緯 (δ) +04° 57′ 49.7″
視等級 (mV) 14.67
距離 40 ly
(13 pc)
スペクトル分類 M4.5
軌道要素
軌道長半径 (a) 0.014 ± 0.0019 AU
(2.1 Gm)
離心率 (e) < 0.27
周期 (P) 1.5803925
± 0.0000117 d
    (37.92942 h)
軌道傾斜角 (i) 88.62 +0.36/-0.28°
通過時刻 (Tt) 2,454,999.712703
± 0.000126 JD
物理的性質
質量 (m) 6.55 ± 0.98 M
半径 (r) 2.678 ± 0.13 R
密度 (ρ) 1,870 ± 400 kg/m3
表面重力 (g) 0.91 g
表面温度 (T) 393-555 K
発見
発見日 2009-12-16
発見者 D. シャルボノーほか
発見方法 トランジット法
MEarthプロジェクト
現況 Published[1]
参照データベース
Extrasolar Planets
Encyclopaedia
data
SIMBAD data

GJ 1214 b は、2009年恒星 GJ 1214 を回る軌道上に発見された太陽系外惑星で、スーパーアースに分類される。地球から見てへびつかい座の方向の、およそ40光年(13パーセク)の距離に存在している。木星型惑星よりも半径質量が有意に小さいことが確認された系外惑星としては CoRoT-7b に続き二例目である。この星は地球に似ている点と、21世紀初頭の技術を使って惑星が恒星の前を通過する様子を観測し、惑星の大気を研究できるという事実が意義深い[1]

概要[編集]

温度はおよそ393-555K摂氏120-282度)であり、2009年までにトランジット法で発見されたどの惑星よりも温度が低い可能性がある[1][2]。温度の範囲は惑星の反射率に依存し、555Kは反射能0の時の上限であり、393Kは反射能が0.75で金星と類似している場合の想定である[3]

惑星の質量と半径は一般的な海洋惑星の構造と一致し、(~75%)と岩石(~25%)で構成されている。また惑星の質量の0.005%を占める水素ヘリウムの大気によって覆われていると考えられている[1][2]。いくらかの水は水圧によって氷VIIの形態で存在している[2]

惑星の通過はMEarthプロジェクトにおいてロボット制御のRC光学系 40 cm (16 in) 望遠鏡と市販されているカメラを使用して発見された[4]

大気[編集]

老齢と推定される惑星系の流体力学的な散逸度合の計算結果から、発見者のシャルボノー等は、惑星は生涯を通じて重大な大気の喪失を続け、現状の大気がどんなものであれ原始の性質を留めていることはないとしている[3]

2010年、ヨーロッパ南天天文台はGJ 1214 bの大気を観測した。これはスーパーアースの大気が分析された最初の例である。観測前までGJ 1214bは雲のない透明な水素の大気を持つと予想されていたが、観測結果は分厚い雲に覆われた水素の大気か、あるいは高温高圧の水蒸気の大気であることを示していた[5]。さらに2012年にはハッブル宇宙望遠鏡の観測に基づいた研究で、GJ 1214 bが水蒸気の大気で覆われていることが確認された[6]

参考文献[編集]

ウィキメディア・コモンズには、GJ 1214 bに関するカテゴリがあります。

  1. ^ a b c d Charbonneau, David; Zachory K. Berta, Jonathan Irwin, Christopher J. Burke, Philip Nutzman, Lars A. Buchhave, Christophe Lovis, Xavier Bonfils, David W. Latham, Stéphane Udry, Ruth A. Murray-Clay, Matthew J. Holman, Emilio E. Falco, Joshua N. Winn, Didier Queloz, Francesco Pepe, Michel Mayor, Xavier Delfosse, Thierry Forveille (2009). “A super-Earth transiting a nearby low-mass star”. Nature 462 (17 December 2009): 891-894. doi:10.1038/nature08679. http://www.nature.com/nature/journal/v462/n7275/full/nature08679.html 2009年12月15日閲覧。. 
  2. ^ a b c David A. Aguilar (2009年12月16日). “Astronomers Find Super-Earth Using Amateur, Off-the-Shelf Technology”. Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics. 2009年12月16日閲覧。
  3. ^ a b Charbonneau et al. (2009). A super-Earth transiting a nearby low-mass star. Bibcode 2009arXiv0912.3229C. http://arxiv.org/abs/0912.3229. 
  4. ^ MEarth: looking for transiting, habitable super-Earths around small stars”. 2009年12月16日閲覧。
  5. ^ Rachel Kaufman (2010年12月2日). “スーパーアースの大気は高温の水蒸気?”. ナショナルジオグラフィック ニュース. http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20101202002&expand#title 2010年12月4日閲覧。 
  6. ^ “New Type of Alien Planet Is a Steamy 'Waterworld'”. SPACE.COM. (2012年2月21日). http://www.space.com/14634-alien-planet-steamy-waterworld-gj1214b.html 2012年2月22日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 星図 17h 15m 18.94s, +4º 57' 49.7''