近東

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NearEast2.png
近東(19世紀後半)の住民。

近東(きんとう、Near East)とは、ヨーロッパから見て東にある国々の内、それほど離れていないものを指す。

歴史[編集]

もともと「近東」とは、北アフリカの地中海沿岸部やマシュリクと呼ばれる東アラブ地域(シリア地方イラク地方など)、小アジアバルカン半島などといったオスマン帝国の領域に含まれる地域を指す概念であった。これは現在のエジプトトルコシリアイラク南コーカサス、バルカン諸国などに相当し、オスマン帝国外であるイランアフガニスタンは「中東」と呼ばれ区別されていた。

東方問題[編集]

現在[編集]

第一次世界大戦後、オスマン帝国が解体され、旧領内各地に国民国家が成立した結果、かつて「近東」という概念で括られていたこれらの諸地域は必ずしも一体感を持った地域ではなくなったため、「近東」という言葉が具体的にどの地域を指すのかが徐々に曖昧になっていった。一方、かつては比較的狭い範囲を指す概念だった「中東」が、かつての「近東」が指していた地域も含んだより漠然とした概念となったため、現在では両者の間にはっきりとした区別が存在しない状態となっている。文献によっては全く使わないもの、中近東とひとくくりにするもの、両者を区別するものなど様々である。なお、アメリカ合衆国国務省には近東局が設置されている。

関連項目[編集]