ヴィヴァパタカ

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ヴィヴァパタカ
2008年クイーンエリザベス2世カップ
現役期間 2004年 - 2011年
欧字表記 Viva Pataca
仮名表記 ヴィヴァパタカ
品種 サラブレッド
性別 騸馬
毛色 鹿毛
生誕 2002年5月7日
Marju
Comic
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 フロアーズファーミング
&サイドヒルスタッド
馬主 ニール・グレイグ
スタンレー・ホー何鴻燊
調教師 マーク・プレスコット(イギリス
ジョン・ムーア香港
競走成績
生涯成績 51戦18勝
香港:43戦13勝
香港以外:8戦5勝
獲得賞金 81,777,500香港ドル
WTR MI122(2008年)[1]
M120(2009年)[2]
I118(2010年)[3]
I115(2011年)[4]
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ヴィヴァパタカラテン表記はViva Pataca、香港名:爆冷2002年 - )は香港競走馬。父のマルジュはラストタイクーンの仔。おもな勝ち鞍は2007年2010年クイーンエリザベス2世カップ (G1) 、2006年香港ダービー(香港G1)、香港チャンピオンズ&チャターカップ(香港G1)連覇など。

戦績[編集]

イギリス時代[編集]

もともとはイギリスの馬で同国の出身、もとの名前はComic Strip。当時は下級戦こそ連勝するもののステークスを1勝しかしておらず、マカオカジノスタンレー・ホー何鴻燊)にトレードされて香港に移籍。

2005/2006年シーズン[編集]

2006年元旦に出走した競走で3着となった後、3連勝で香港ダービーを制した。2006年は他に香港チャンピオンズ&チャターカップを勝っており、2005/2006香港最優秀ステイヤーに選出されている。

2006/2007年シーズン[編集]

その後は少し精彩を欠いていたものの、2007年春には前年6着に敗れたクイーンエリザベス2世カップでヴェンジェンスオブレインアドマイヤムーン等を抑え国際G1制覇を果たす。さらに香港チャンピオンズ&チャターカップでもヴェンジェンスオブレインを再度破って連覇を達成、この活躍により2006/2007年シーズンの香港最優秀中距離馬のタイトルを獲得した。

2007/2008年シーズン[編集]

10月の初戦は大敗するも、次走は勝利。予定通り香港カップに進むも、前をいくラモンティをとえきれずに敗れた。年明け所初戦は、前年の香港マイルの勝ち馬、グッドババの3着であったが、続く香港ゴールドカップでは勝利をおさめた。次走は3月29日に行われたドバイシーマクラシック。レースでは、直線で抜け出した牝馬のサンクラシークを捕らえきれずに2馬身以上離される2着と完敗だった。香港の帰国後、連覇がかかったクイーンエリザベス2世カップに出走したが3着、同じく連覇のかかったチャンピオンズ&チャターカップも2着と敗れた。

2008/2009年シーズン[編集]

2009年香港チャンピオンズ&チャターC

2008/2009年シーズンの初戦は前年同様、10月のシャティントロフィーから始動し勝利。続いて11月の国際カップトライアルにそれぞれ出走して勝利を収めた。その後、12月の香港カップに出走したが、前が塞がり4着に終わった。続く1月のスチュワーズカップは3着だった。その後、2月22日の香港ゴールドカップに出走。圧倒的1番人気に支持され、パッキングウィナーにクビ差をつけて勝利した。続く4月5日のチェアマンズトロフィーでは1番人気に推されたが3着に終わった。そして、4年連続での出走となったクイーンエリザベス2世カップでは惜しくも2着だった。その後、同じく4年連続出走となった5月31日のチャンピオンズ&チャターカップにて3回目の勝利を収めた。2008/2009年シーズンにて香港G1・2勝、国際G1・2着の実績が評価されて、2008/2009年の「香港馬王」(香港年度代表馬)・最優秀中距離馬・最優秀ステイヤーの3タイトルを獲得した[5][6][7][8]

2009/2010年シーズン[編集]

2009/2010年シーズンの初戦は3年連続で10月の沙田トロフィーから始動、連覇がかかっていたが4着に敗れた。続く11月の国際カップトライアルでは7着、本番の香港ヴァーズでは6着に終わった。その後、3戦するも勝ちきれないレースが続いていたが、5年連続の出走となったクイーンエリザベス2世カップでは3年ぶりに同競走を制覇した。5月のチャンピオンズ&チャターカップでは3着に敗れた。

2010/2011年シーズン[編集]

2010/2011年シーズンの初戦は11月のジョッキークラブマイルから始動したが5着、続く12月の香港ヴァーズでは8着だった。その後、スチュワーズカップ10着、香港ゴールドカップ4着、チェアマンズトロフィー7着、連覇がかかったクイーンエリザベス2世カップでは5着と衰えを隠せなくなった。シーズン最後のG1競走となるチャンピオンズ&チャターカップでは直線で一旦先頭に並ぶも3着に敗退。レース後、このレースを最後に引退することが陣営より明らかになった。引退当初はニュージーランドに送られていたが、香港ジョッキークラブやムーア師のあずかり知らぬところでマカオジョッキークラブの劣悪な環境にいることがレーシング・ポストによって報じられている[9]

競走成績[編集]

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2004.07.12 サウスウェル 未勝利S AW6f 1着 S.サンダース 4馬身 (Dane's Castle)
2004.07.19 ビヴァリー ノーヴィスS 7f100y 4着 S.サンダース 12馬身 Where With All
2004.09.11 チェスター 2歳S 芝7f2y 1着 M.ヒルズ 1 1/2馬身 (Rowan Lodge)
2004.09.18 エア 2歳S 芝8f 1着 M.ヒルズ 1馬身 (Hallhoo)
2004.10.02 エプソム 条件S 芝8f114y 1着 J.マッケイ 2 1/2馬身 (Rocamadour)
2004.10.18 ポンテフラクト シルヴァータンカードS 準重 芝8f4y 1着 S.サンダース 3 1/2馬身 (Wise Dennis)
2005.06.28 グッドウッド ヘリテージH 芝9f192y 4着 S.サンダース 5 1/2馬身 Enforcer
2006.01.01 沙田 長江H 芝1400m 3着 S.サンダース 0.1秒 Hellow Pretty
2006.01.15 沙田 ニューアジアロードH 芝1600m 1着 C.スミヨン 0.1秒 (Dashing Thunder)
2006.02.19 沙田 中京H 芝1600m 1着 C.スミヨン 0.5秒 (Dashing Thunder)
2006.03.16 沙田 香港ダービー HKG-G1 芝2000m 1着 C.スミヨン 0.3秒 (Hail the Storm)
2006.04.23 沙田 クイーンエリザベス2世C G1 芝2000m 6着 G.モッセ 0.7秒 Irridescence
2006.05.28 沙田 香港チャンピオンズ&チャターC HKG-G1 芝2400m 1着 M.キネーン 0.2秒 (Best Gift)
2006.10.15 沙田 沙田T HKG-G3 芝1600m 5着 E.サンマルタン 0.4秒 Green Treasure
2006.11.12 沙田 国際Cトライアル HKG-G2 芝2000m 3着 E.サンマルタン 0.8秒 Hello Pretty
2006.12.10 沙田 香港C G1 芝2000m 4着 C.スミヨン 0.6秒 Pride
2007.01.28 沙田 スチュワーズC HKG-G1 芝1600m 3着 C.スミヨン 0.3秒 Armada
2007.03.04 沙田 香港金杯 HKG-G1 芝2000m 2着 M.キネーン 0.1秒 Vengeance of Rain
2007.04.29 沙田 クイーンエリザベス2世C G1 芝2000m 1着 M.キネーン 0.2秒 (Vengeance of Rain)
2007.06.03 沙田 香港チャンピオンズ&チャターC HKG-G1 芝2400m 1着 M.キネーン 0.5秒 (Vengeance of Rain)
2007.10.21 沙田 沙田T HKG-G3 芝1600m 7着 D.ビードマン 0.4秒 Down Town
2007.11.11 沙田 国際Cトライアル HKG-G2 芝2000m 1着 D.ビードマン 0.2秒 (Packing Winner)
2007.12.09 沙田 香港C G1 芝2000m 2着 M.キネーン 0.1秒 Ramonti
2008.01.20 沙田 スチュワーズC HKG-G1 芝1600m 3着 D.ビードマン 0.4秒 Good Ba Ba
2008.02.24 沙田 香港金杯 HKG-G1 芝2000m 1着 D.ビードマン 0.5秒 (Floral Pegasus)
2008.03.29 ナドアルシバ ドバイSC G1 芝2400m 2着 D.ビードマン 2 3/4馬身 Sun Classique
2008.04.27 沙田 クイーンエリザベス2世C G1 芝2000m 3着 D.ビードマン 0.3秒 Archipenko
2008.05.25 沙田 香港チャンピオンズ&チャターC HKG-G1 芝2400m 2着 J.ムーア 0.1秒 Packing Winner
2008.10.26 沙田 沙田T HKG-G3 芝1600m 1着 D.ビードマン 0.1秒 (Egyptian Ra)
2008.11.16 沙田 国際Cトライアル HKG-G2 芝2000m 1着 D.ビードマン 0.1秒 (Hawkes Bay)
2008.12.14 沙田 香港C G1 芝2000m 4着 D.ビードマン 0.65秒 Eagle Mountain
2009.01.24 沙田 スチュワーズC HKG-G1 芝1600m 3着 M.キネーン 0.46秒 Good Ba Ba
2009.02.22 沙田 香港金杯 HKG-G1 芝2000m 1着 D.ビードマン 0.05秒 (Packing Winner)
2009.04.05 沙田 チェアマンズトロフィー HKG-G2 芝1600m 3着 D.ビードマン 0.32秒 More Bountiful
2009.04.26 沙田 クイーンエリザベス2世C G1 芝2000m 2着 D.ビードマン 0.14秒 Presvis
2009.05.31 沙田 香港チャンピオンズ&チャターC HKG-G1 芝2400m 1着 W.C.マーウィング 0.04秒 (Thumbs Up)

血統表[編集]

ヴィヴァパタカ血統ノーザンダンサー系 / Mill Reef4×4=12.50%、Northern Dancer4×5=9.38%、Tudor Melody5×5=6.25% (血統表の出典)

Marju
1998
父の父
*ラストライクーン
Last Tycoon
1983
*トライマイベスト Northern Dancer
Sex Appeal
Mill Princess Mill Reef
Irish Lass
父の母
Flame of Tara
1980 鹿毛
*アーテイアス
Artaius
Round Table
Stylish Pattern
Welsh Flame Welsh Pageant
Electric Flash

Comic
1996 鹿毛
Be My Chief
1987 鹿毛
Chief's Crown Danzig
Six Crowns
Lady Be Mine Sir Ivor
HMy Adventure
母の母
Circus Act
1985
Shirley Heights Mill Reef
Hardiemma
Circus Ring High Top
Bell Song F-No.19-b


脚注・出典[編集]

  1. ^ The 2008 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2022年2月6日閲覧。
  2. ^ The 2009 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2022年2月6日閲覧。
  3. ^ The 2010 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2022年2月6日閲覧。
  4. ^ The 2011 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2022年2月6日閲覧。
  5. ^ HKJC公式サイト内2009年7月1日付けニュース(中国語版)
  6. ^ HKJC公式サイト内2009年7月1日付けニュース(英語版)
  7. ^ 週刊競馬ブック2009年7月18/19日号海外競馬ニュースにて
  8. ^ なお、ファン投票で選出する最高人気馬は、シンガポールG1・クリスフライヤー国際スプリントを勝ったセイクリッドキングダムに譲っている。
  9. ^ 香港のスター馬ヴィヴァパタカの引退生活に深刻な懸念(香港)[その他] ジャパン・スタッドブック・インターナショナル、2015年6月4日、2020年9月30日閲覧

外部リンク[編集]