明光商会

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株式会社明光商会
Meikoshokai Co., Ltd.
本社が入居する八丁堀センタービル
種類 株式会社
略称 MS
本社所在地 日本の旗 日本
102-0032
東京都中央区八丁堀4-6-1
設立 2004年9月7日
(株式会社MSJホールディングス)[1]
業種 卸売業
法人番号 9010001089627 ウィキデータを編集
事業内容 シュレッダーを中心とする事務用設備の製造・販売・保守[1]
代表者 代表取締役社長 永野毅
資本金 1億円
売上高 83億1800万円
(2018年4月期)[1]
純利益 2億0300万円
(2023年3月期)[2]
総資産 68億7900万円
(2023年3月期)[2]
決算期 3月31日
主要株主 三井松島ホールディングス
外部リンク https://www.meikoshokai.co.jp/
特記事項:旧:株式会社明光商会は1959年6月2日設立。
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株式会社明光商会(めいこうしょうかい、: Meikoshokai Co., Ltd.)は、東京都中央区八丁堀に本社を置く、日本事務機器メーカーである。1956年創業。

コーポレート・メッセージは「国家機密から心の秘密まで」。

概要[編集]

創業者の高木禮二が1956年(昭和31年)に東京で創業。海外で販売されていた製品にヒントを得て、1960年(昭和35年)には、日本初のシュレッダーを開発。その際に「製麺機のようだ」と呟いた高木の言葉が伝聞されていきうどん製麺機にヒントを得て開発をしたように言われる。

発売当初は、情報保護の重要性が充分認知されておらず、思うように売れなかったが、1962年(昭和37年)に公開され、産業スパイを描いた映画「黒の試走車(テストカー)」の公開以後、徐々に売り上げが拡大してゆく。

1980年代後半には、自社のラミネーター「パウチッ子」のTVCMを頻繁に流し、「パウチッ子」という製品名がラミネーター及びラミネート加工全般を指す一般名詞と化すほどまでに有名になった[3][4]

日本における、シュレッダーでのトップシェアを誇ると共に、機密文書などを自動的に裁断・処分する「MSシュレッダー」の製造販売で、情報管理企業としての最大手に位置することで知られる。またラミネートシール(社員証などに使用)に使う「パウチッ子[5]「MSパウチ」や、封筒を自動的に開封する「MSレタペット」など、企業向けの文房具品の製造・販売ならびに、近年では金融機関や病院などの受付自動案内システム「MSボイスコール」の製造販売も手掛けている。またシュレッダー最大手ということもあり、環境問題にも率先的に取り組み、「MSリサイクルシステム」「MSリサイクルシュレッダー」や大型シュレッダーの製造・販売などに取り組んでいる。

1990年代には、情報漏洩防止に対する意識の高まりを背景にして、家庭用のシュレッダーを発売している。

2019年4月には三井松島ホールディングスの傘下となり、2021年2月に同じグループ会社となった住宅関連部材メーカーであるシステックキョーワとの間で人材交流や両社が保有するタイ拠点の活用による生産管理ノウハウの共有が行われているほか、システックキョーワから部材の供給も受けている。

また、在京キー局を中心とした民放各局の連続ドラマ映画へ「MSシュレッダー」をはじめとする当社製品の提供による美術協力も行っている[6]

沿革[編集]

  • 1960年昭和35年)1月 -「MSシュレッダー」を発売。
  • 1975年(昭和50年)7月 -「MSラミペット」(のちのMSパウチ)を発売。
  • 1979年(昭和54年)8月 -「MSレタペット」を発売。
  • 1987年(昭和62年)1月 -「MSボイスコール」を発売。
  • 1989年(平成元年)12月 - 株式を公開(現在の東証スタンダード、証券コード:9858)。
  • 1990年平成2年)10月 - MSパウチH-230、通商産業省グッドデザイン商品に選定される。
  • 1991年(平成3年)3月 - 財団法人クリーン・ジャパーン・センター会長賞を受賞。
  • 1995年(平成7年)4月 - 家庭用MSシュレッダーを発売。
  • 1996年(平成8年)10月 - リサイクル推進協議会会長賞を受賞。
  • 1997年(平成9年)10月 - 全国文具事務用品団体総連合文具貢献大賞を受賞。
  • 1998年(平成10年)12月 - 環境庁の地球環境温暖化防止活動大臣表彰を受賞。
  • 2003年(平成15年)5月 - ISO 14001認証取得。
  • 2007年(平成19年)
  • 2008年(平成20年)
    • 3月 - 本社ビルを現在地に移転。
    • 6月10日 - MSJホールディングスに吸収合併、同社が明光商会に商号変更。
  • 2019年(平成31年)4月26日 - 三井松島ホールディングス株式会社が99.79%の株式を取得し、同社の連結子会社となる[7][1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 株式会社明光商会の株式取得(子会社化)に関するお知らせ 三井松島ホールディングス 2019年3月18日
  2. ^ a b 株式会社明光商会 第64期決算公告
  3. ^ 主に会話での口語表現として用いられ、「パウチッコ」「パウチっ子」などの表記名も見られる。
  4. ^ 古賀及子 デイリーポータルZ. “24年前のパウチッ子でゴミを宝に”. 2014年12月21日閲覧。
  5. ^ 同社の商標だが、2014年現在は用いていない。
  6. ^ 2023年7月期では、フジテレビ系の『転職の魔王様カンテレ制作)』と『この素晴らしき世界』、TBS系の『トリリオンゲーム』に作品毎に違うモデルの「MSシュレッダー」が提供され、ドラマのセット内に設置されている。また、『この素晴らしき世界』ではラミネートシーラー「MSパウチ」も提供されている
  7. ^ 三井松島ホールディングス<1518>、シュレッダー国内最大手の明光商会を子会社化M&A online 2019年3月18日

外部リンク[編集]