帝産富士交通

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帝産富士交通 株式会社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
984-0002
宮城県仙台市若林区卸町東五丁目7-50
設立 2006年平成18年)1月23日
業種 陸運業
事業内容 貸切バス
旅行業
旅行代理店
代表者 代表取締役社長 黒須栄男
資本金 1,000万円
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富士交通時代の高速バス車両(仙台 - 郡山線)
富士交通時代の高速バス車両(仙台 - 福島線)

帝産富士交通株式会社(ていさんふじこうつう)は、かつて宮城県仙台市に本社を置いていたバス会社である。旧商号は「富士交通株式会社」。2008年平成20年)12月31日をもって事業を廃止した。

概要[編集]

観光貸切業務を中心としていたが、バス事業規制緩和により、旧・富士交通が2002年(平成14年)に高速バス事業に参入、仙台 - 福島・郡山間の高速バスを運行(のち仙台 - 山形線も運行開始)していた。しかし既存の競合他社との競争激化などで業績が悪化したことから、2004年(平成16年)8月23日民事再生法の適用を申請して経営破綻、破綻の一因となった高速バス事業から大幅撤退した[1][2]

その後は同業他社で帝産グループである「帝産観光バス仙台」と合併して「帝産富士交通」と社名変更した[3]。合併後、旧・富士交通の車両は順次帝産グループ塗色に変更された。

また、自社系列の旅行会社「T&Fトラベル」のツアーバスとして、繁忙期を中心に東京方面へも運行していた。廃業時の路線は競馬開催日のみ運行の福島競馬場線のみであったが、長らく路線休止の状態であった。

民事再生法のもとで再生手続中であったが、2008年(平成20年)12月末で事業廃止することとなった[4]。翌2009年(平成21年)1月から会社清算手続きに入り、事業譲渡先を探していた。従業員60人は全員解雇となった[5]

歴史[編集]

帝産観光バス仙台[編集]

富士交通[編集]

帝産富士交通[編集]

主な路線[編集]

既存事業者との競争が行われた路線。

スカイバス仙台[編集]

2007年と2008年の年末、「スカイバス仙台」として仙台市都心部を周遊する、2階建ての屋根なし観光バスオープントップバス)を用いたパッケージツアーを運行した(貸切運行も行っていた)[8][9]JTB東北仙台支店内に置かれた「スカイバス仙台まちづくり実行委員会」が運営主体となり、JTB東北および日の丸リムジングループが特別協力し、バスの運行を帝産富士交通が担当した[8][9]

仙台駅に隣接するホテルメトロポリタン仙台に「スカイバスデスク」を置き、発着地とした[10]。夜間の運行はSENDAI光のページェントを鑑賞する方法の1つであった。

2007年(平成19年)は、11月12日12月11日が昼間コースのみ1日6便、SENDAI光のページェント期間中である12月12日31日が昼間コース1日5便、夜間コース1日4便で運行した。

2008年(平成20年)は、SENDAI光のページェント期間中の12月12日~31日のみ運行し、昼間コースを1日3便に減便する一方、夜間コースを1日8便に倍増させた(23日は夜間コースの運行はなかった)[10]

脚注[編集]

  1. ^ a b c “(にゅーすリポート)高速バスの仙台への2路線、「富士」撤退で便3割減 /福島県”. 朝日新聞 朝刊: p. 33. (2005年10月10日) 
  2. ^ a b c “富士交通・帝産仙台が統合、高速バス強化に活路――新会社に事業譲渡。”. 日本経済新聞. (2005年7月13日) 
  3. ^ “2バス会社、経営統合へ 富士交通と帝産観光、収益力の強化目指す /宮城県”. 朝日新聞 朝刊. (2005年7月14日) 
  4. ^ a b “貸し切りバスの帝産富士、今月末で事業廃止 内陸地震で利用減 /宮城県”. 朝日新聞 朝刊: p. 25. (2008年12月4日) 
  5. ^ 河北新報 2008年12月3日
  6. ^ [1] (PDF) (2004年7月28日時点のアーカイブ
  7. ^ [2] (PDF) (2005年5月19日時点のアーカイブ
  8. ^ a b SKY BUS SENDAI 詳細1 (PDF) (JTB東北)
  9. ^ a b “スカイバス仙台:あすから運行--来月31日まで /宮城”. 毎日新聞. (2007年11月11日) 
  10. ^ a b SKY BUS SENDAI 詳細2 (PDF) (JTB東北)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]