妻恋舟の湯

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妻恋舟の湯(つまこいぶねのゆ)は、能登半島和倉温泉にある、足湯のみの温泉共同浴場である。

『妻恋舟の湯』 - 和倉温泉石川県)の松林に囲まれた海岸沿いに立地。(2011年7月 撮影)

概要[編集]

ホテルや旅館が林立する和倉温泉の入り口で、海岸沿いに七尾市が管理する「和倉温泉湯っ足りパーク」内に立地する、誰でも無料で入浴できる男女混浴の足湯共同浴場である。立地は、松林に囲まれた風向の良い七尾西湾に面しており、天候の良い日は爽やかな海の潮風と対岸の能登島を眺めながら、 また、夕刻時はライトアップされた夜景を眺めながら、ゆったりと足湯を楽しむことができる。入浴時間は7:00~19:00の間で、冬季は一時休業することがある。指定管理者は和倉温泉合資会社(和倉温泉総湯)。

  • 大凡の所在地: 石川県七尾市和倉町ひばり1丁目、湯っ足りパーク内

名称の由来は、万葉の歌人 高浜虚子の 『家持の 妻恋舟か 春の海』[1] という句に因む。

温泉[編集]

足湯の小さな浴槽に、熱い源泉が湧き出る。

和倉温泉に立地する、足湯のみの温泉浴場である。[2] 飲泉(飲用)は出来ない。

  • 源泉名: 弁天崎(5号・8号・10号・13号源泉)
  • 泉質: ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性中性高温泉) pH=7.4
  • 泉温: 84.8℃
  • 特徴: 無色、透明、無臭[3]、若干の塩味と苦味。
  • 効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛などの慢性疾患、冷え性、疲労回復、健康増進、など。
  • その他: 放射性物質(ラドンなど)は含まれていない。

衛生管理のため、消毒薬として塩素系薬剤を使用している。

交通アクセス[編集]

鉄道
JR西日本・七尾線(のと鉄道)・和倉温泉駅下車。温泉街方面に徒歩で約10分。タクシー利用可。
能越自動車道和倉ICから車で約7分。駐車場は完備。「湯っ足りパーク」の看板が目印。

特記事項[編集]

  • この他にも、和倉温泉には日帰りの温泉浴場として「和倉温泉・総湯」がある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 高浜虚子が、昭和24年に和倉を訪れた際、波静かな海を賞賛して吟じた一句である。記念碑として句碑が近隣の弁天崎公園に立つ。
  2. ^ 源泉・泉質に関する情報は、妻恋舟の湯に掲示の『温泉分析書』(北陸保健衛生研究所調査,平成16年10月1日現在)による。
  3. ^ 湧出時の調査において微弱な硫化水素臭,試験室において無臭。(北陸保健衛生研究所調査,平成16年10月1日現在)

座標: 北緯37度05分17秒 東経136度55分25秒 / 北緯37.087972度 東経136.923498度 / 37.087972; 136.923498