塩原元湯温泉

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塩原元湯温泉
温泉情報
所在地 栃木県那須塩原市
交通 西那須野駅よりバスで約40分で塩原温泉駅へ。タクシーなどに乗り換え約15分。
泉質 炭酸水素塩泉
泉温(摂氏 50.6 °C
pH 6.5
液性の分類 中性
浸透圧の分類 低張性
宿泊施設数 3
外部リンク 塩原温泉旅館組合
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塩原元湯温泉(もとゆおんせん)は、栃木県那須塩原市(旧国下野国)にある塩原温泉郷の一つの温泉

元湯温泉は塩原温泉駅のある古町温泉より車で更に約15分ほど奥に入ったところに現在3軒の温泉旅館がある。塩原温泉発祥の地と言われている。

泉質[編集]

  • 含硫黄 - ナトリウム - 塩化物・炭酸水素塩泉(硫化水素型)低張性中性高温泉

当地にある旅館大出館所有の源泉には、黒湯としては珍しい湯の花による黒湯が存在する。

効能[編集]

  • 胃腸病、心臓病、高血圧症、糖尿病、むちうち症、神経痛、切り傷、やけど、リュウマチ、婦人病、皮膚病、肥満症

※注 : 効能はその効果を万人に保証するものではない

温泉街[編集]

夕食の一例

塩原温泉郷の奥に3軒(「元泉館」「ゑびすや」「大出館」)の温泉宿がある。

歴史[編集]

「元湯」の名前が示すように、塩原温泉郷の発祥の湯である[1]

西暦806年(大同元年)に如葛仙なる人物が温泉を発見したことにより始まったとする説[2]のほか、発見者を猟師とする説がある。如葛仙の正体は明らかでなく、民話の伝承者によると737年天平9年)に没したとされ、矛盾が生じる。このため地元の郷土史研究会では、矢板市長井にある寺山観音寺を806年に開山した徳一大師が発見者ではないかと推測している[3]

かつては元湯千軒(実際は80軒程度)といわれるように多数の温泉宿があったが、1659年万治2年)の地震による山津波により埋没し、温泉も湧出しなくなり家主などの住民も各地へ移住した[4]。後年、塩原元湯温泉神社を再建したところ、温泉も湧出するようになり、前述のように現在は3軒の温泉宿がある[2]

交通アクセス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 元湯(もとゆ)ってこんな温泉 那須塩原市
  2. ^ a b 『温泉 第68号第2巻』日本温泉協会 2000年2月 P10-12
  3. ^ 開湯1200年記念の経緯 - 塩原温泉郷土史研究会 - ウェイバックマシン(2019年3月30日アーカイブ分)
  4. ^ 大出館のご案内 大出館

外部リンク[編集]