北天海葵

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北天海 葵
基礎情報
四股名 北天海 葵
本名 ガルダン・スフバト
愛称 スフ、テンカイ
生年月日 (1999-02-02) 1999年2月2日(25歳)
出身 モンゴルの旗 モンゴルウランバートル市
身長 179.0cm
体重 127.3kg
BMI 39.7
所属部屋 尾上部屋
得意技 右四つ・押し
成績
現在の番付 西幕下16枚目
最高位 東幕下5枚目
生涯戦歴 103勝72敗14休(28場所)
優勝 三段目優勝1回
序二段優勝1回
データ
初土俵 2019年7月場所
備考
2024年4月30日現在

北天海 葵(ほくてんかい あおい 、1999年2月2日 - )は、モンゴル国ウランバートル市出身で、尾上部屋所属の現役大相撲力士。本名ガルダン・スフバト。身長179.0cm、体重137.7kg。最高位は東幕下5枚目(2021年3月場所・5月場所)。

元幕内の貴ノ岩義司は叔父[1]

来歴[編集]

埼玉栄高校の相撲部監督に勧誘され、高校1年次から相撲を始めた[1]。高校の同期には琴勝峰らがいる[2]。大相撲入りを志望し、高校の卒業式翌日から叔父の貴ノ岩が所属する貴乃花部屋の稽古に参加して受け入れ先が決まるのを待った[3]

尾上部屋に入門し、2019年5月7日に新弟子検査に合格。外国出身者に課せられる6か月間の研修期間や、新弟子検査合格後の興行ビザ取得待ちがあったため、高校卒業から1年4か月後の同年7月場所に初土俵[2]。同年11月場所は序二段で優勝[4]2020年9月場所では三段目で優勝している[5]

2021年初場所自己最高位である幕下6枚目まであがり勝ち越しの4勝をあげたが番付1枚しか上がらず、3月場所はコロナウイルスに感染もしくは濃厚接触者の可能性があるとして全休を余儀なくされた。5月場所は番付を据え置かれるも勝ち越しできず、一時は幕下残留をかける番付にあった。

2023年は尾上部屋の日大三羽烏ごと春山、城間、伊波の入門が関係したのか番付をもとに戻した。同年末、いとこが部屋での相撲留学体験をしに来日している。

2024年の初場所春場所は3連勝があったが勝ち越しはできていない。場所帰りは、同郷の阿武剋や北勝丸、大青山、出羽ノ龍、琴挙龍、朝白龍風の湖らと両国駅まで出ることが多い。

人物[編集]

  • モンゴルの中学校に通っていた頃は柔道をしており、得意技は内股だった[1]
  • 入門時に目標の力士として元大関・北天佑の名を挙げている[1]
  • 同部屋の春山は高校の後輩
  • 北天佑に憧れることになったきっかけは、埼玉栄高校在学中に叔父の貴ノ岩から贈られたDVDに収録された映像の中に北天佑の相撲が入っていたことである[4]
  • 師匠の尾上(元小結・濱ノ嶋)は、北天佑に由来した四股名をという希望を聞き入れ「北天海」と命名した[4]。「海」の字には「モンゴルから海をわたって日本に来た」という意味が込められている[4]。なお、現役時代の濱ノ嶋は、北天佑と同じ三保ヶ関部屋に所属していた[2]
  • 2020年9月場所のNHK中継で実施された各段優勝インタビューには、北天佑の浴衣地で登場した[5]
  • 3月場所は苦手
  • 稽古相手には幕下の穂嵩、大海、春山、伊波、城間ら

取り口[編集]

22代北陣は「離れてよし、組んでよし。両方磨いていけば関取が見えてくる」「一番はハートが強い」と万能ぶり、メンタルの強さを評した[6]

押しもやっているが右四つでもとれるし、左四つでも取れないことはない。

なお、2024年春場所は怪我もあったが、右四つの相撲を見せた

主な成績[編集]

2024年3月場所終了現在

  • 通算成績:103勝72敗14休(28場所)

各段優勝[編集]

  • 三段目優勝:1回(2020年9月場所)
  • 序二段優勝:1回(2019年11月場所)

場所別成績[編集]

北天海 葵
一月場所
初場所(東京
三月場所
春場所(大阪
五月場所
夏場所(東京)
七月場所
名古屋場所(愛知
九月場所
秋場所(東京)
十一月場所
九州場所(福岡
2019年
(平成31年
/令和元年)
x x x (前相撲) 西序ノ口29枚目
6–1 
東序二段26枚目
優勝
7–0[注 1]
2020年
(令和2年)
西三段目55枚目
5–2 
東三段目26枚目
3–4 
感染症拡大
により中止
西三段目46枚目
5–2 
東三段目20枚目
優勝
7–0
東幕下15枚目
5–2 
2021年
(令和3年)
東幕下6枚目
4–3 
東幕下5枚目
休場[注 2]
0–0–7
東幕下5枚目
2–5 
西幕下13枚目
2–5 
西幕下28枚目
5–2 
西幕下18枚目
2–5 
2022年
(令和4年)
東幕下31枚目
3–4 
西幕下45枚目
休場[注 3]
0–0–7
西幕下45枚目
5–2 
東幕下31枚目
6–1 
西幕下12枚目
3–4 
東幕下20枚目
2–5 
2023年
(令和5年)
東幕下39枚目
5–2 
西幕下25枚目
3–4 
東幕下34枚目
4–3 
東幕下28枚目
4–3 
東幕下22枚目
4–3 
西幕下15枚目
5–2 
2024年
(令和6年)
西幕下7枚目
3–4 
東幕下11枚目
3–4 
西幕下16枚目
 
x x x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

改名歴[編集]

  • 北天海 葵(ほくてんかい あおい)2019年7月場所 -

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 村田優勝決定戦
  2. ^ 2019新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した可能性があるため初日から休場
  3. ^ 2019新型コロナウイルスに感染もしくは感染者と濃厚接触した可能性があるため初日から休場

出典[編集]

  1. ^ a b c d 「夏場所全新弟子名鑑」『相撲』2019年6月号、ベースボール・マガジン社、106頁。 
  2. ^ a b c 元幕内・貴ノ岩のおい北天海、前相撲で白星デビュー「やっと相撲取りになった」」『スポニチアネックス』、2019年7月9日。2020年10月26日閲覧。
  3. ^ 貴ノ岩おい角界入りへ、埼玉栄高で関東大会準V 貴部屋で稽古 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年5月2日閲覧。
  4. ^ a b c d 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2019年12月号、ベースボール・マガジン社、69頁。 
  5. ^ a b 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2020年10月号、ベースボール・マガジン社、69頁。 
  6. ^ 『相撲』2021年1月号 p64

関連項目[編集]

外部リンク[編集]