佐官

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佐官(さかん)は、軍隊の階級区分の一。将官の下、尉官の上に位置する。

概要[編集]

一般に、上から、大佐中佐少佐の3階級からなる。また、大佐の上に上級大佐を加えるなど、4階級からなる場合もある。現実の軍隊には少ないが、SF小説やアニメ作品においては少佐の下に准佐が置かれる場合も見られる。

陸軍及び海兵隊では、主に連隊または大隊指揮官参謀を務める。

海軍では、主に軍艦艦長副長または航海長機関長などの各科の長を務める。

空軍では、主に飛行群飛行隊の指揮官や参謀を務める。

英語ではfield officerという(ただし海軍のみ異なる)。

日本軍では建軍以来大佐・中佐・少佐を纏めた呼称として「上長官」を用いていたが、海軍は1920年1月15日に佐官と改め陸軍は1937年2月12日を以って佐官と称した。顕著な戦功を挙げた者に対し行われる、いわゆる「二階級特進」は佐官の階級に在る者までに留められており、将官は1階級の進級しか行われなかった。

「佐」とは律令制下の五衛府四等官として登場する。四等官においては1番目である「督(かみ)」を文字通り補佐するのが2番目の「佐(すけ)」である。明治新政府が諸外国に倣って建軍した際、この伝統に沿って将官の下、2番目にあたる佐官に、この字を充てた。

かつての欧米においては、将官に相当する階級が存在せず(あるいは余程の事が無いと任官されず)、佐官、その中で大佐が軍の最上位だった時代もある。そのため大佐という言葉には「集団の大黒柱」というニュアンスを含む。そのため「(1番目を)脇で支える、助ける」というニュアンスを持つ、漢字の「佐」とは、字義の違いが生じている。

中国人民解放軍中華民国国軍では「校」、韓国軍では「領(ハングルでは령)」の字を充てるなど、漢字文化圏では名称に違いが生じている。ちなみにこの場合の「校」とは、前漢以降の中国における高級武官の官職のひとつである校尉に由来する。

関連項目[編集]