上原善広

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上原 善広
(うえはら よしひろ)
誕生 1973年7月6日
日本の旗大阪府松原市
職業 ノンフィクション作家
フリージャーナリスト
国籍 日本の旗 日本
ジャンル ルポルタージュ
主題 部落問題
差別問題
代表作 『日本の路地を旅する』
主な受賞歴 2010年、第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞
2010年、咲くやこの花賞 文芸その他部門受賞
2012年、編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞
処女作 『28 上原善広詩集』
公式サイト 上原善広 blog
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上原 善広(うえはら よしひろ、1973年7月6日 - )は、大阪府出身のフリージャーナリスト被差別部落出身である事をカミングアウト部落問題を中心に文筆活動を行っている。

来歴・人物[編集]

  • 松原市河合(更池)生まれ。父は食肉店を経営しており、全日本同和会の南大阪支部長を務めていた[1]。母は被差別部落出身ではない[2]。少年時代に両親が離婚[3]。家庭の事情により羽曳野市藤井寺市などを転々として育つ。
  • 長く雑誌を活動の場としてきたが、2005年に著作『被差別の食卓』を新潮社から刊行。
  • 双極性障害を持ち、中学生の頃から何度か自殺を図っている。2012年4月14日にも東京日本橋の自宅マンションで数百錠の眠剤を服み、自殺を図って聖路加病院に入院したことをブログで公表している[6]

逸話[編集]

  • 実話ナックルズ』誌における連載『JDT 日本の路地を歩く』の初期には、記事の内容をめぐり部落解放同盟の幹部から圧力を受けたことがある。当の幹部はたまたま被差別部落出身ではなかったため、上原は「面白い。一般地区出身のあなたが部落出身の私を糾弾するというのは部落解放の一つの道筋である」と言って公開糾弾会を開くよう求めたが、実現はしなかったという[7]

活動・賛否[編集]

  • 雑誌『噂の眞相』2004年3月号に『「噂真」最後のタブー「部落出身芸能人」』というルポを寄稿。芸能界やスポーツ界などで活躍する部落出身者をイニシャルで紹介した。この記事では、「ある部落出身者が皇族に嫁いでいる」「もちろん未指定地区になっている。ここの出身者が皇族に嫁いだということで、地区指定を見送られたのだ」「問題は、皇族ですら、部落民を身内として受け入れているという事実があるということだ。だからこの点に関しては、意外に皇族の方が進歩的といえるのかもしれない。この結婚に関しては、当の皇族本人が強く希望したため、宮内庁をはじめとする周囲も押し切られたとされている。まさに快挙といえる話ではないか」と記している。
  • 雑誌『実話ナックルズ』にて『JDT 日本の路地を歩く』という連載を執筆しており、2004年7月号に発表した「群馬県T部落」で群馬県の未指定地区を取り上げ、「ここから女性が一人、皇族に嫁いでいる」「ここは女性が皇族へ嫁いだため、行政から同和地区指定されなかった。 指定を受けると部落とわかってしまうからである」「皇族は過去の身分上、最高位にいる。その彼らが過去の身分上最底辺の部落民と結婚するなどということは、身分社会の崩壊を意味している」と書いた。
  • 上記の記事「群馬県T部落」では「ある研究者の方に紹介していただいて知った」と記述しているが、この研究者は『江戸の部落』などの著書で知られる部落史家で東京都立大学非常勤講師の本田豊とされ、学術研究者の立場上、自身では発表できない内容をフリーランスの上原にリークしたとされる[誰によって?]
  • 新潮45』2011年11月号では、「孤独なポピュリストの原点」と題して橋下徹の出自(父親が同和地区出身で、当人も同和地区育ち)を扱った文章を発表。このため、元・解放出版社事務局長で現・にんげん出版代表の小林健治(部落解放同盟中央本部・マスコミ対策部文化対策部/糾弾闘争本部)からは「差別売文家・上原善広」[8]と批判されている。小林はまた、上原について、「『新潮45』の編集長は、同和地区出身という属性をはぎ取れば、ただの売文屋でしかない上原に、他者が書けば抗議される恐れがあることを書かせることによって、危険(抗議)を事前に予防しているつもりなのであろうが、誰が書こうが差別文章は差別文章なのであり、抗議・糾弾の対象になるのは当たり前だ」[9]「上原善広については、以前にも雑誌『実話ナックルズ』(ミリオン出版)に、被差別部落を「近親相姦」による「奇形児」が多い、おどろおどろしい地域として猟奇的に描き、解放同盟の中央執行委員会で抗議し、糾弾することが決まった。また、『噂の真相』最終号に、「スポーツ、芸能界の被差別部落出身者一覧」という暴露記事を書き、これも強く批判されている」[9]「そのような人物に「大宅壮一ノンフィクション大賞」を授与した出版社の見識を疑う」[9]とも発言している。
  • 小林健治から批判されていることは上原自身も認識しており、「僕も解放同盟が解散して、新たに組織されるような"解体的出直し論"は賛成ですが、そういうこと言うと、嫌われるんですよね。これは関係者から聞いたのですが、部落解放研究所の出版部門「解放出版社」と関係の深い小林健治氏にも嫌われてるらしいです」[10]と発言している。これに対し、部落解放同盟中央本部執行委員などを歴任した西岡智は「小林健治さんも、ちょっとわかってないところがあるよな。ええ機会やから、「西岡のおっさんがそう言うてる」ってちゃんと書いとけ。文句あるならいつでも僕のとこに来いと」[10]と小林を批判し、上原に味方している。また、部落解放同盟大阪府連池田支部の「みなみあめん坊」こと南健司も上原に味方し、「差別売文家・上原善広」との小林の発言について「物書きは皆売文屋だよ。その上前を撥ねてメシ喰ってるくせによく言うよと思う」[11]「大宅賞を与えた出版社の見識を疑うとまで書いているが、ここまで抱く憎悪の根拠こそ記すべきだ」[12]と小林を批判している。
  • 2013年1月26日大阪市立桜宮高等学校体育科の入試問題に絡み、同校の生徒が大阪市長橋下徹を「部落民がいきんな」「殺意芽生えるわ」とツイッターで攻撃した件について、部落解放同盟大阪府連合会から「投稿した生徒が橋下市長を「部落民」と書き込んだその背景には、この間の週刊誌などの報道が強く影響していると思われる」「『週刊新潮』、『週刊文春』、『週刊朝日』、その情報を提供した上原善広氏(ノンフィクション作家)などとともに、橋下市長の出自を暴き、部落差別を煽ったマスコミの責任こそが強く問われるものである」と名指しで非難を受ける[13]。これに対して上原は「新しいことをやって叩かれるのは、昔からの常ですから当然のことですしね。むしろちゃんと仕事をしてる証左といえるでしょう」と発言している[14]

著書[編集]

  • 『28 上原善広詩集』(2001年12月、有安ルカ)
  • 『被差別の食卓』(2005年6月、新潮新書、ISBN 4106101238
  • 『コリアン部落』(2006年5月、ミリオン出版)
  • 『聖路加病院訪問看護科 11人のナースたち』(2007年5月、新潮新書)
  • 『日本の路地を旅する』(2009年12月、文藝春秋)
  • 『異形の日本人』(2010年9月、新潮新書)
  • 『異貌の人びと―日常に隠された被差別を巡る』(2012年4月、河出書房新社)

脚注[編集]

  1. ^ 『日本の路地を旅する』より
  2. ^ 『被差別の食卓』より
  3. ^ 『コリアン部落』より
  4. ^ 上原善広『異貌の人びと』p.185
  5. ^ 上原善広『異貌の人びと』p.256
  6. ^ 全身ノンフィクション作家 人形町のドンジョバンニ
  7. ^ 2010年10月18日「ニコ生ノンフィクション論~被差別部落を歩く~」(ニコニコ生放送)での発言。
  8. ^ 社長ブログ 【ゲジゲジ日記】2011.12.09 Friday タクシーの運転手さん
  9. ^ a b c 連載 差別表現 小林健治 第33回 橋下徹バッシング報道から再び部落差別を考える(2)
  10. ^ a b 【特別対談】西岡智×上原善広──橋下徹から解放運動まで部落解放同盟の重鎮、同和問題を語る
  11. ^ 2012年3月5日 - 13:41のツイート
  12. ^ 2012年3月5日 - 13:41のツイート
  13. ^ 大阪市立桜宮高校の生徒の人権を守り、人権教育の確立を求める決議
  14. ^ 2013年1月29日 - 15:54のツイート

関連項目[編集]

外部リンク[編集]