パウダルコ

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パウダルコ
Tabebuia impetiginosa hábito 2.jpeg
アルゼンチンにあるパウダルコ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: ノウゼンカズラ科 Bignoniaceae
: フクベノキ連 Crescentieae
: ギンヨウノウゼン属 Tabebuia
: パウダルコ T. impetiginosa
学名
Tabebuia impetiginosa
和名
 ムラサキイペ
英名
Pink Ipê
Pink Lapacho

パウダルコ(: Pau d'Arco)は、ノウゼンカズラ科の樹木である。

概要[編集]

パウダルコの枝
パウダルコの花序
花序の拡大図

パウダルコは南米熱帯雨林に自生する大きな樹木で、高さは通常、10 - 20m程度、幹の直径は約1 - 2mである。ノウゼンカズラ科の植物は多数の美しい花を咲かせることで知られており、パウダルコは紫色の大輪の花を咲かせている。花の形がトランペットに似ていることから英語では、「トランペット・ツリー」(「トランペット・トゥリー」、: Trumpet tree)とも呼ばれる。

一般名として、パウダルコ(: Pau d'Arco)、イペ・ロコソ、タフアリ、タベブイアアベラネダ(: Tabebuia avellanedae)、タヒボ、タヒーボ(: Taheebo)等がある。

化粧品の表示名称は「タベブイアアベラネダ樹皮」であり、INCI NAMEは「TABEBUIA AVELLANEDAE BARK POWDER」である。

利用[編集]

パウダルコの樹皮を乾燥させたラパチョ茶 (: Lapacho)

利用部位は樹皮で[1]、パウダルコは昔からマラリア、貧血、大腸炎、呼吸器障害、風邪、咳、真菌感染症、熱、喘息、リウマチ等に利用されていた。またパウダルコは長い間ハーブとして世界中で用いられてきた。南米ではパウダルコを強壮、抗炎症、抗細菌、抗真菌(カンジタ症など)、緩下、梅毒、消化器機能不全、ガン、糖尿病、前立腺炎、便秘やアレルギーに用いられている。

米国では、ハーブ治療としてパウダルコは鎮痛薬、抗酸化、緩下、駆虫薬、抗細菌、抗真菌、抗ウイルス、抗炎症として用いられている。またその緩下作用は消化管に吸着している毒性物質を一緒に排除すると考えられている。また発熱(風邪、インフルエンザ)、梅毒、ガン、呼吸器障害、腫脹、皮膚潰瘍形成、赤痢、消化器系不全、関節炎、前立腺炎、循環器系障害等には、内服、外用の両方で用いられている。

ほかの分野では、ループス腎炎、糖尿病、消化性潰瘍、白血病、アレルギー、肝疾患等に使用したことが報告されている。すでに真菌症(カンジタを含む)の治療に用いられていることはよく知られている。ヨーロッパでもほぼ米国と同様な方法で、ハーブ治療として用いられている。

日本ではタヒボの名で健康飲料として焙煎用の乾燥品が販売されている。かつて1991年にJR東海が「タヒボベビーダ」の名で缶飲料として新幹線の駅構内で販売したが、短期間で市場から姿を消した。[2][3][4]

効能成分概要[編集]

効果・効能
  • 抗ウイルス、抗細菌、抗真菌、抗微生物、抗酸化、抗アレルギー、抗寄生虫、抗炎症、抗変異、抗白血病、抗腫瘍、免疫増強
適応
  • 細菌、真菌感染症、免疫不全症
含有成分
  • アルミニウム、アンソラキノン、アスコルビン酸、灰分、β-カロチン、βシトステロール、カルシウム、炭水化物、クロミウム、クリソファニック酸、コバルト、デヒドロαラパコーン、デヒドロイソララパコーン、デヒドロテクトール、脂肪、繊維成分、鉄、ラパコール、マグネシウム、マンガン、ナフトキノン、ナイアシン、リン化合物、カリウム、リボフラビン、セレニウム、シリコン、ナトリウム、サイアミン(B前駆体)、亜鉛

画像[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Tabebuia avellanedae - サンパウロ大学のウェブサイトより
  2. ^ http://homepage3.nifty.com/yuyat/nagoya/tahibo.htm
  3. ^ 電波新聞社の「マイコンBASICマガジン」1992年頃の欄外投稿に「タヒボを崇めよ、タヒボこそ我らの始祖。(中略)タヒボ・ベビーダ。」という文章が掲載され、編集部のコメントとして「ちなみにタヒボとはジュースの名前です」と但し書きがついていた。
  4. ^ 横浜市営交通のLED字幕広告サービスが開始された1991年当初、23系統十日市場駅(JR横浜線)停留所の広告として「南米のお茶タヒボ」が停留所案内と共に字幕で宣伝されていた。

参考文献[編集]

  • 南米薬用植物ガイドブック 2001年