ダ・ヴィンチ・コード

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ダ・ヴィンチ・コード』(The Da Vinci Code)は、ダン・ブラウンの長編推理小説。アメリカで2003年に出版された。『天使と悪魔』に次ぐ「ロバート・ラングドン」シリーズの第2作目。

ウィトルウィウス的人体図』、『モナ・リザ』、『岩窟の聖母』、『最後の晩餐』などのレオナルド・ダ・ヴィンチ作品の謎にはじまり、多くの流説を結びつけた内容は世界的にヒットし、44言語に翻訳され7000万部の大ベストセラーとなった。筆者が(フィクションであるにも関わらず)事実に基づいていると述べたため、多くの研究者による論争が行われている(後述の#批判・論争を参照)。

日本では、2004年5月に角川書店から上下巻で刊行された。翻訳者は越前敏弥。その後、角川文庫で上中下巻の廉価版も発刊された。日本国内での単行本・文庫本の合計発行部数は1000万部を突破した[1]

2006年、トム・ハンクス主演で映画化。詳細はダ・ヴィンチ・コード (映画)を参照。

目次

[編集] あらすじ


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


深夜、パリのホテル・リッツに宿泊していたハーバード大学宗教象徴学教授であるロバート・ラングドンの元に、フランス警察の警部補ジェローム・コレが訪ねてきた。急用による同行を請われ、到着した場所はルーヴル美術館だった。そこでラングドンは、ルーヴル美術館館長ジャック・ソニエールの死体が猟奇殺人にも似たウィトルウィウス的人体図を模した形で発見されたと伝えられる。

警察は宗教象徴学者の立場から、事件に対するラングドンの見解を聞きたいと協力を要請した。しかし、実際はソニエールと会う約束をしていたラングドンを容疑者として疑い、逮捕するために呼んだのである。ラングドンはソニエールの孫娘にして警察の暗号解読官でもあるソフィー・ヌヴーの協力と機転により、その場を脱した。ソフィーは祖父の状態を祖父が自らに遺した、自分にしか解けない暗号であると見抜き、ラングドンの潔白に確信を持っていた。これを上に報告しても一笑に付されると感じたソフィーはラングドンの協力を得るため、彼を逃がす。しかしそのことによってラングドンはソフィーともども警察に追われることになってしまう。

一方でソニエールを殺した犯人とその黒幕は、かつてソニエールが秘匿したとされる聖杯の秘密を追っていた。そして、その毒牙もまたラングドンたちを追い続ける。

[編集] 登場人物

  • ロバート・ラングドン……ハーヴァード大学教授宗教象徴学専門。ジャック・ソニエールが殺害された事件がきっかけでソフィーと出会い、自分が犯人だと疑われている事を知り、彼女と行動を共にする事になる。
  • ソフィー・ヌヴー……フランス警察の暗号解読官。ジャック・ソニエールの孫娘。ラングドンがソニエール殺害の犯人として疑われていることをラングドン本人に告げ、彼と共に逃亡。祖父の死の真相を探るべくラングドンと行動を共にする。
  • ジャック・ソニエール……ルーブル美術館館長。ソフィーの祖父。[2]
  • アンドレ・ヴェルネ……チューリッヒ保管銀行パリ支店長。ソニエールからあるものを預かっていた。
  • リー・ティービング……イギリスの宗教史学者ナイトの爵位を持っている。聖杯の探求に生涯をかけている。
  • レミー・ルガリュデ……ティービングの執事
  • マヌエル・アリンガローサ……オプス・デイの代表。司教
  • シラス……オプス・デイの一員。色素欠乏症の大柄な男性。アリンガローサ司教を慕っている。ある人物の命を受けて聖杯の手がかりを探している。
  • ジョナス・フォークマン……ニューヨークの編集者
  • ベズ・ファーシュ……フランス警察の警部。ラングドンがソニエール殺害の犯人ではないかと疑い、ラングドンを追う。
  • ジェローム・コレ……同警部補。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 作品内に登場する観光名所

[編集] 批判・論争

フィクションであるにもかかわらず、冒頭に実在の組織名を挙げ、「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と述べているために、扱われている内容の真偽について議論が起きた。例えば、冒頭に登場するオプス・デイは実在する組織であるが、「秘密結社」のシオン修道会やその「秘密儀式」は想像上のものである[3]。とりわけキリスト教、とくにカトリックの教義に深く関わる部分は大きな反響を巻き起こし、2006年3月には米国カトリック司教会議(USCCB)が、教義について反論するウェブサイト[4]を開設している。作品内でドラクロワの壁画で知られるカトリックの教会、サン・シュルピス教会の中にある日時計(ローズライン)に秘密を解く鍵が隠されていると記されている。これを鵜呑みにしたメディアが押し寄せた為、教会側は入り口に「日時計はローズラインと呼ばれた事もなければ、異教徒の陣の名残でもない」という張り紙を張った。サン・シュルピス教会は観光名所ということもあり、書かれている文字は何ヶ国語かに訳されている[5]

批判の一環として、特別番組『ダ・ヴィンチ・コードの嘘』が放送された。また、「日経エンタテインメント!」は『大名所で原作のウソを発見!』と題し原作で描かれている名所と実際の名所の相違点を挙げている。

また、レオナルド・ダ・ヴィンチ作品の謎、キリスト教における異説や、聖杯伝説に関する解釈、メロヴィング朝の由来などの多くは『レンヌ=ル=シャトーの謎』からの借用であることが問題となった。プロットの下敷にアイデアが盗用されたとして、ノンフィクション、『レンヌ=ル=シャトーの謎』の著者たちから訴えられたが、ロンドンの高等法院は原告側の訴えを退ける判決を下している。

[編集] 関連項目

[編集] 注釈

  1. ^ 角川書店の発表によると2006年5月24日現在、単行本が237万部、文庫本が770万部、計1007万部。
  2. ^ ジャックは殺されたとき76歳だが、フランスの定年は65歳である。
  3. ^ 『秘密文書』なるものについては「シオン修道会」の項を参照のこと。
  4. ^ JESUS DECODED
  5. ^ 日経エンタテインメント!