ジュッジ鳥類国立公園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
世界遺産 ジュッジ鳥類国立公園
セネガル
末無し川で戯れるフラミンゴ
末無し川で戯れるフラミンゴ
英名 Djoudj National Bird Sanctuary
仏名 Parc national des oiseaux du Djoudj
面積 16000 ha
登録区分 自然遺産
登録基準 (7), (10)
登録年 1981年
IUCN分類 II(国立公園)
備考 英名の翻訳は「ジュッジ国立鳥類保護区」。過去に二度の危機遺産登録(1984年 - 1988年、2000年 - 2006年)
公式サイト ユネスコ本部(英語)
地図
ジュッジ鳥類国立公園の位置
使用方法表示

ジュッジ鳥類国立公園(ジュッジちょうるいこくりつこうえん、Parc national des oiseaux du Djoudj ; PNOD)は、サン=ルイの北約60kmに位置するセネガル国立公園。西アフリカではモーリタニアバン・ダルガン国立公園に次ぐ重要な野鳥の繁殖地とも言われており[1]1981年ユネスコ世界遺産に登録された結果、日本ではその英語登録名に基づく「ジュッジ国立鳥類保護区」という呼称でも知られている。

歴史[編集]

1971年に設定され、1975年に拡張された。1980年にはラムサール条約登録地となり、翌年に世界遺産にも登録された[2]

地理[編集]

ジュッジはセネガル川の三角州に広がる16000ヘクタールの土地で、この盆地はサヘル唯一の緑地帯である。

種の多様性[編集]

公園内の鵜

この地に飛来する350種を越える渡り鳥の数は、300万羽以上と推測されている。この中にはフラミンゴペリカンガンビアガンサギなどが含まれる。また、ハシビロガモオナガガモコガモなどカモの数が多い。さらに、カワセミミサゴなども観察できる。

公園内のオオトカゲ
公園内のニシキヘビ

鳥以外の生物としては、オオトカゲニシキヘビ、あるいは小型のクロコダイルなどが茂みに生息している。また、哺乳類では、ウシパタスモンキーイボイノシシハイエナサーバルドルカスガゼルなどが生息している。

観光[編集]

公園は11月初旬から4月末まで開いている。

世界遺産[編集]

登録基準[編集]

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

危機遺産登録[編集]

ジュッジ鳥類国立公園は、二度にわたって危機遺産に登録されている(1984年から1988年までと、2000年から2006年)。

1985年にセネガル川上流にディアマ・ダムが建設された。この目的は平坦な土地が多いセネガルの河川で乾季に見られる塩水の遡上を食い止める目的だったが[3]、稼働してから、水質の低下、養分の減少、川の砂詰まりなどが専門家によって確認されるようになった。こうした変化は、動物相植物相を脅かすものである。2000年の危機遺産登録時には外来種の水草の繁殖による固有の生態系への脅威が問題とされた。

2006年のトリインフルエンザ流行時には、セネガルでは発症が確認されることはなかったものの、鳥たちの監視が実施された。

脚注[編集]

  1. ^ IUCN (2011), SALOUM DELTA (PDF) , p.147
  2. ^ IUCN (1982/1992) f.4
  3. ^ 小川 (2010) p.60

参考文献[編集]

座標: 北緯16度30分00秒 西経16度10分00秒 / 北緯16.50000度 西経16.16667度 / 16.50000; -16.16667