サーバル

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ネコ科
サーバル
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
: ネコ目(食肉目) Carnivora
亜目 : ネコ亜目 Feliformia
: ネコ科 Felidae
: ネコ属 Felis
学名
Felis serval
Leptailurus serval
Severtzov, 1858
和名
サーバル・サーバルキャット
英名
Serval
サーバルの分布地図
サーバルの分布地図

サーバル(英名 Serval, Serval Cat、学名 Leptailurus serval)とは、中型のネコ科の動物の一種である。「サーバル」とはスペイン語で「猟犬」を意味する[1]

かつては英名の翻訳どおり"サーバルキャット"が主な呼び名であったが、現在は"サーバル"と呼ばれることが多くなった。

毛皮をとるため狩猟され、個体数が減ってきている。

分布[編集]

サハラ砂漠以南のアフリカに分布。たけの高い草原や川辺の葦原、森林の沼地などに生息。

形態[編集]

頭胴長67-100 cm、尾長24-45 cm、肩高54-62 cm、体重8.7-18 kg。体に比べて尾がやや短い[2]。ほっそりした美しい体型をもつ。体毛は短くやわらか。毛色は黄褐色で小さな黒い斑点がある。また首の後ろ、肩に6本ほどの黒い線がある。尾の斑点は先にいくにつれて黒いリング状になる。下腹部や肢の内側は白っぽい。毛色には個体差があり、まれに全身真っ黒のものもいる。

顔の大きさに比べると、耳は他のネコ科動物に比べても際立って大きく、敏感である。その聴力は土の中にいるネズミの動きも感知できると思われている。

耳のほか、後ろ足も大きく発達しており、高さ2メートル、距離4メートル前後のジャンプも可能にしている。

生態[編集]

ジャンプをするサーバル

単独で生活する。主に地上性。基本的には夜行性だが、昼間の活動も少なくない。特に昼間の気温があまり上昇しないときなどは、昼間でも積極的に活動する。普段は背の高い草のしげみや雑林などに身を隠すようにして生活している。

ネズミ類やウサギ類、ホロホロチョウなどの鳥類を狩る[1]。狩りの際には大きくジャンプして鳥類に襲いかかるほか、ネズミなどにもジャンプして上から襲いかかることも多い。時には1メートルほどの毒蛇までも狩るほどの高い運動能力をほこる。足が速く、木登りや泳ぎも上手い。狩りのスタイルは、茂みなどに身を隠しながら忍び寄り、発達した後ろ足を利用したジャンプによる奇襲を得意としている。性質は荒く、時にイヌを殺すこともあるが、若い個体は人に慣れやすい。

雄は縄張りを持つが、縄張りの境はあまり厳格ではない。雌は雄の縄張りの中を自由に行き来する。雌は気に入った雄と交尾をする。妊娠期間は74日前後で、一度の出産で2から3子を産む。子供の体重は230-260 g[3]。母親のみが育児を行う。子供は6か月ほど母乳を飲むが、2か月弱で母親がしとめた獲物も口にするようになる。母親は狩りに出るとき、幼体を置き去りにして狩りに向かうが、このときヤマアラシツチブタなどが破棄した場所などを育児用の巣として使い、子供を隠している。子供はその間、眠ったり、お互いにじゃれ合って遊んだりしながら、母親の帰りを待つ。

生後10か月ほどになると、自ら狩りをするようになり、雄は12か月ほどで巣立っていく。雌もそのしばらく後に独り立ちをする。

大きな耳で獲物を探すサーバル

基本的に食物連鎖の頂点に位置しているので、外敵は少ない。ただ、幼体はハイエナなどに捕食される危険があるため、母親は危険を察知すると巣を移動することがある。

人間との関わり[編集]

現地では人間の居住区近くに姿を現すこともあり、夜間の行動中に車により轢死してしまうこともある。また、家畜家禽を保護するために捕殺されたり、美しい毛皮をとるために密猟されたりもしている。

日本では高級ペットとして、平均200万円前後の値段で販売されている。、飼育にあたっては都道府県知事による危険動物の飼育許可と厳重な飼育設備が必要となる。

サバンナキャット[編集]

1986年、サーバルとイエネコの交配によりサバンナキャットが誕生。野生動物と認定されている為ニューヨークマサチューセッツハワイジョージアの法律で飼育禁止となっている。大型で性格は外交的である。

亜種[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 今泉 p.71
  2. ^ 今泉 p.74
  3. ^ 今泉 p.73

参考文献[編集]

外部リンク[編集]