クエチアピン

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クエチアピン
IUPAC命名法による物質名
2-(2-(4-dibenzo[b,f][1,4]thiazepine- 11-yl- 1-piperazinyl)ethoxy)ethanol
臨床データ
胎児危険度分類 C(US)    
法的規制 -only   (US)   
投与方法 Oral
薬物動態的データ
生物学的利用能 9%
代謝 肝臓- CYP3A4
半減期 6時間 (parent compound); 9-12時間 (活性代謝物)
排泄 Renal
識別
CAS登録番号 111974-69-7
ATCコード N05AH04
PubChem CID 5002
DrugBank APRD00675
ChemSpider 4827
KEGG D08456
化学的データ
化学式 C21H25N3O2S 
分子量 383.5099 g/mol
セロクエル100mg錠。表面。フィルムコート錠、うすい黄色、錠剤表面に「SEROQUEL100」の表記。
セロクエル100mg錠。裏面。

クエチアピン(Quetiapine)は、メジャートランキライザーに分類される精神安定剤であり、非定型抗精神病薬と呼ばれる薬剤の一つである。商品名はセロクエル

薬剤概要[編集]

セロクエル25mg錠

クエチアピンは精神の高ぶりを抑えたり気分の落ち込みを改善する作用がある。日本では統合失調症に用いる精神治療薬として承認されており、アメリカでは統合失調症に加え、双極性障害の躁病相およびうつ病相の治療と予防においてもFDAから承認を受けている。

ただし、適応外の処方が頻繁になされる薬剤であり、日本でもうつ病神経症PTSD睡眠障害アルコール依存症など様々な精神症状に対して幅広く処方されることのある薬剤である。

クエチアピンはゼネカ社(現:アストラゼネカ社)が開発し、日本国内においてはアステラス製薬(2005年3月末までは藤沢薬品工業)によって製造販売されている。商品名はセロクエル (Seroquel) である。薬価は25mg錠で1錠あたり47.4円である。第二世代抗精神病薬に分類される。

  • 化学名:11-[4-[2-(2-hydroxyethoxy)ethyl]-1-piperazinyl]dibenzo[b,f][1,4]thiazepine
  • 分子式:C21H25N3O2S
  • 分子量:383.5099
  • CAS登録番号:111974-69-7

種類[編集]

  • 錠剤:25mg, 100mg, 200mg
  • 細粒:50%

薬理[編集]

クエチアピンはジベンゾチアゼピン系に分類される非定型抗精神病薬であり、ドパミンD2受容体に比較して、セロトニン5-HT2受容体拮抗作用が強いのが特徴である。クエチアピンはドパミンD2受容体・セロトニン5-HT2受容体に対し高い親和性を有している。ヒスタミンH1受容体・アドレナリンα1、α2・セロトニン5-HT1A・ドパミンD1受容体に対しても低い親和性を有している。ムスカリン受容体・ベンゾジアゼピン受容体にはほとんど親和性がない。クエチアピンの抗精神病薬作用はドパミンD2受容体への拮抗作用に因るものと考えられている。セロトニン5HT2受容体拮抗作用もまたクエチアピンの有効性に影響している可能性がある。

日本での経緯[編集]

セロクエル錠は、2000年12月に承認され、2001年2月に発売された。

2009年11月、200mg錠が追加発売された。

2012年12月、ジェネリック医薬品が発売された。

副作用[編集]

主な副作用アカシジア、不眠、神経過敏、眠気、倦怠感、不安、めまい、体重増加、体重激減、起立性低血圧など。また、錐体外路症状が現れる場合がある(薬剤性パーキンソン症候群)。

長期間の服用により、糖尿病、遅発性ジスキネジアが起きる可能性もある。

禁忌[編集]

  • 昏睡状態の患者
  • 中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
  • バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者(中枢神経抑制作用が増強される。)
  • アドレナリンを投与中の患者
  • 糖尿病の患者、あるいは糖尿病の既往歴のある患者

訴訟[編集]

2010年、アストラゼネカは、非定型抗精神病薬セロクエル(クエチアピン)を高齢者や、死亡リスクを高める小児に適応外用途の違法なマーケティングを行い5.2億ドルの罰金が科された[1][2]

脚注[編集]

  1. ^ Maia Szalavitz Sept (2012年9月17日). “Top 10 Drug Company Settlements”. TIME.com. http://healthland.time.com/2012/09/17/pharma-behaving-badly-top-10-drug-company-settlements/ 2013年2月23日閲覧。 
  2. ^ Pharmaceutical Giant AstraZeneca to Pay $520 Million for Off-label Drug Marketing”. Justice.gov (2010年4月27日). 2012年11月30日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]