ギブズ-ヘルムホルツの式

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ギブズ-ヘルムホルツの式(ギブズ-ヘルムホルツのしき、Gibbs-Helmholtz equation)とは、熱力学における関係式。エネルギーエンタルピーを計算するのに有用な式である。二人の物理学者ウィラード・ギブズヘルマン・フォン・ヘルムホルツに由来する。

化学反応における温度依存性を考える上でも重要な式といえる。

  • 
\left[\frac {\partial}{\partial T}\left(\frac{F}{T}\right) \right]_V=
-\frac{U}{T^2}
  • 
\left[\frac {\partial}{\partial T}\left(\frac{G}{T}\right) \right]_p=
-\frac{H}{T^2}

p:圧力、V:体積、T:温度、U:内部エネルギー、H:エンタルピー、F:ヘルムホルツエネルギー、G:ギブズエネルギー

式の導出[編集]

ギブズエネルギーを例にとって説明する。


\left[\frac {\partial}{\partial T}\left(\frac{G}{T}\right) \right]_p =\frac{ T \left(\frac {\partial G}{\partial T}\right)_p - G }{T^2}

G/Tという関数と見ると解りやすい。

ギブスエネルギーの定義式は

 G = H - TS \,

故に

 dG = dH - TdS - SdT = -SdT + Vdp \,

となる。ケミカルポテンシャルの項は省略した。

全微分の定義より上式から

 \left(\frac{\partial G}{\partial T}\right)_p = -S

が導け、これを最初の式に代入し定義式も利用して


\left[\frac {\partial}{\partial T}\left(\frac{G}{T}\right) \right]_p=
-\frac{H}{T^2}

となる。ヘルムホルツエネルギーに関してもほぼ同様の手順で得られる。

関連項目[編集]