わらしべ長者

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わらしべ長者(わらしべちょうじゃ)は日本のおとぎ話のひとつ。『今昔物語集』および『宇治拾遺物語』に原話が見られる。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 概要

ある一人の貧乏人が最初に持っていたワラを物々交換を経ていくにつれて、最後には大金持ちになった話。

今日では、わずかな物から物々交換を経ていき最後に高価な物を手に入れることに対する比喩表現にも使われる例が多いが、作品の舞台である近代以前の一物一価の法則が成立しなかった段階においては、主人公の取引行為はいずれも高価なものを入手する動機はなく、需要供給の均衡の上に成り立った等価交換を繰り返した結果として富の上昇がもたらされているという点に注目をする必要がある。

また、この物語は大きく分けて今日広く知られている「観音祈願型」の他に「三年味噌型」と呼ばれるものがある。物語の大筋はほぼ同じだが、後者は婿取婚を巡る話となっている。 観音祈願型は他話に比べていささか唐突で飛躍しすぎている。今昔物語集で「参長谷男、依観音助得富話」、と題されているように霊験譚としての性格が強く反映されており、説教や唱導として盛んに語られた形跡があり、それに対して三年味噌型には信仰的色彩が薄くあくまでも致富を主題としてた昔話として語られたことが見て取れる。

[編集] あらすじ(観音祈願型)

昔、ある一人の貧乏人がいました。ある日、その男は「この後、初めに触ったものを、大事に持って旅に出ろ」と観音様からお告げをもらいました。祈った後、男が歩くとすぐに石につまずいて転んでしまい、偶然1本のわらしべ(ワラ)をつかみました。

わらしべを手に持って歩いていると、飛び回っているアブがわらしべの先に止まりました。男はアブをわらしべの先に結び付けました。

さらに歩くと、大泣きをしている男の子がいました。男の子はアブが結び付けられたわらしべを見て面白がり、欲しいと言ってきました。男は観音様のお告げを信じ、わらしべを譲ろうとしませんでしたが、男の子の母親が「ミカンと交換しましょう」と申し出てきたので、男はわらしべとミカンを交換しました。

さらに歩くと、のどが渇いている人がいました。その人は男が持っているミカンを欲しがり、持っていた布と交換を持ちかけてきました。男はミカンと布を交換しました。

さらに歩くと、倒れている馬とその傍に侍がいました。侍は急いでいるため、馬を見捨てなければならなくなりました。侍は家来に馬の始末を命じ、先を急ぎました。男は侍の家来に布と馬の交換に迫ります。家来は承諾し、布を受け取ると侍の後を追っていきました。男は川から水をくんできて、馬に飲ませました。倒れていた馬は回復し、立ち上がりました。男は馬に乗りながら進んでいきました。

さらに進んでいくと、大きな屋敷が見えました。屋敷の中に声をかけると、中から主人が出てきました。主人はちょうど旅に出かけようとしており、男に屋敷の留守を頼み、代わりに馬を借りたいと言ってきました。主人は3年以内に自分が帰ってこなかったら、この屋敷は男のものだと言いました。男は承諾し、主人は馬に乗って旅に出ました。

3年待っても5年待っても主人が旅から帰ってくることはありませんでした。男は屋敷に住みながら、裕福に暮らしていきました。

[編集] 男の持っている物の変化

わらしべ→虻が結び付けられたわらしべ→ミカン→布→馬→家

[編集] 三年味噌型

上記の「観音祈願型」の他に、「三年味噌型」と呼ばれる形式の物語がある。

貧乏人が、大金持ちの娘と結婚しようとする。大金持ちは結婚の条件として「わら3本を千両に変えよ」という難題を押し付ける。貧乏人は、旅の過程でわら→蓮の葉→三年味噌→名刀→千両と交換、無事約束を果たして結婚する、という物語である。

[編集] 参考文献

[編集] 関連項目