○本の住人

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○本の住人』(まるほんのじゅうにん)は、kashmir(カシミール)の漫画作品である。

目次

[編集] 概要

小学生の少女「蓼科のり子」と童話作家の兄「蓼科いずみ」の日常を描いた連作4コマ漫画。常識人であるのり子が、オタク性癖のある兄や若干ずれた感性を持つ周囲の人々の言動に振り回さられるというのが本作の基本的な流れである。

まんがタイムきららMAX」(芳文社刊)にて2004年11月号から連載中。単行本は2011年2月現在第4巻まで刊行されている。毎回6ページの4コマ漫画で、可愛らしい絵柄と毒のあるネタ・台詞回しが特徴。ちなみに本作の登場人物の「のりこ」と「ちーちゃん」は同じ作者の著作、百合星人ナオコサンの14話にゲスト出演している。

なお、題名1字目の「○」はインターネット上の表記に反映されないことが多く、ネット検索の結果や通信販売サイトのテンプレートでもうまく表記されない事例がしばしば見られる。このようなサイトでは画面上「本の住人」という表記になってしまっている。

[編集] 主な登場人物

登場人物の姓のほとんどは、山の名前から採られている。日本百名山に含まれるものも多い。

[編集] 蓼科家

蓼科のり子
本作品の主人公の女の子(4年3組学級委員)。数年前に両親を亡くし、現在は兄の蓼科いずみと共に、祖父の所有経営するアパートで暮らし、管理人・西田老人がリタイア後は名目上の管理人になった兄の代わりに管理業務まで勤める。家事や家計の管理を行うしっかり者だが、生活費を断り無くホビーに注ぎ込む兄の浪費癖で、苦しい家計運営を強いられている。
丸いレンズの縁無し眼鏡をかけた小柄なショートカットの少女(目が悪くなったのは本を読むことが多かったためと本人は考えている)。表面上はオタク趣味を持ち浪費家である兄のことを嫌がっている様子であるが、ブラコンな一面を見せることもある。また、運動音痴であり、運動会や体育などが嫌い。
蓼科いずみ
のり子の兄。睡眠時に至るまで常にメガネを着用しており、素顔は不明。一応、プロの童話作家である。
自己管理能力皆無の、だらしないオタク青年。趣味はフィギュアや食玩、アニメ鑑賞などオタク系のインドアに偏っており、家計に喰い込むほど散財して、のり子に怒られることもしばしばである。また締め切りには基本的にルーズで、担当のようこさんに日頃から追い立てられている。もっとも珍しく締め切りを守った際には、出版社に送られた原稿が洪水による浸水で使い物にならなくなるという呪いが起きた。
作風としては強引過ぎる物語の流れや投げっぱなしオチや倫理的に危なっかしいネタが多いせいか、辛うじて生活できる程度には売れているもののあまりヒットせず、クレームをつけられるなどアンチも多い模様。翻訳作品が海外で発禁を喰らったこともある。雑誌掲載時のハシラのキャラクター紹介では「奇本作家」と紹介されている。
概してダメ人間としての側面が目立つが、のり子への愛情は非常に深く、のり子のためとなると普段とはガラリと変わったマトモな面を見せることも。
1巻冒頭ではのり子より9歳年上だったが、後に12歳差の22歳へと設定が変更された。
おじいちゃん
のり子たちの祖父。夫婦でアメリカ旅行中のため不在。のり子の非常時に備えて高級(exclusive)ネコ耳セットを残す。肝心なときにあてにならない点はのり子の兄と同じである。

[編集] 4年3組

榛名さなえ(さなえちゃん)
のり子のクラスの担任教師。24歳。非常におっとりとした天然ボケな性格で、生徒達からはちゃん付けで呼ばれる。その頼りないおっとり具合は恐るべきもので、春先には自身のみならず周囲の人間を悉く眠りに誘う「さなえ時空」を展開するほど。プライベートでは幼馴染であるようこと行動を共にすることが多く、その繋がりで蓼科家に訪れることもあったが、その後同じアパートに引っ越してきた。
戸隠みか
のり子の同級生で、付き合いの長い友達でもある。常時冷静で、あまり積極的に揉め事に首を突っ込まず、トラブルに揉まれるのり子を尻目に常に安全圏で立ち回る要領の良い娘。一見普通の女の子に見えるが、クトゥルフ神話やグロテスクさを内包した黒い話を好む変わった趣味もあり、ウソ話でさりげなく人をかつぐのも得意。父はサラリーマン、母は喫茶店を経営している。
霧島・ティルトウェイト・さくら
以前は海外で暮らしていたのり子の同級生のハーフの女の子。通常ちーちゃんと呼ばれているため、本名はあまり同級生に認知されていない。なおミドルネームの「ティルトウェイト」は、ウィザードリィシリーズに登場する、核爆発を起こす強力な攻撃呪文の名前である。
日本語はペラペラなものの、突如古いゲームやアニメのネタを飛ばしたり、突飛な台詞を発し、周囲を驚かせる。その奇行は広く知られており、本人の悪意がないままに周囲に危険を及ぼすことから、街に注意を促す張り紙が貼られたこともある(この貼り紙、隣に貼られた「ちかん注意」の貼り紙よりも大きかった)。
身体能力が異常に高く、サッカーの試合で連続でカーブをかけて敵陣のゴールへ向かうシュート『サイドワインダー』を放ち、雪合戦で氷柱を数本同時にダーツのように投げつけ、雪球を弾幕シューティングのボスのように数十個連続で投出するなど、人間離れした行動をとることができる。
常時ハイテンションで大声でしゃべることが多いが、希に発熱すると、いつもとは正反対のおとなしい性格になってしまう。ただし、おとなしくなっても感性の特異さは変わらない。
将来の夢はゴルファーになることと語るが、その未来想像図ではゴルフクラブで殴り倒された出血者の山が作られている(渋谷を血の海にする!と彼女は力説する)。どうもゴルファーというものを勘違いしているらしい。
乗鞍ひさこ(ひさちゃん)
のり子の同級生で、背の高いおっとりした女の子。母親の影響でコスプレをして即売会に出入りしている。のり子の兄に(異性として)憧れている稀有な人物。
鳥海けんじ
のり子の同級生。一応普通の男子小学生である。深夜の魔法少女アニメを愛好するなどの少女趣味を持つが、これについては羞恥心はあるようだ。
穂高みつる
のり子のクラスの学級委員。メイド服やネコミミといったコスチュームを何の抵抗も無く着こなし、女装趣味の気がある重度のナルシスト。自分の写真をノートパソコンの壁紙にし、他人の写真に写り込もうとするなど、性癖はかなり異常である。

[編集] その他の学校関係者

伊吹先生
のり子達の通う小学校に赴任してきた新任体育教師。仕事柄ショートカットにジャージ姿が基本コスチューム。基本的には優しく頼りになる常識人だが、少女趣味が強く可愛いものを前にすると我を忘れてしまう。さくらから「体育」「淫獣」などのあだ名を付けられるが、なぜ「淫獣」なのかは不明。
八高千歳
6年1組の生徒。町のバレーボールクラブではエースと呼ばれている。
校長先生
のり子の小学校の校長。素顔は温厚そうなメガネの初老男性だが、しばしば目の周りを覆って素顔を隠す仮面と「校長」と書かれたネクタイを着用している。

[編集] その他の登場人物

神室ようこ(ようこさん)
出版社『猫文社』の絵本雑誌編集者でいずみの担当。25歳。
入社直後からいずみを担当していたようで、いずみやのり子とは仕事上のつき合いを越えた信頼関係を築いており、蓼科家の事情にも通じている。また、さなえちゃんとは幼馴染であり非常に仲が良い。
仕事については有能。いずみの作品の翻訳までこなしているらしい。
やや強引で乱暴な性格ながら基本的には面倒見の良い常識人であり、周囲のどこかおかしな面々のフォロー役に回る一方で振り回されることも多い。ただ、自社の出版する珍妙な書籍・雑誌群に何の疑問も抱かない様子から察するに、彼女もまたどこかズレた感性を持っているようだ。
さくらからは髪型から「カニ頭」というあだ名を付けられる。後に髪型を微妙に変えた。
じいちゃん
さくらの祖父、大柄で毛深い陽気な外国人。怪しい日本語を話すが、よく無自覚に猥褻語を口にしては警察に連行されている。
せりな
小学校に新入学した、ちーちゃんの従妹。外見・性格・行動すべてが「コンパクト版ちーちゃん」。やることなすことはた迷惑なのは従姉同様。
葛城ゆうき
新一年生の少年。のり子のアパートに母親と共に住むが、いわゆるカギっ子生活を送ってきたため寂しがり屋で拗ねがち。のり子同様に、入学早々「変な人々」に振り回されるようになり、寂しさは幾分解消した模様。
かずみさん
みかの従姉妹。みかの母が経営している喫茶店「Cafe de Psyche」でアルバイトをしている。
吉野兄妹
のり子兄の行きつけのホビーショップ「ベルトーイ美梨野市3号店」を経営する。
兄はのりこ兄の小学校時代からの悪友で、メガネに帽子(またはバンダナ)の暑苦しい男であり、そのオタク度はのりこ兄にも比肩する。
妹は一見普通の若い女性だがやはりオタクであり、奇行や珍発言、発想の異常ぶりは兄をも上回る。対戦車ミサイル唾液変色仕様リコーダーなど奇想天外な商品を仕入れて、店を珍品ショップ化している。外見や言動のトリックスターぶりは同じ作者の作品「百合星人ナオコサン」の主人公・ナオコサンに類似する。
ゼントラーディ軍
のり子たちが見つけた捨て猫。さなえちゃんが主食である。

[編集] 作中に登場する絵本など

本作中には多くの架空の著作物が登場する。特に表記がない場合はのり子兄の著作である。

何かでてる勇者(仮)
マ王を倒した勇者は姫と結婚し、一生幼女に不自由せず暮らす。
フジツボ未亡人の逆襲
三浦半島に上陸したフジツボ未亡人とハカセの戦いを通じて日本の家庭における未亡人の役割を解説する。なぜかこんな作品を読んで感動している者が作中に2人も登場した。
粘土で桃太郎
紙粘土性の人形を使った桃太郎の絵本を作るという企画。アイデアはようこさんによるものだが、実現したかは不明。
のりこのなつやすみえにっき
のり子兄の書き下ろし単行本。のり子の絵日記という体裁ではあるが、内容は事実無根である。名前を勝手に使われたのり子はいたく憤慨していたが、シリーズ化して続編が多数発行されているので、好評だったようだ。もっともシリーズ進行につれ、いつの間にか任侠ドラマを経てSF作品と化してもなお「なつやすみえにっき」であるのは謎である。
岩んといもうと
心優しいイワンが津山三十人妹化事件を起こすまでの経緯を描く。
季刊絵本の住人
のり子兄が作品を連載している老舗の絵本雑誌。キャッチコピーは「3才からの☆DOKI DOKI VISUAL♥童話」。
○本の住人(だきまくらの伝説)
単行本1巻の書き下ろし童話。
しおり
単行本2巻で書き下ろされた海水浴のしおり。
ちー散歩
単行本3巻の書き下ろし。ちーちゃんの案内で関東平野を歩く(「今日のお散歩距離・394.27km」、京浜工業地帯から外房海岸、奥多摩まで迷走する写真集)。
金のダフ屋と銀のダフ屋
スク水長者
世界のダフ屋
暴走ナース24時
以上はいずれもタイトルのみ登場している。
のり子兄の作品か否かは不明だが、他にもようこさんの出版社『猫文社』からは以下のようなタイトルの作品が出ている模様。
ぶるまがなくなった日
大好き生き物図鑑 ミスジコウガイビル
つんでれごしらかわほうおう
いずれにしてもまともな内容とは思われない題名で、出版社の方針・経営状況は謎である。
白雪姫vs七人の眠りの森の美侍~アルカトラズからの脱出そして伝説へII
1年生歓迎会で4年3組が演じた劇。RPGのようなストーリーで1年生には好評だったがPTAには抗議された(抗議を受けたのがさなえちゃんだったため、「さなえ時空」によってうやむやとなった)。みかとのり子が脚本を担当した。
ポリープ畑山と賢者のしみ
のり子兄の百万倍売れているベストセラー。略称「ポリハタ」。作者、内容は不明である。
のり子の一生
ちーちゃんの夏休みの自由研究。4コマ1段で終了。失敗だった。
にくどれいのうた
さなえの愛唱歌。ちなみに、「奴隷」ではなく食品(肉)を載せる「トレイ」の事である。

[編集] 単行本


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