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[[File:DepartureBoard Centrair.jpg|thumb|right|300px|航空会社コード(2レターコード)と便名が表示された出発案内表示]]
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'''航空会社コード'''(こうくうがいしゃコード)は、[[航空会社]]ひとつひとつに付けられるコード。ただし、国内線やチャーター便を専門に運航する会社などのように、コードを持たない航空会社も存在する。
'''航空会社コード'''(こうくうがいしゃコード)は、[[航空会社]]を識別するために付けられる固有のコード。便名と共に表記される場合も多い。ただし、国内線やチャーター便を専門に運航する航空会社などの一部ではコードを持たない会社も存在する。


[[国際航空運送協会]](IATA)によって定められる'''IATA航空会社コード'''(通称:2レターコード)、[[国際民間航空機関]] (ICAO)によって定められる'''ICAO航空会社コード'''(通称:3レターコード)の2種類がある。
定める機関によって、
* [[アルファベット]]2文字、またはアルファベット1文字+[[数字]]1文字
* アルファベット3文字
の2種類がある。2文字からなるものを「2レターコード」、3文字のものを「3レターコード」などという。


== IATA航空会社コード(2レターコード) ==
== IATA航空会社コード(2レターコード) ==
IATA航空会社コード(IATA Airline Designators)の2レターコードは[[国際航空運送協会]] (IATA) により定められており、世界各地の航空会社に割り当てられている。主に[[航空券]](特に国際線)や[[旅行代理店]]でのデータ処理など、旅行業関連の商用ベースで使用されている。
IATA航空会社コード(IATA Airline Designators)の2レターコードは[[国際航空運送協会]] (IATA) により定められており、世界各地の航空会社に割り当てられている。形式は[[アルファベット]]2文字、またはアルファベット1文字+[[数字]]1文字 である。主に[[航空券]](特に国際線)や[[旅行代理店]]でのデータ処理など、旅行業関連の商用ベースで使用されている。


コードの2文字は自由に付与することができるが、基本的に先願主義(早い者勝ち)なので、早く申請した航空会社には、会社の略称にちなんだコードが割り当てられていたことが多かった。また、新興航空会社などだと、アルファベットだけでは足りないため、数字が入ったコードを使っているところも多い。例:[[ダリアビア航空]]=H8、[[ユナイテッド・パーセル・サービス]]=5Xなど加えて、同じコードを、異なる地域の複数の航空会社に割り当てる場合もある。例えば、かつて日本に存在していた[[ハーレクインエア]]に当てられていたJHは、同時期に[[ブラジル]]に存在していた{{仮リンク|ノルデステ航空|en|Nordeste_Linhas_Aéreas_Regionais}}にも与えられていた(現在、JHは[[フジドリームエアラインズ]]に割り当てられている)。2レターコードが変更された例は[[ニュージーランド航空]](TE→NZ)、[[スカイネットアジア航空]](6J→LQ→6J)などがある。<!--スカイネットアジア航空の2レターコードが変更された理由はIATAに契約更新料金を払わなかったためである。{{要出典|date=2012年5月}}-->
コードの2文字は自由に付与することができるが、基本的に先願主義(早い者勝ち)なので、早く申請した航空会社には、会社の略称にちなんだコードが割り当てられていたことが多かった。また、新興航空会社などだと、アルファベットだけでは足りないため、数字が入ったコードを使っているところも多い。[[ダリアビア航空]]=H8、[[ユナイテッド・パーセル・サービス]]=5Xなど加えて、同じコードを、異なる地域の複数の航空会社に割り当てる場合もある。例えば、かつて日本に存在していた[[ハーレクインエア]]に当てられていたJHは、同時期に[[ブラジル]]に存在していた{{仮リンク|ノルデステ航空|en|Nordeste_Linhas_Aéreas_Regionais}}にも与えられていた(現在、JHは[[フジドリームエアラインズ]]に割り当てられている)。2レターコードが変更された例は[[ニュージーランド航空]](TE→NZ)、[[スカイネットアジア航空]](6J→LQ→6J)などがある。<!--スカイネットアジア航空の2レターコードが変更された理由はIATAに契約更新料金を払わなかったためである。{{要出典|date=2012年5月}}-->

;IATA航空会社コードの例
*JL - [[日本航空]]
*NH - [[全日本空輸]](ANA)
*7G - [[スターフライヤー]]
*U2 - [[イージージェット]]


== ICAO航空会社コード(3レターコード) ==
== ICAO航空会社コード(3レターコード) ==
ICAO航空会社コード(3レターコード)は[[国際連合]]の付属機関である[[国際民間航空機関]] (ICAO) により定められているコード。航空会社に付与され、主に[[航空交通管制|航空管制]]や[[飛行計画|フライトプラン]]等、[[航空機]]の運航に関連する公的機関のレベルで使用されている。日本の場合、日本航空=JAL、全日本空輸=ANAなど、機体に表記されている略称と3レターコードが同じの場合が多いが、違う場合もある。 例えば旧・中日本エアラインサービス(後に[[エアーセントラル]]、現在は[[ANAウイングス]]に統合)の略称はNALだったが、3レターコードはALSで登録されていた。ちなみにNALはアメリカの旧・[[ナショナル航空]]であった。
ICAO航空会社コード(3レターコード)は[[国際連合]]の付属機関である[[国際民間航空機関]] (ICAO) により定められているコード。形式はアルファベット3文字である。主に[[航空交通管制|航空管制]]や[[飛行計画|フライトプラン]]等、[[航空機]]の運航に関連する公的機関のレベルで使用されている。日本の場合、日本航空=JAL、全日本空輸=ANAなど、機体に表記されている略称と3レターコードが同じの場合が多いが、違う場合もある。 例えば旧・中日本エアラインサービス(後に[[エアーセントラル]]、現在は[[ANAウイングス]]に統合)の略称はNALだったが、3レターコードはALSで登録されていた。ちなみにNALはアメリカの旧・[[ナショナル航空]]であった。

航空会社ではないが、航空機メーカーの[[ボーイング]]や[[エアバス]]にも3レターコードは付与されており、テストフライトなどで使用される。

また、IATA2レターコードと異なり、既存のコード別の会社にも与えられるということはない。例えば、[[天草エアライン]](ICAOコード:AHX)はAMXを略称としている[[アエロメヒコ航空]](ICAOコード:AMX)と同時に"AMX"を附与されたというのは誤解である。


;ICAO航空会社コードの例
また、IATA2レターコードと違い、既存のコード別の会社にも与えるということはなく、従ってAMXを略称として[[天草エアライン]](ICAOコードAHX)が[[アエロメヒコ航空]]が取得しているAMXを附与されたというのは誤解である。
*JAL - [[日本航空]]
*ANA - [[全日本空輸]]
*BAW - [[ブリティッシュ・エアウェイズ]]
*AFR - [[エールフランス]]
*BOE - [[ボーイング]]
*AIB - [[エアバス]]


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2015年3月11日 (水) 09:59時点における版

航空会社コード(2レターコード)と便名が表示された出発案内表示

航空会社コード(こうくうがいしゃコード)は、航空会社を識別するために付けられる固有のコード。便名と共に表記される場合も多い。ただし、国内線やチャーター便を専門に運航する航空会社などの一部ではコードを持たない会社も存在する。

国際航空運送協会(IATA)によって定められるIATA航空会社コード(通称:2レターコード)、国際民間航空機関 (ICAO)によって定められるICAO航空会社コード(通称:3レターコード)の2種類がある。

IATA航空会社コード(2レターコード)

IATA航空会社コード(IATA Airline Designators)の2レターコードは国際航空運送協会 (IATA) により定められており、世界各地の航空会社に割り当てられている。形式はアルファベット2文字、またはアルファベット1文字+数字1文字 である。主に航空券(特に国際線)や旅行代理店でのデータ処理など、旅行業関連の商用ベースで使用されている。

コードの2文字は自由に付与することができるが、基本的に先願主義(早い者勝ち)なので、早く申請した航空会社には、会社の略称にちなんだコードが割り当てられていたことが多かった。また、新興航空会社などだと、アルファベットだけでは足りないため、数字が入ったコードを使っているところも多い。(ダリアビア航空=H8、ユナイテッド・パーセル・サービス=5Xなど)加えて、同じコードを、異なる地域の複数の航空会社に割り当てる場合もある。例えば、かつて日本に存在していたハーレクインエアに当てられていたJHは、同時期にブラジルに存在していたノルデステ航空英語版にも与えられていた(現在、JHはフジドリームエアラインズに割り当てられている)。2レターコードが変更された例はニュージーランド航空(TE→NZ)、スカイネットアジア航空(6J→LQ→6J)などがある。

IATA航空会社コードの例

ICAO航空会社コード(3レターコード)

ICAO航空会社コード(3レターコード)は国際連合の付属機関である国際民間航空機関 (ICAO) により定められているコード。形式はアルファベット3文字である。主に航空管制フライトプラン等、航空機の運航に関連する公的機関のレベルで使用されている。日本の場合、日本航空=JAL、全日本空輸=ANAなど、機体に表記されている略称と3レターコードが同じの場合が多いが、違う場合もある。 例えば旧・中日本エアラインサービス(後にエアーセントラル、現在はANAウイングスに統合)の略称はNALだったが、3レターコードはALSで登録されていた。ちなみにNALはアメリカの旧・ナショナル航空であった。

航空会社ではないが、航空機メーカーのボーイングエアバスにも3レターコードは付与されており、テストフライトなどで使用される。

また、IATA2レターコードと異なり、既存のコードが別の会社にも与えられるということはない。例えば、天草エアライン(ICAOコード:AHX)はAMXを略称としているが、アエロメヒコ航空(ICAOコード:AMX)と同時に"AMX"を附与されたというのは誤解である。

ICAO航空会社コードの例

関連項目