「ローリエ」の版間の差分

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== 名称 ==
== 名称 ==
日本では'''ローレル'''、'''ロリエ'''、'''ベイリーブズ'''、'''ゲッケイジュ'''などの名でも流通しているが、これらは各国語の綴りや発音の違いから来ている。生薬としては'''月桂葉'''(げっけいよう)と呼ばれるが、[[日本薬局方]]には収載されていないので、薬効をうたわない限りは食品である。[[オリンピック]]発祥の[[ギリシャ]]では[[月桂冠]]が名誉の象徴となっているのは良く知られている。
[[日本]]では'''ローレル'''、'''ロリエ'''、'''ベイリーブズ'''、'''ゲッケイジュ'''などの名でも流通しているが、これらは各国語の綴りや発音の違いから来ている。[[生薬]]としては'''月桂葉'''(げっけいよう)と呼ばれるが、[[日本薬局方]]には収載されていないので、薬効をわない限りは食品である。[[オリンピック]]発祥の[[ギリシャ]]では[[月桂冠]]が名誉の象徴となっているのは良く知られている。


== 成分 ==
== 成分 ==
[[リナロール]]、[[ミルセン]]、[[オイゲノール]]、[[シネオール]]などの[[精油]]成分を多く含み、芳香のもととなっている。精油を抗菌性のある外用薬の原料とする例がある<ref>江蘇新医学院編『中薬大辞典』上海科学技術出版社,1986年</ref>。
[[リナロール]]、[[ミルセン]]、[[オイゲノール]]、[[シネオール]]などの[[精油]]成分を多く含み、芳香のもととなっている。精油を抗菌性のある外用薬の原料とする例がある<ref>江蘇新医学院編『中薬大辞典』上海科学技術出版社、1986年</ref>。


== 利用 ==
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[[画像:Terrine.JPG|thumb|ローリエの生葉を用いた[[テリーヌ]]]]
[[画像:Terrine.JPG|thumb|ローリエの生葉を用いた[[テリーヌ]]]]
調理に使う際には、長時間煮込むと苦味が出てくるので注意。途中で取りしやすいように、葉を刻まずに使う。
調理に使う際には、長時間煮込むと苦味が出てくるので注意。途中で取りしやすいように、葉を刻まずに使う。


生の葉を使用することも出来るが、青くささと苦みがる。好みは分かれるところだが、保存の点も含め乾燥させて使うのが一般的である。自宅で作る場合には、葉がそり返らないように重しを乗せ、日陰で2週間ほど乾燥させる。
生の葉を使用することも出来るが、青さと苦みがる。好みは分かれるところだが、保存の点も含め乾燥させて使うのが一般的である。自宅で作る場合には、葉がそり返らないように重しを乗せ、日陰で2週間ほど乾燥させる。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==

2010年9月25日 (土) 11:44時点における版

ローリエ

ローリエ仏語:laurier)とは、月桂樹の葉を乾燥させた香辛料である。英語でベイ・リーフ(bay leaf)とも呼ばれる。

名称

日本ではローレルロリエベイリーブズゲッケイジュなどの名でも流通しているが、これらは各国語の綴りや発音の違いから来ている。生薬としては月桂葉(げっけいよう)と呼ばれるが、『日本薬局方』には収載されていないので、薬効を謳わない限りは食品である。オリンピック発祥のギリシャでは月桂冠が名誉の象徴となっているのは良く知られている。

成分

リナロールミルセンオイゲノールシネオールなどの精油成分を多く含み、芳香のもととなっている。精油を抗菌性のある外用薬の原料とする例がある[1]

利用

月桂樹は小アジア原産の植物であるが、ローリエはトルコギリシャイタリアフランスなど、地中海沿岸を中心に栽培されるようになったため、ヨーロッパでよく使用されるスパイスとなっている。すがすがしく、明瞭な芳香があるので、香り付けに使用される。の臭みなどを消す働きがあり、欧風カレーポトフなどの煮込み料理にはよく使用される。出汁ソースなどにも利用される。オランダなど、ヨーロッパ北部ではハーリングなどのマリネにも利用される。

ローリエの生葉を用いたテリーヌ

調理に使う際には、長時間煮込むと苦味が出てくるので注意。途中で取り出しやすいように、葉を刻まずに使う。

生の葉を使用することも出来るが、青臭さと苦みが出る。好みは分かれるところだが、保存の点も含め乾燥させて使うのが一般的である。自宅で作る場合には、葉がそり返らないように重しを乗せ、日陰で2週間ほど乾燥させる。

参考文献

<references>

  1. ^ 江蘇新医学院編、『中薬大辞典』、上海科学技術出版社、1986年