水野亮
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水野 亮(みずの あきら、1902年11月18日 - 1979年2月14日)は、日本のフランス文学者・翻訳家。
経歴
[編集]長野県北佐久郡高瀬村(現佐久市)出身。 旧制長野中学(長野県長野高等学校)、旧制第三高等学校を経て、1926年東京帝国大学仏文科卒業。 東大図書館に勤務しつつ、オノレ・ド・バルザックを主として数多くの翻訳を行った。 豊島与志雄の『レ・ミゼラブル』の翻訳の誤訳や脱漏を指摘し、豊島に喜ばれ、自らの翻訳を刊行した。 明治大学では非常勤講師、中央大学では専任講師としてフランス語を教えた。 バルザック研究者としての子弟関係にあった私市保彦(武蔵大学名誉教授)との縁故により、武蔵大学に蔵書が水野文庫として遺贈された。
著書
[編集]翻訳
[編集]- 『レ・ミゼラブル』(ユーゴー、世界文豪代表作全集刊行会) 1926 - 1927
- 『脂肪の塊』(モーパッサン、岩波文庫) 1938
- 『酒樽』(モーパッサン、岩波文庫) 1941
- 『蘆笛集 ヴァニナ・ヴァニニほか』(スタンダール ほか、壮文社) 1947
- 『過去のない女』全2冊(G・グルーサール、岩波書店、岩波現代叢書) 1952 - 1953
- 『バルザック』(シュテファン・ツヴァイク、早川書房) 1959、新版1980 / 中公文庫(上下)2023
オノレ・ド・バルザック
[編集]- 『バルザツク小説集』(バルザック、春陽堂) 1924以前
- 『知られざる傑作』(バルザック、岩波文庫) 1928
- 『従妹ベット』(バルザック、新潮社、世界文学全集17) 1930、のち岩波文庫
- 『従兄ポンス』(バルザック、岩波文庫) 1930 - 1931
- 『「絶対」の探究』(バルザツク、春陽堂) 1932
- 『海辺の悲劇』(バルザック、岩波文庫) 1934
- 『農民 田園生活場景』(河出書房、バルザツク全集10) 1936、のち岩波文庫
- 『赤い宿屋』(バルザック、青木書店、ふらんすロマンチック叢書) 1940
- 『ツールの司祭 / 赤い宿屋』(バルザック、岩波文庫) 1945
- 『ウジェニー・グランデ』(バルザック、新潮社、バルザック選集3) 1949、のち岩波文庫
- 『暗黒事件』(バルザック、新潮社、バルザック選集8) 1949、のち岩波文庫
- 『ゴプセック / 沙漠の情熱 / 恐怖時代の一插話』(バルザック、筑摩書房、世界文学大系23) 1960
- 『ゴリオ爺さん』(バルザック、筑摩書房、世界文学大系24) 1963
- 『谷間のゆり』(バルザック、集英社、世界の名作22) 1965
脚注
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