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呼子線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 
ともに道路に転用された呼子小学校近くのトンネルと高架

呼子線(よぶこせん)は、佐賀県唐津市虹ノ松原駅から東松浦郡呼子町(現・唐津市)を結ぶ計画だった、日本国有鉄道(国鉄)の鉄道路線である。

概要

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停車場・施設・接続路線(予定)
STR
国鉄:唐津線
KBHFxe
西唐津駅
exLSTR
↓未成区間
exTUNNEL1
第1西唐津トンネル 72.0 m
exTUNNEL1
第2西唐津トンネル 1313.6 m
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佐志川橋梁 佐志川
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佐志南高架橋
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浜町橋梁
exBHF
佐志駅
exTUNNEL1
唐房トンネル 495.0 m
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第1浦高架橋
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第2浦橋梁
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第3浦高架橋
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第4浦橋梁
exSKRZ-G2o
第1鳩川架道橋
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第2鳩川高架橋
exSKRZ-G2o
第3鳩川架道橋
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第4鳩川橋梁
exTUNNEL1
鳩川トンネル 73.5 m
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第5鳩川橋梁
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第6鳩川橋梁
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第7鳩川橋梁
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第8鳩川橋梁
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第9鳩川橋梁
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第1相賀橋梁
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第2相賀橋梁
exTUNNEL1
相賀トンネル 280.0 m
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第3相賀橋梁
exBHF
肥前相賀駅
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第1松風園橋梁
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第2松風園橋梁
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第3松風園橋梁
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第4松風園橋梁
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第5松風園橋梁
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第6松風園橋梁
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第7松風園橋梁
exTUNNEL1
第1湊トンネル 262.0 m
exTUNNEL1
第2湊トンネル 297.0 m
exBHF
肥前湊駅
WASSER+l exhKRZWae
西郷川橋梁 西郷川
WASSER exhSTRae
第4湊高架橋
WABZqr exhKRZWae
橋本川橋梁 橋本川
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第5湊高架橋
exTUNNEL1
第3湊トンネル 918.5 m
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渡瀬川橋梁 渡瀬川
exTUNNEL1
屋形石トンネル
exBHF
屋形石駅
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第1大友橋梁
exTUNNEL1
第1大友トンネル 205.0 m
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第2大友橋梁
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第3大友橋梁
exTUNNEL1
第2大友トンネル 86.0 m
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第4大友橋梁
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第1丸田橋梁
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第2丸田橋梁
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第3丸田橋梁
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第4丸田橋梁
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第5丸田橋梁
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第6丸田橋梁
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第7丸田橋梁
exTUNNEL1
呼子トンネル 217.0 m
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第1呼子橋梁
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第2呼子橋梁
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第3呼子橋梁
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第4呼子橋梁
exBHF
呼子駅
exLSTR
↓工事未認可区間
KBHFxa
伊万里駅
ABZlr
国鉄:松浦線

1968年昭和43年)に着工し、ほぼ全線にわたりトンネル高架橋などの工事は完了していたが、唐津市街地での用地取得に時間がかかっているうちに国鉄の経営が悪化、国鉄再建法の施行の影響により工事が中断された。

このうち高い需要の見込まれる虹ノ松原駅 - 西唐津駅間については、国鉄筑肥線の変更路線に組み込まれて工事が継続され、1983年(昭和58年)3月22日に開業している(「筑肥線」を参照)。しかし、残りの区間は第三セクター設立による工事再開を検討するも採算ラインにわずかに届かず、地元は懸命に効用を訴えたものの開業に至らなかった。呼子駅前には当時の呼子町が駅前団地の整備を行うなど大きな期待を寄せていたが、鉄道がこの地に来ることはなかった。だが比較的最近においても復活を希望する声も存在はしていた[1]

その後、未開業区間の用地は唐津市に引き渡され、構造物については解体工事が行われている。旧呼子町内では路盤の一部が農道に、トンネルの一部がハムソーセージの貯蔵庫に活用されている[2]2020年令和2年)8月には、旧・呼子線のトンネルとして建設されたトンネルを拡幅して国道204号唐房バイパスの唐房トンネルを建設する工事が着工し[3]2023年(令和5年)11月12日に開通した[注釈 1][5]

呼子駅から先、東松浦半島を一周して筑肥線・松浦線伊万里駅までを結ぶ計画があったが、こちらは認可に至っておらず、着工されていない。

歴史

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  • 1961年昭和36年)
    • 4月13日 - 呼子町役場において、唐津・呼子・伊万里沿線の市町村長、議会議長の会議が開催され、唐津・呼子・伊万里線鉄道期成会が結成。
    • 5月12日 - 第31回鉄道建設審議会において、予定線に編入されることが決定する。
    • 5月20日 - 鉄道敷設法一部改正案が提出される。
    • 6月16日 - 鉄道敷設法一部改正案が可決・成立し、予定線に編入される。
  • 1962年(昭和37年)3月30日 - 調査線に格上げされることが決定。
  • 1964年(昭和39年)
    • 4月 - 公団調査線
    • 6月25日 - 第40回鉄道建設審議会において工事線(着工線)に昇格決定。
    • 9月 - 公団工事線
  • 1967年(昭和42年)
    • 11月 - 国鉄協議済み(西唐津 - 呼子)
    • 12月 - 工事実施計画認可(西唐津 - 呼子)
  • 1968年(昭和43年)
    • 3月 - 起工式
    • 9月 - 着工
  • 1980年(昭和55年) - 国鉄再建法施行により、工事凍結。
虹ノ松原駅 - 西唐津駅間については呼子線から切り離して工事を継続。

駅一覧

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営業区間
虹ノ松原駅 - 東唐津駅 - 和多田駅 - 唐津駅 - 西唐津駅
未開業区間
西唐津駅 - 佐志駅 - 肥前相賀駅 - 肥前湊駅 - 屋形石駅 - 呼子駅
  • 路線全長 22.9 km(虹ノ松原駅 - 呼子駅間)

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 当初は2022年度(令和4年度)末に開通を予定していたが、のり面の一部で崩落や亀裂が確認され、開通時期が延期となっていた[4]

出典

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  1. ^ [連載]胎動-唐津市圏(3) - 佐賀新聞、1994年1月27日(2014年3月26日閲覧)
  2. ^ 石田一光 (2013年6月25日). “廃線トンネルで極上ハム 旧国鉄「呼子線」、独でも評価”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). オリジナルの2013年6月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130628223545/http://www.asahi.com/national/update/0624/SEB201306240004.html?ref=yahoo 2013年6月25日閲覧。 
  3. ^ 草町義和 (2020年9月3日). “「幻の鉄路」国鉄呼子線のトンネルがバイパス道のトンネルに 拡張工事に着手”. 鉄道プレスネット. 2020年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月5日閲覧。
  4. ^ 唐房バイパス(唐津市)開通時期を延期へ のり面崩壊や亀裂に対応 事業期間は2023年度末まで”. 佐賀新聞 (2023年2月2日). 2023年2月13日閲覧。
  5. ^ a b 国道204号唐房バイパスがいよいよ開通します”. 佐賀県 (2023年10月6日). 2023年10月9日閲覧。
  6. ^ 【動画】唐房トンネル貫通 来年度中の供用目指す 佐志浜町-鳩川間”. 佐賀新聞 (2021年12月20日). 2023年2月13日閲覧。
  7. ^ a b 唐津・唐房バイパス新設事業、トンネル工事に着手 旧呼子線のトンネル取り壊しへ”. 佐賀新聞 (2020年8月30日). 2020年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。

関連項目

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