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台湾鉄路管理局DL2500型ディーゼル機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
台湾鉄路管理局DL2500型ディーゼル機関車
成功駅に駐留するDL2514
成功駅に駐留するDL2514
基本情報
運用者 台湾鉄路管理局
製造所 新盛システム(Shinsung System Co.,LTD)
製造番号 DL2501-DL2524
製造年 2016年 - 2018年
製造数 24両
主要諸元
軸配置 B
軌間 1,067 mm
全長 9,060 mm
全幅 2,700 mm
全高 3,340 mm
機関車重量 25 t
動力伝達方式 液体式
設計最高速度 25 km/h
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台湾鉄路管理局DL2500型ディーゼル機関車(たいわんてつろかんりきょくDL2500がたディーゼルきかんしゃ、正体字: 台鐵DL2500型調動機)は、台湾鉄路管理局(以下、「台鉄」)の入換用ディーゼル機関車2016年から2018年まで、4度にわたって合計24両納入された[1]

概要

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台鉄の10トン級から20トン級の入換用機関車は、既に30年以上使用されており[1]、性能不足及び保守部品の入手が困難になってきたことから、新型の入換用ディーゼル機関車を24両調達し、効率化を図る計画が立てられた。

最終的に総額4億3,000万台湾元で採用された調達計画に対し、2015年1月22日、台湾の宇晟機械工程(Yuken Machinery & Engineering) が2億9,000万台湾元で落札し、韓国新盛システム(Shinsung System) が製造することとなった[2][3]。しかし、韓国製車輌について、台鉄では、1996年に現代精工(後の現代ロテム)が製造したE1000型電車における高頻度な故障や[注 1]、現代ロテムに統合後にサポートを放棄した問題などがあったことから、現場整備員などから同様の問題の発生が懸念されていた[5]

懸念されたリスクを回避するため、調達する24両の入換用機関車を4回に分割して生産し、その都度台鉄職員を製造工場へ派遣し、監督と検査を実施し、問題点解決後に台湾へ納入する手順をとった。その後、台鉄は独立検証及び妥当性確認(IV&V)制度を導入し、テュフ・ラインランドの協力を得て、RAMS分析方式による保証期間内における技術サービスの提供を受けることとなった[6]

台鉄も交通部の政策変更に合わせて安全性の強化と運転士の監督管理を行い、運転士の技能と健康診断の実施に関する改定を実施した。国営鉄道の運転士免許に「車輌入換用機関車の運転及び車輌基地内を運転する運転士」の区分が追加され、2020年から当該運転士免許の申請受付業務を開始した。

主要諸元

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米国カミンズ製のQSC8.3ディーゼルエンジンを使用し、直列6気筒4ストロークで275馬力の能力及びエンジンコントロールユニットを備える。トルクコンバータは、日立ニコトランスミッションのTDCN-22-1056を採用し、2軸駆動で、設計最高速度は25km/h、500tの牽引が可能となった[6]。旧型の入換用機関車は最高速度15km/h、牽引は150tから320t程度であったため、大幅に性能がアップした。

性能の向上に加え、運転室に空調設備、扇風機、照明などが設置され環境整備が行われたほか、デッドマン装置、速度記録装置、留置用ブレーキ、消灯回送機能などの設備が追加され、列車の最後尾に連結して回送することが可能になった。旧型の入換用機関車は、回送時に長物車に積載する必要があったこととから、手間がかかっていた[6]

DL2500型の登場により、入換用機関車の狭小かつ粗末なイメージを一新させた。

配備駅

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1次車 2次車 3次車 4次車
製造年 2016年3月 2016年8月 2017年4月 2018年3月
製造番号 S0179-S0184 S0192-S0197 S0199-S0204 S0221-S0226
配備駅 DL-2501:宜蘭駅
DL-2502:瑞芳駅
DL-2503:鶯歌駅
DL-2504:漢本駅
DL-2505:和平駅
DL-2506:和仁駅
DL-2507:瑞芳駅
DL-2508:鶯歌駅
DL-2509:北埔駅
DL-2510:和平駅
DL-2511:宜蘭駅
DL-2512:二結駅
DL-2513:新豊駅
DL-2514:成功駅
DL-2515:清水駅
DL-2516:田中駅
DL-2517:新営駅
DL-2518:九曲堂駅
DL-2519:加禄駅
DL-2520:五堵貨物駅
DL-2521:五堵貨物駅
DL-2522:五堵貨物駅
DL-2523:五堵貨物駅
DL-2524:岡山駅

画像ギャラリー

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脚注

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注釈

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  1. ^ 運転士が故障の最も多い3形式として名指ししていた[4]

出典

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  1. ^ a b 中華民國鐵道文化協會 (2016年10月). “速報:台鐵新購DL-2500型調動機” (中国語). 《鐵道情報 Rail News 230期》2016年3~10月號. 台北: 中華民國鐵道文化協會 
  2. ^ 決標公告 柴液型車輛調動機24輛” (中国語). 中華民國行政院公共工程委員會 (2015年1月22日). 2022年12月9日閲覧。 アーカイブ 2023年4月4日 - ウェイバックマシン
  3. ^ 新盛系統 主要產品介紹”. 新盛系統 (2022年12月10日). 2022年12月10日閲覧。 アーカイブ 2022年12月10日 - ウェイバックマシン
  4. ^ (繁体字中国語)“不是普悠瑪!台鐵這3大列車故障率高”. 三立新聞網 (Yahoo奇摩). (2018年10月30日). オリジナルの2022年2月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220222040447/https://tw.news.yahoo.com/%E4%B8%8D%E6%98%AF%E6%99%AE%E6%82%A0%E7%91%AA-%E5%8F%B0%E9%90%B5%E9%80%993%E5%A4%A7%E5%88%97%E8%BB%8A%E6%95%85%E9%9A%9C%E7%8E%87%E9%AB%98-101104722.html 2022年12月10日閲覧。 
  5. ^ 嚴文廷 (2015年3月2日). “韓低價得標 台鐵火車頭維修堪憂” (中国語). 聯合晩報. オリジナルの2015年3月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150304164114/https://udn.com/news/story/7314/733246 2019年5月6日閲覧。 
  6. ^ a b c 柴液型車輛調動機” (中国語). 交通部臺灣鐵路管理局 (2016年7月1日). 2017年10月24日閲覧。 アーカイブ 2022年11月22日 - ウェイバックマシン

外部リンク

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