台湾鉄路管理局DHL100型ディーゼル機関車

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台湾鉄路管理局DHL100型ディーゼル機関車
DHL103
DHL103
基本情報
運用者 台湾鉄路管理局
製造所 日本の旗新潟トランシス
中華民国の旗台湾車輌
製造番号 DHL101-DHL116
製造年 2002年 - 2003年
製造数 16両
主要諸元
軌間 1,067 mm
全長 14,000 mm
全幅 2,800 mm
全高 3,965 mm
動力伝達方式 液体式
設計最高速度 75 km/h
備考 DHL101は日本で製造
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台湾鉄路管理局DHL100型ディーゼル機関車(たいわんてつろかんりきょくDHL100がたディーゼルきかんしゃ、正体字: 台鐵DHL100型柴液機車)は、台湾鉄路管理局(以下、「台鉄」)の入換用ディーゼル機関車2002年から2003年までの間に、合計16両納入された。

概要[編集]

台鉄で使用しているS200型S300型S400型といった入換用のディーゼル機関車は、いずれも1960年頃に購入され、更新が必要とされていた。

そこで、台湾各地区のニーズを満たしつつ、入換機の性能向上のため、2002年から日本新潟トランシスから新型の入換用ディーゼル機関車を購入することとなった。これが、DHL100型ディーゼル機関車である。

DHL100型は、台鉄で初めて入換専用として設計された液体式ディーゼル機関車で、初めて軌間が1,067mmのディーゼル機関車として設計されたものである。以前導入した液体式のDH200型ディーゼル機関車は、軌間が762mmのLDH200型ディーゼル機関車を1,067mmに変更したものであった。

DHL100型は全部で16両製造され、1号機(DHL101)は、新潟トランシスで製造し、台湾へ輸入されたものであるが、その他の15両は、日本から部品を輸出し、台湾車輌において組み立て、テストを行った[1]

車輌概要[編集]

米国カミンズ製のKTA38ディーゼルエンジンを使用し、1,200馬力、牽引力15,000kgの能力があり、15両編成のPP自強号の牽引が可能となっている。

設計最高速度は75km/hであり、車輌重量が軽いため、支線などにも乗り入れが可能である。運転室は、凸型に設置されているが、前後のエンジンルームの長さは異なる。運転室からの視界は良好で、エンジン音も抑えてあり、台鉄で使用されているディーゼル機関車の中でも静音性に優れているとされている[2]


配備駅[編集]

各地の主要機務段に配備され、入換用途に使用されている。かつては、平渓線において蒸気機関車CK124号機の補助機関車として運用されたり、深澳線高雄第2臨港線集集線などにおいて貨物列車の牽引も行われていた。

  • 七堵機務段
  • 彰化機務段
  • 高雄機務段

画像ギャラリー[編集]

事故[編集]

2015年10月14日、潮州車両基地において試運転を行っていた8711次列車の後補機となっていたDHL113に火災事故が発生した[3]

出典[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]