俺の妹がこんなに可愛いわけがないのソースを表示

{{pp-vandalism|small=yes}}
{{Otheruses|伏見つかさのライトノベルおよびその関連作品|同作を原作としたアニメ|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)}}
{{Infobox animanga/Header
| タイトル = 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
| 画像 = Oreimo franchise logo.svg
| ジャンル = [[ホームドラマ]]、[[ラブコメ]]<ref name="asahi" />
}}
{{Infobox animanga/Novel
| 著者 = [[伏見つかさ]]
| イラスト = [[かんざきひろ]]
| 出版社 = [[アスキー・メディアワークス]]→[[KADOKAWA]]
| 他出版社 = {{旗アイコン|韓国}}[[大元 C.I.]]<br />{{旗アイコン|香港}}[[台湾国際角川書店]]<br />{{旗アイコン|中国}}[[広州天聞角川動漫]]
| レーベル = [[電撃文庫]]
| 開始日 = 2008年8月10日
| 終了日 = 2021年9月10日
| 巻数 = 全17巻（本編全12巻＋ifシリーズ全5巻）
}}
{{Infobox animanga/Manga
| 作者 = 伏見つかさ
| 作画 = [[いけださくら]]
| 出版社=アスキー・メディアワークス
| 掲載誌 = [[電撃G's magazine]]
| レーベル = [[電撃コミックス]]
| 開始号 = 2009年3月号
| 終了号 = 2011年5月号
| 巻数 = 全4巻
| 話数 = 全26話
}}
{{Infobox animanga/Manga
| タイトル = 俺の後輩がこんなに可愛いわけがない
| 作者 = 伏見つかさ
| 作画 = いけださくら
| 出版社 = アスキー・メディアワークス→KADOKAWA
| 掲載誌 = 電撃G's magazine<Br />[[電撃G'sコミック]]
| レーベル = 電撃コミックス
| 開始号 = 2011年7月号
| 終了号 = 2015年7月号
| 巻数 = 全6巻
| 話数 = 全44話
}}
{{Infobox animanga/Manga
| タイトル = 俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif
| 作者 = 伏見つかさ
| 作画 = 渡会けいじ
| 出版社 = KADOKAWA
| 掲載誌 = 少年エースPlus（[[ComicWalker]]内）
| レーベル = [[角川コミックス・エース]]
| 開始日 = 2020年6月26日
| 終了日 = 2023年3月24日
| 巻数 = 全3巻
| 話数 = 全15話
| インターネット = 1
}}
{{Infobox animanga/Manga
| タイトル = 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if
| 作者 = 伏見つかさ
| 作画 = 森あいり
| 出版社 = KADOKAWA
| 掲載誌 = [[月刊少年エース]]
| レーベル = 角川コミックス・エース
| 開始号 = 2021年9月号
| 終了号 = 2024年3月号
| 開始日 = 2021年7月26日
| 終了日 = 2024年1月26日
| 巻数 = 全4巻
| 話数 = 全27話
}}
{{Infobox animanga/RadioDrama
| メディア = ドラマCD
| 制作 = アスキー・メディアワークス
| 脚本 = 東海林直樹
| 販売元 = アスキー・メディアワークス
| 発売日 = 2010年3月31日
| レイティング = 指定なし
| 話数 = 全3話
| 枚数 = 1枚（2枚組）
}}
{{Infobox animanga/Footer
| ウィキプロジェクト = [[プロジェクト:ライトノベル|ライトノベル]]・[[プロジェクト:漫画|漫画]]
| ウィキポータル = [[Portal:文学|文学]]・[[Portal:漫画|漫画]]
}}
『'''俺の妹がこんなに可愛いわけがない'''』（おれのいもうとがこんなにかわいいわけがない）とは、[[伏見つかさ]]による[[ライトノベル]]。[[イラストレーション|イラスト]]は[[かんざきひろ]]。[[電撃文庫]]（[[アスキー・メディアワークス]]→[[KADOKAWA]]）より、2008年8月から刊行されている。本作を原作とする[[漫画]]、[[ドラマCD]]、[[アニメ (日本のアニメーション作品)|アニメ]]、ゲームなどの[[メディアミックス]]展開が行われている。

公式略称は『'''俺の妹'''』<ref name="closeupnettube20081017" /><ref name="twitter_dengeki_miki20101025">{{Cite web|和書|url=http://twitter.com/dengeki_miki/status/28697582609|author=三木一馬|authorlink=三木一馬|title=実は公式的には略称は今も昔も『 ... |date=2010-10-25|website=[[X (ソーシャル・ネットワーキング・サービス)|Twitter]]|accessdate=2010-10-26|archiveurl=https://archive.is/20121210121158/http://twitter.com/dengeki_miki/status/28697582609|archivedate=2012-12-10|url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。『'''俺妹'''』（おれいも）と略されることもある<ref>{{Cite book|和書|author=飯田一史|date=2012-04-10|title=ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略|publisher=[[青土社]]|page=25|isbn=978-4-7917-6649-9}}</ref><ref>町口哲生『教養としての10年代アニメ』ポプラ社、2017年2月8日第1刷発行、93頁、{{ISBN2|978-4-591-15338-3}}</ref>{{efn|原作公式サイトのサブドメインやアニメ公式サイトのドメイン、Anime News Networkで配信が予定されていた北米版の名称などには、「Oreimo」という単語が使われている。一方で原作の企画・編集に携わる[[三木一馬]]は自身の[[Twitter]]において、公式な略称は『俺妹』ではなく『俺の妹』であると発言している<ref name="twitter_dengeki_miki20101025" />。}}。

== 概要 ==
垢抜けていて勝ち気な妹が隠し続けてきた「実は[[おたく |オタク]]」という秘密を知ってしまったことから、不仲だった妹に振り回されることになった兄の奮闘を描く[[コメディー]]作品。若年層向け作品の表現範囲内ではあるものの、妹が愛好する「[[妹萌え]]」の男性向け[[アダルトゲーム]]を物語の軸としながら、反りの合わない兄妹の関係性の変化を描いていくという構造のホームコメディになっている。物語の題材の一部には世間では受け入れられていない趣味（アダルトゲームなど）を愛好することで生じる家族や友人との対立や、数ある同様のコンテンツの中でもアニメやゲームばかりが槍玉に挙げられることについての皮肉とも受け取れる内容も扱われている<ref name="chibanippo20101024" />。

企画時は決して大ヒットを狙った作品ではなく<ref name="closeupnettube20081023" />、著者である伏見つかさはこれが人生で最後に出版する作品になる覚悟で書いたと述べており<ref name="closeupnettube20081023" />{{Sfn|小説第3巻|loc=裏表紙カバー袖}}、実際に発売前は電撃文庫での扱いも小さかったというが<ref name="twitter_kirino_20100718">{{Cite web|和書|author=きりりん|title=当時発売したラインナップの中で、特にあたしらが目立っ...|url=https://x.com/kirino_kousaka/status/18844863690|date=2010-07-18|website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter|publisher=Twitter|accessdate=2010-07-14}}<br />{{Cite web|和書|author=きりりん |title=あたしら新作紹介ページすら作ってもらえなかったんだよ? |url=https://x.com/kirino_kousaka/status/18844953628 |date=2010-07-18 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-07-14}}</ref>、発売後間もなく、インターネット上では実在の[[個人ニュースサイト]]が作中に登場することが大きな話題となった<ref name="closeupnettube20081017" /><ref name="closeupnettube20081023" /><ref name="akibablog20081205" /><ref name="asciimw20100513">{{Cite press release |和書 |title=「電撃文庫」の大人気シリーズ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』アニメ化決定のお知らせ |publisher=アスキー・メディアワークス |date=2010-05-13 |format=PDF |url=http://asciimw.jp/info/release/pdf/20100513.pdf |accessdate=2010-07-13}}</ref>。2021年3月時点で電子版を含めたシリーズ累計部数は520万部を突破している<ref>原作小説『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（16） 黒猫if 下』の帯の表記より。</ref>。『[[このライトノベルがすごい!|このライトノベルがすごい！]]』作品部門では2011年版で8位{{Sfn|このラノ2011|p=34}}、2013年版で5位{{Sfn|このラノ2013|p=34}}、2014年版で9位を獲得している{{Sfn|このラノ2014|p=34}}。

本作を原作とするメディアミックス展開として、[[いけださくら]]による[[漫画]]化作品が「[[電撃G's magazine]]」（アスキー・メディアワークス）にて、2009年3月号から連載された。2010年3月には原作小説の内容にオリジナルエピソードを加えた[[ドラマCD]]が発売され、2010年10月から12月にかけては深夜帯での[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ) |テレビアニメ版]]が放送され、その後2013年4月より6月にかけてアニメ第2期が放送された。2011年1月には[[PlayStation Portable]]用ゲームソフトが発売され、翌2012年5月には続編作品『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブルが続くわけがない』が発売された。

== あらすじ ==
{{不十分なあらすじ |date=2014年9月}}
主人公の'''高坂京介'''は、波乱のない普通の人生を志向する高校生。スポーツ万能で雑誌モデルをしている中学生の妹・'''桐乃'''とは、幼い頃は仲が良かったが、今ではまともに挨拶も交わさない険悪な関係になっていた。

ある日、京介は玄関で[[魔法少女アニメ]]『星くず☆うぃっちメルル』の[[DVD]]ケースが落ちているのを発見する。しかも、その中にはアダルトゲーム『妹と恋しよっ♪』が入っていた。その持ち主が桐乃であることを確信した京介は、問い詰めずにDVDケースとその中身を桐乃に返してやる。

ある晩、桐乃から'''「人生相談がある」'''と称して、[[萌えアニメ]]や[[美少女ゲーム]]が大好きであることをカミングアウトされる。京介は、妹の趣味に理解を示し、困ったことがあればできる範囲で協力するという約束をする。そして、インターネットの[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス |SNS]]への入会を勧め、妹の趣味に理解のある「裏」の友人探しを手伝うことにする。

SNSのオフ会を通じて知り合った'''黒猫'''や'''沙織・バジーナ'''たちとの交友関係を通して、桐乃の趣味にかける真剣さや情熱を知り、京介は少しずつ己の考えを改めるようになる。京介自身も、夏コミへの同行、桐乃のケータイ小説の出版騒動などを経て、今まで幼馴染であった'''田村麻奈実'''との居心地のいい関係に甘んじていた、自分を取り巻く環境の変化を実感していく。

やがて、桐乃のアメリカへの[[留学 |スポーツ留学]]や、京介自身のゲーム研究会への入部を通して、黒猫との関係も恋愛へと進展していく。その一方、留学先で成果を出せず悩んでいた桐乃を日本に連れ戻したことなどをきっかけに、京介に対する桐乃の本心が描かれていく。

== 背景設定 ==
[[ファイル:Chiba Urban Monorail Series 1000 0002.jpg |thumb |right |240px |アニメ版や原作第7巻に登場する[[千葉都市モノレール]]<br />およびアニメ版に登場する「SOSO」のモデルとなった[[そごう千葉店]]（写真右側の建物）。]]
超常現象のない普通の現代日本が舞台となっており<ref name="closeupnettube20081023" />、少なくとも主人公の視点では{{efn|ただし異なる設定を持つ他作品とのクロスオーバーを伺わせる描写がされたこともあった<ref name="akibablog20100114" />。詳細は「[[#他の伏見つかさ作品との繋がり]]」を参照。}}非現実的な事件は描かれない。物語の中心人物である高坂兄妹の自宅は[[千葉県]]{{Sfn|小説第6巻|pp=281-283|loc=「あとがき」}}{{Sfn|小説第3巻|p=150}}[[千葉市]]{{Sfn|小説第8巻|p=286}}にあり、自宅から[[秋葉原]]までは距離32km<ref name="chibanippo20101024">{{Cite news |author=田村理 |date=2010-10-24 |title=千葉舞台の小説アニメ化 |newspaper=[[千葉日報]] |publisher=千葉日報社 |page=13面}}</ref>{{Sfn|小説第4巻|pp=215, 253}}{{efn|高坂家の自宅が総武線沿線にあると仮定すると{{要検証 |date=2010年12月}}、この距離に最も近いのは[[中央・総武緩行線 |総武線各駅停車]]の[[新検見川駅]]である。ただし新検見川駅から秋葉原駅までの所要時間は45分程度である。}}、最寄りの駅から電車を経由して1時間半{{Sfn|小説第1巻|p=136}}の距離にあるとされ、[[有明 (江東区) |有明]]の[[東京国際展示場 |東京ビッグサイト]]までは[[新木場駅]]を途中経由して2時間と少々の距離にあるとされる{{Sfn|小説第2巻|pp=180-183}}。また、徒歩15分の距離にある隣町には観光案内に紹介される規模の公園がある{{Sfn|小説第1巻|p=189}}ことなどが断片的に言及されている。他にも[[渋谷]]{{Sfn|小説第3巻|p=144}}、[[新宿]]{{Sfn|小説第3巻|p=134}}、[[松戸市 |松戸]]{{Sfn|小説第3巻|p=214}}、[[千葉市 |千葉]]{{Sfn|小説第7巻|loc=第1章}}といった実在の土地や、実在の店舗{{Sfn|小説第6巻|pp=281-283|loc=「あとがき」}}などが登場するエピソードもある。
[[ファイル:ChibaPark WatauchiPond.jpg |thumb |left |240px |アニメ版に登場する[[千葉公園]]の綿打池<ref name="oreimo-junrei" />。原作では隣町の公園として描写されていた公園は{{Sfn|小説第1巻|p=189}}、アニメ版ではこの公園をモデルにして描かれており、また京介の通学路の途中の風景としても登場する<ref name="oreimo-junrei" />。]]
アニメ版では高坂家の住所が千葉県[[千葉市]]の[[千葉駅]]周辺に設定されており<ref name="chibanippo20101024" />{{efn|アニメ版では、高坂家の住所は「千葉県千葉市中区南弁展町」となっている<ref name="anime_ep3_0742">[[#CITE_アニメ配信第4話 |アニメ配信第4話]]、該当時間7分42秒。</ref>。実際の千葉市に中区や南弁展町といった地名は存在しないが、千葉駅周辺の地名として[[中央区 (千葉市) |中央区]]弁天は存在する。}}、高坂兄妹が住む地域の風景として[[千葉都市モノレール]]、千葉駅の駅舎<ref>[[#CITE_アニメ配信第3話 |アニメ配信第3話]]、該当時間11分14秒目。「千葉駅」と書かれた看板が登場する。</ref>、[[千葉公園]]周辺<ref name="oreimo-junrei">{{Cite web|和書|date=2011-01-14 |title=テレビアニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」聖地探訪 |url=http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/kanri/chuo-inage/download/oreimo-junrei.pdf |website=千葉市公式サイト |publisher=[[千葉市]] |format=PDF |accessdate=2011-01-25 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110125041700/http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/kanri/chuo-inage/download/oreimo-junrei.pdf |archivedate=2011-01-25 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、[[千葉市中央図書館]]、幕張舟溜跡公園、[[千葉県総合スポーツセンター]]、[[そごう千葉店]]{{efn|そごう千葉店をモデルとした「SOSO」というビルが描かれている。}}など<ref>{{Cite book |和書 |editor=電撃文庫編集部 |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない アニメ公式ガイドブック 「アニメ『俺の妹』がこんなに丸裸なわけがない」 |edition=初版 |publisher=アスキー・メディアワークス |date=2011-09-30 |isbn=978-4-04-870649-0 |pages=21-42}}</ref>、千葉駅周辺の景観をモデルとした風景が登場している<ref name="chibanippo20101024" />。なおアニメ版の放送開始以降は原作でも、高坂兄妹やその学校の友人たちがよく行く場所として千葉駅周辺が登場している{{Sfn|小説第7巻|loc=第1章}}。

原作では実在の地名の他にも、おたく文化に関連する実在の事物が実名で登場し、それが本作の話題作りに繋がった一面もあったが<ref name="asciimw20100513" />{{Sfn|電撃文庫MAGAZINE2010年11月号付録|p=6}}、アニメ版では一部を除き{{efn|例えば個人ニュースサイトである[[アキバBlog]]とかーずSP<ref>[[#CITE_アニメ配信第1話 |アニメ配信第1話]]、該当時間18分43秒-18分46秒。</ref>、桐乃が所有する美少女ゲームの一部<ref name="anime_ep1_erogetower" />、漫画『[[ローゼンメイデン]]』の登場人物である[[ローゼンメイデンの登場人物一覧#水銀燈 |水銀燈]]<ref>[[#CITE_アニメ配信第2話 |アニメ配信第2話]]、該当時間16分9秒目。</ref>、[[ウィキ]]サイトである[[@wiki]]<ref>[[#CITE_アニメ配信第4話 |アニメ配信第4話]]、該当時間2分38/秒目。</ref>、[[ウィキペディア日本語版]]<ref>[[#CITE_アニメ配信第5話 |アニメ配信第5話]]、該当時間13分41秒目。</ref>など、アニメ版でも実名で登場するものもある。}}、原作では実名で登場していた事物の多くが架空の名称や抽象的な表現に置き換えられている{{efn|name="アニメ版での名称言い換え"|例えば[[コミックマーケット]]{{Sfn|小説第2巻|p=287}}→「コミックサークルマーケット」<ref>[[#CITE_アニメ配信第5話 |アニメ配信第5話]]、該当時間5分21秒-5分25秒。</ref>、[[Google]]{{Sfn|小説第2巻|loc=第1章}}→「Beegle」<ref>[[#CITE_アニメ配信第5話 |アニメ配信第5話]]、該当時間13分37秒目。</ref>、カ●ビアンコム{{Sfn|小説第2巻|p=190}}→「エロ動画ハンター」<ref>[[#CITE_アニメ配信第7話 |アニメ配信第7話]]、該当時間14分27秒目。</ref>など。}}。

物語の発端は6月の出来事とされ{{Sfn|小説第2巻|p=15}}、以降の展開で1年以上の期間が経過している。原作では、物語が現実の暦で何年の出来事であるのかは明言されておらず、作中で言及される実在の事物や出来事から年代を特定できる描写はあるものの{{efn|本作では今風の事柄を作品に取り入れるという方針が取られており<ref name="akibablog20081210" />、執筆時点での事柄が反映されている。例えば作中1年目の7月から9月頃が舞台{{Sfn|小説第2巻|pp=12, 294}}となっている第2巻（2008年12月発行）には、現実の2008年8月に行われた[[コミックマーケット]]74をモチーフとした描写や<ref name="akibablog20081205" />、「[[児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律]]」の改正法案にともなう[[時事問題]]への言及があり<ref name="akibablog20081210" />、作中2年目の6月頃が舞台{{Sfn|小説第6巻|p=13}}となっている第6巻（2010年5月発行）には、現実の2009年6月<ref>{{Cite web|和書|date=2009-06-12 |title=ついにHGで商品化！ミスター・ブシドー専用MS「スサノオ」 |url=http://bandai-hobby.net/gundam00/news/0906.html |website=機動戦士ガンダム00 ガンプラ総合サイト |publisher=[[バンダイ]] |accessdate=2010-07-16 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160521123328/https://bandai-hobby.net/gundam00/news/0906.html |archivedate=2016-05-21 |url-status=dead|url-status-date=2020-09}}</ref>に発売された[[ガンプラ]]「HG 1/144[[機動戦士ガンダム00シリーズの登場兵器#スサノオ|スサノオ]]」への言及がある{{Sfn|小説第6巻|p=151}}。また作中2年目の夏が舞台{{Sfn|小説第7巻|pp=17, 260}}となっている7巻（2010年11月発行）には、2010年の[[2010年欧州ソブリン危機 |ギリシャ問題]]への言及がある{{Sfn|小説第7巻|pp=167-169}}。}}、後年になって読み返しても違和感がないようにという判断から、具体的な年は敢えて曖昧にされている<ref name="akibablog20081205" />。一方アニメ版では具体的な年月日が描写されており、物語開始時点においてアニメ本放送開始時より8か月未来である[[2011年]]6月の出来事として描かれている{{efn|例えば第1話冒頭では父親が[[2011年]][[6月8日]]付の新聞を読む場面が<ref>[[#CITE_アニメ配信第1話 |アニメ配信第1話]]、該当時間1分36秒目。</ref>、第2話冒頭では桐乃が2011年[[6月13日]]付のニュースサイトの記事を閲覧する場面が描かれている<ref>[[#CITE_アニメ配信第2話 |アニメ配信第2話]]、該当時間0分3秒目。</ref>。その後も幾度かカレンダーの日付などが描写されている。}}。

作中では幾度か[[おたく差別]]が話題として取り上げられており、ヒロインである桐乃の周囲にはおたくに対して強い偏見を持つ人物が多く登場するが{{Sfn|小説第1巻|loc=第4章}}{{Sfn|小説第2巻|loc=第4章}}{{Sfn|小説第4巻|loc=第1章}}、世間一般ではおたくに対する理解も進んでいるとされ、単にテレビアニメやアニメ映画、ゲームを愛好している程度では迫害されないという言及もある{{Sfn|小説第5巻|pp=115-117}}。一方で桐乃が愛好するアダルトゲームや同人誌などは世間に受け入れられておらず{{Sfn|小説第5巻|pp=115-117}}、実際、原作の作中においてもアダルトゲームの製造や販売を規制する法律の制定を求める[[請願]]が[[衆議院]]に提出されているという言及があるが{{Sfn|小説第2巻|p=320}}、その請願の根拠を疑問視する数百人の[[署名]]も提出されており議論は決着していないとされており{{Sfn|小説第2巻|p=339}}、アダルトゲームの単純所持自体は非合法化されていない。アニメ版においても、作中世界の2011年においては[[東京都青少年の健全な育成に関する条例#平成22年(2010年)の改正|青少年育成条例改正案]]が成立していないことを示す描写がある<ref>[[#CITE_アニメ配信第5話 |アニメ配信第5話]]、該当時間13分47秒目。</ref>。もっとも、道徳的な問題や[[成人向けゲーム |成人向けゲームのレイティング]]に言及される場面はある{{Sfn|小説第1巻|p=257}}{{Sfn|小説第4巻|p=210}}。

物語の主要な舞台である高坂家の間取りや家具の配置には詳細な設定があり、コミカライズの際に原作者の伏見による3Dの図面が作成されている<ref name="akibablog20081210" />。作中では兄・京介の部屋が6畳間{{Sfn|小説第1巻|p=23}}、妹・桐乃の部屋が8畳間{{Sfn|小説第1巻|p=48}}であると言及され、桐乃の部屋の本棚の裏には和室を洋室に[[リフォーム]]した際の名残である[[押入れ]]があり、おたく趣味に関するグッズを整理整頓して隠すための隠し部屋として用いられている{{Sfn|小説第1巻|pp=52-53}}。

== 登場人物 ==
{{Main|俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物}}
物語の中心人物である高坂兄妹は年齢が3歳違いで、それぞれ通学先が[[高等学校 |高校]]と[[中学校]]であるため交友範囲も異なる。また兄の京介は和菓子屋を営む田村一家と独自の交流があり、妹の桐乃は陸上競技やファッション業界との繋がりを持つが、いずれも兄妹のもう一方にとっては縁遠い存在となっている。一方で京介の勧めで桐乃が参加したオフ会を通じて知り合ったオタク関係の交友関係は、高坂兄妹にとって共通の友人となっているが、桐乃はオタク趣味を周囲の知人に隠しており、また京介も学校で積極的に趣味を語り合う相手がいないため、これらのコミュニティは基本的には交わることがない。ただし高坂兄妹の行動や作中の出来事によって、別のコミュニティに属する人物同士が繋がりを持つこともあり、物語の進行に伴う人間関係の変化も描かれている。

; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#高坂 京介|高坂 京介]]（こうさか きょうすけ）
: 本作の主人公<ref>{{Cite book |和書 |author= 大橋崇行・山中智省 |date= 2015年10月16日第1刷発行 |title= ライトノベル・フロントライン 1 |publisher= 青弓社 |pages= 58 |isbn= 978-4-7872-9231-5 }}</ref>。物語の語り手。千葉県千葉市に住む、平凡を美徳と考え平穏な日常を望む男子高校生だが、妹の桐乃が隠し続けてきた趣味を知ったのをきっかけに、オタクの世界へと足を踏み入れ、妹のために奮闘するようになる。桐乃のことは嫌いつつも良き兄であろうとする。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#高坂 桐乃|高坂 桐乃]]（こうさか きりの）
: 本作のヒロインの一人<ref>{{Cite news |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1455083286 |title=『俺妹』高坂桐乃が、総務省のお仕事を!?　なんと「18歳選挙」キャンペーンモデルに！ |work=アニメイトタイムズ |date=2016-02-12 |accessdate=2024-06-08}}</ref>。京介の妹。勝ち気な性格の[[ギャル]]系女子中学生<ref name="closeupnettube20081017" />。京介にとっては手のかかる不仲な妹だが、家の外では雑誌モデルに学業、スポーツ、文筆業にと各方面で非凡な才能を発揮している。一方で萌えアニメや男性向け美少女ゲームに情熱を注ぐ隠れオタクでもあり、秘密を共有することになった京介をオタク趣味へと巻き込んでいく。ハンドルネームは「'''きりりん'''」。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#田村 麻奈実|田村 麻奈実]]（たむら まなみ）
: 和菓子屋「田村屋」の娘。京介とは幼馴染で、高校の同級生でもあり、長い間友達以上恋愛未満の間柄が続いている。のんびりとした人柄の、オタク趣味とは縁遠い人物であり、京介にとっては桐乃と対極的な存在<ref name="closeupnettube20081017" /><ref name="dengeki20100510">{{Cite web|和書|date=2010-05-10 |title=徳島で行われた『俺の妹』トークイベントの映像を公式サイトでまるっとお届け！ |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/260/260562/ |website=電撃オンライン |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref>。京介が中学三年生の時にとある事件を起こしたあと、麻奈実の発言によって京介は積極的な人助けをしなくなったことがあった。そのため、桐乃からは一方的に敵視されていた{{Sfn|小説第11巻|loc=第3章}}。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#沙織・バジーナ|沙織・バジーナ]]（さおり・バジーナ）
: 桐乃や黒猫が入会しているSNSコミュニティ「オタクっ娘あつまれー」の管理人の少女で、気配りのできるムードメーカー。オフではいかにもオタクっぽい格好や振る舞いを装っているが、眼鏡を外すと見違えるような美人で、実はお嬢様{{Sfn|小説第6巻|loc=第3章}}。本名は'''槇島沙織'''（まきしま さおり）。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#黒猫|黒猫]]（くろねこ）
: 本作のヒロインの一人{{R|ddnavi649664}}。桐乃、京介、沙織らのオタク仲間で、桐乃より1つ年上の少女。自分をフィクションの登場人物と同一視するかのような痛々しい振る舞いから、桐乃からは「[[中二病 |邪気眼厨二病]]」などと貶されている。桐乃とは喧嘩しつつも友情で結ばれていく一方、作中2年目から京介と同じ高校に進学し、京介との恋愛関係も深めていく。学校では「'''五更瑠璃'''（ごこう るり）」という本名{{efn|本人によると「人間としての名前」{{Sfn|小説第5巻|pp=19, 118}} |name="黒猫の本名"}}を名乗っている。夏休みが終わると同時に松戸市に引っ越して高校も転校した。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#新垣 あやせ|新垣 あやせ]]（あらがき あやせ）
: 本作のヒロインの一人<ref name="ddnavi649664">{{Cite news |url=https://ddnavi.com/review/649664/a/ |title=『俺妹』の人気ヒロイン・あやせがついに報われる……！ 大人気ライトノベルシリーズの最新巻は「if」の世界!! |work=ダ・ヴィンチWeb |date=2020-07-21 |accessdate=2024-06-08}}</ref>。第2巻から登場。桐乃とは同級の親友で、雑誌モデルの仕事仲間でもある女子中学生。人当たりは良いが思い込みが激しく{{Sfn|小説第2巻|p=88|loc=「Character file.06」}}、オタク趣味に対しては病的な嫌悪感を持つが{{Sfn|小説第2巻|loc=第4章}}、桐乃の秘密を知った後には対立を経て、歩み寄ろうという姿勢を見せる。麻奈実とは親しく連絡を取り合う間柄。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#来栖 加奈子|来栖 加奈子]]（くるす かなこ）
: 本作のヒロインの一人{{R|ddnavi649664}}。第2巻から登場。桐乃やあやせと同級の女子中学生。桐乃の趣味については知らされておらずオタクを見下しているが、アイドル志向があり、後に桐乃が愛好するアニメ『星くず☆うぃっちメルル』の公認[[コスプレ |コスプレイヤー]]に選ばれる{{Sfn|小説第4巻|loc=第1章}}。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#田村 いわお|田村 いわお]]（たむら いわお）
: 第2巻から登場。麻奈実の弟。お調子者で、田村一家と懇意にしている京介に懐いている。渾名は「'''ロック'''」。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#赤城 浩平|赤城 浩平]]（あかぎ こうへい）
: 第2巻から登場。京介や麻奈実とは同級の男子高校生。妹の瀬菜を溺愛しており、京介とはオタクの妹を持つ兄同士の共感で結ばれていく{{Sfn|小説第4巻|pp=229-233}}{{Sfn|小説第6巻|pp=101-110}}。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#三浦 絃之介|三浦 絃之介]]（みうら げんのすけ）
: 第4巻から登場{{efn|本格的な登場は第4巻からだが、名前が明かされたのは第5巻から。アニメ版第4話では、第2巻の夏コミで京介が居合わせたフライトジャケットの男性{{Sfn|小説第2巻|pp=211-212}}が「三浦」であったことがエンドクレジットで明かされており、第7巻にはそれが絃之介だったという認識に沿った描写がある{{Sfn|小説第7巻|p=187}}。}}。男子高校生で、作中2年目より京介と黒猫が所属することになった高校の部活「ゲーム研究会」の部長。猥雑なオタクコンテンツを白眼視されても気にしないという価値観の持ち主で、周囲からは変人扱いされている。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#赤城 瀬菜|赤城 瀬菜]]（あかぎ せな）
: 第5巻から登場。浩平の妹。高校進学後の黒猫とは同級生で、ゲーム研究会の部員仲間。垢抜けた委員長といった容姿だが実は[[腐女子]]で、[[ボーイズラブ]]や[[ハードゲイ]]の話になると我を忘れて熱弁を繰り広げる。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#ブリジット・エヴァンス|ブリジット・エヴァンス]]（Bridget Evans）
: 第4巻から登場。イギリス出身の少女。加奈子とともに『星くず☆うぃっちメルル』の公認コスプレイヤーとなる{{Sfn|小説第4巻|loc=第1章}}。当初は加奈子に反発していたが、後に良好な関係を築いていく。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#リア・ハグリィ|リア・ハグリィ]]（Ria Hagry）
: 第6巻に登場。アメリカ在住の少女で、幼いながらも短距離走の世界的な実力者。桐乃がスポーツ留学した先でのルームメイトで、桐乃の帰国後に短期間ではあるが来日し、京介や桐乃の妹のように接する{{Sfn|小説第6巻|loc=第4章}}。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#御鏡 光輝|御鏡 光輝]]（みかがみ こうき）
: 第7巻から登場。桐乃とはファッション関係の仕事仲間で、京介とは同い年。周囲には隠してはいるもののオタク文化を肯定的に捉え、アダルトゲームを含むオタク文化をもっと世間に広めたいと考えており、その点では桐乃と意見を異にしている{{Sfn|小説第7巻|loc=第4章}}。京介を通じてゲーム研究会のメンバーや赤城とも親しくなる。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#五更 日向（ごこう ひなた）|五更 日向]]（ごこう ひなた）
: 第8巻から登場。黒猫の妹（次女）で小学校5年生。非常に活発な性格で、姉妹の仲でも人見知りしないほうであり、京介を「高坂くん」、桐乃を「キリ姉」と呼び親しんでいる。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#五更 珠希（ごこう たまき）|五更 珠希]]（ごこう たまき）
: 第8巻から登場。黒猫の妹（三女）で小学校1年生。黒猫のことを非常に慕っており、好きな人（京介）ができたことをすぐに見抜いていた。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#筧 沙也佳|筧 沙也佳]]（かけい さやか）
: 第10巻に登場。あやせの小学校時代の後輩にあたる。あやせの熱狂的なファンであり、家が近所にあることを利用して盗撮を繰り返して『ラブリーマイエンジェルあやせたん♡ファンブログ』というブログサイトを開設している。あやせがオタクショップに入るところや一人暮らし中の京介の家に入るのを目撃して京介に襲い掛かる{{Sfn|小説第10巻|loc=第4章}}。
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#櫻井 秋美|櫻井 秋美]]（さくらい あきみ）
: 第11巻、第12巻に登場。京介の中学三年生時代の同級生。1学期から1度も出席していない不登校児であるが、学校に登校するように必死で説得してきた京介の説得により登校するようになる{{Sfn|小説第11巻|loc=第2章}}。アニメ版では省略され、登場しない。

== 登場企業・組織・コミュニティ ==
本作では実際に存在する会社やイベント、[[アルファブロガー]]やその[[ウェブサイト]]などの名称が多々登場するが、本項ではオリジナルのものを扱う。アニメ版では、原作では実名で登場していたものが架空の名称に置き換えられている場合もあるが{{efn|name="アニメ版での名称言い換え"}}、単純な言い換えについては割愛する。

; ありす+（ありすプラス）
: [[東京都]]に所在する株式会社で<ref name="anime_ep9_0312" />、作中に登場するアダルトゲーム『妹めいかぁEXシリーズ』{{Sfn|小説第4巻|p=211}}や『真妹大殲シスカリプス』{{Sfn|小説第2巻|p=246}}、『妹×妹〜しすこんラブすとーりぃ〜』<ref name="anime_ep9_0312">[[#CITE_アニメ配信第9話 |アニメ配信第9話]]、該当時間3分12秒目。</ref>などを制作しているという設定のゲーム企業。夏コミでは企業ブースを出店していた{{Sfn|小説第2巻|p=246}}。アニメ版では第12話現在、Bパート[[アイキャッチ]]に登場する架空のゲームソフトのディスクには、全て「ありす+」のメーカーロゴが描かれている。
; オタクっ娘あつまれー
: 沙織が主宰する、女性専用のSNSコミュニティで、コミュニティメンバーは20人程度{{Sfn|小説第1巻|pp=126-127}}。基盤となっているSNS{{efn|アニメ版ではこのSNSに「wixi」という名称が設定されている<ref>[[#CITE_アニメ配信第2話 |アニメ配信第2話]]、該当時間6分28秒目。</ref>。}}は招待不要の登録制となっている{{Sfn|小説第1巻|pp=124-125}}。桐乃の悩みを解決する方法として、京介が麻奈実のアドバイスに基づき提案した「SNSで同じ趣味を持つ相手と友達になる」を実践するため入会した。桐乃がこのコミュニティを選んだのは、年上の男性を相手への警戒心もあり、オフ会が近日開催されるこのコミュニティであれば、女性に成りすました男性が混ざっている心配がないと考えたためである{{Sfn|小説第1巻|pp=126-127}}。
: コミュニティメンバーのうち、桐乃とオフでも親しい親交がある沙織、黒猫は、京介にとっても親しい女友達となっている。作中2年目の夏コミでは黒猫を中心としたこの4人で、「神聖黒猫騎士団」というサークル名を用いて参加し、同名の同人誌を販売した。
; 小さな庭園（プリティガーデン）
: 沙織の姉の香織が主宰するサークルで、コミュニティメンバーは10人程度。香織が結婚した後、サークルメンバーが一人一人と欠けていった。
; プリティガーデン
: 秋葉原に店舗を構える[[コスプレ系飲食店 |メイド喫茶]]で、「オタクっ娘あつまれー」の第1回オフ会の会場となった{{Sfn|小説第1巻|loc=第3章}}。メイド服はスカート丈が極端に短くかわいさを優先した{{Sfn|小説第1巻|p=140}}、[[メイド服#フレンチメイド |フレンチメイド]]スタイルとなっており、客に対する店員の呼び方を選べるサービスを行っている{{Sfn|小説第1巻|pp=141-142}}。原作で京介が注文したカレーライスは「手作り」という名称に反して[[レトルトカレー]]であった{{Sfn|小説第1巻|p=151}}。アニメ版ではオムライスが注文され、ケチャップで料理に文字を書くというサービスが行われた<ref>[[#CITE_アニメ配信第2話 |アニメ配信第2話]]、該当時間9分51秒目。</ref>。
; エターナル・ブルー（ETERNAL BLUE）
: [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#藤真 美咲|藤真美咲]]が[[代表取締役]]を務める株式会社で、欧州に本社を持つ高級化粧品メーカー{{Sfn|小説第7巻|pp=17-18, 215}}。略称は「'''エタナー'''」。ブランドのエンブレムは原作では[[人魚 |マーメイド]]{{Sfn|小説第7巻|p=228}}、アニメ版では三匹の[[イルカ]]<ref>[[#CITE_アニメ配信第4話 |アニメ配信第4話]]、該当時間7分52秒目。</ref>。沙織が桐乃らと知り合って間もない頃、桐乃宛てに宅配便で同人誌を送付する際の偽装としてこのブランドの外箱が使用されたが、結果的には不本意な形で桐乃を陥れかけた{{Sfn|小説第2巻|loc=第1章}}。
:; エターナルブルー・シスター
:: [[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#御鏡 光輝|御鏡光輝]]が美咲から任されている個人ブランドで、略称は「'''EBS'''」。彼が夏コミに参加した際のサークル名にも用いられた{{Sfn|小説第7巻|loc=第4章}}。
; 田村屋
: 田村家が営む和菓子店。「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#田村家]]」を参照。
; メディアスキー・ワークス
: 新宿にある出版社{{Sfn|小説第3巻|p=134}}。'''雷撃文庫'''（らいげきぶんこ）という文庫レーベルや、ケータイ小説の書籍版の出版などを手掛けている。萌え系のライトノベルも扱う雷撃文庫編集課と、女性向けのケータイ小説を担当するモバイル書籍課は同じ人員で構成されているが、対外的なイメージを考慮して名義を使い分けている{{Sfn|小説第3巻|pp=265-266}}。編集者同士は互いをニックネームで呼ばなければならないという奇習がある{{Sfn|小説第3巻|p=239}}。「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#出版業界]]」も参照。
: モデルとなっているのは本作を出版しているアスキー・メディアワークスの電撃文庫編集部であるが、各方面への配慮からありのままの事実を書けない部分もあるため、フィクションの要素を加えているという<ref name="akibablog20090410" />。
:; けーたいi倶楽部
:: 原作に登場。モバイル端末向けのWebスペースで、ブログや掲示板を置いたり、ケータイ小説を投稿して公開できるサービスを行っている{{Sfn|小説第3巻|pp=124-125}}。特にケータイ小説には力を入れており、人気のあった小説の書籍化が行われている。作中では桐乃がこのサイトで『妹空』を発表するが、その後パスワードの盗難被害に遭う{{Sfn|小説第3巻|loc=第4章}}。
:: アニメ版では原作と異なる展開が描かれ、「ブックアップ」という名のケータイ小説投稿サイトが登場した。
; ゲーム研究会
: 京介が通う高校の部活。主な活動は[[同人ゲーム]]の制作とイベントへの参加だが、規律は良くも悪くも緩く、[[幽霊部員]]も多い{{Sfn|小説第5巻|pp=87-88}}。部室にはゲームの制作に必要な機材やソフト、専門書が一通り揃っており、これらは創始者であり部長でもある絃之介がアルバイトで稼いだ私費によって賄われている{{Sfn|小説第5巻|pp=90-91}}。「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#ゲーム研究会]]」も参照。

== 作中作 ==
作中には、実在のテレビアニメやゲームのほか、作品世界内で公開されている設定の架空のアニメやゲーム、登場人物が創作したケータイ小説や同人作品などが登場する。これらの作品の中には、原作本編のメディアミックス展開に伴って、トレーディングカードやゲームでのスピンオフ展開が行われているものもある。

; 『星くず☆うぃっちメルル』（ほしくずうぃっちメルル）
: 桐乃が熱烈に入れ込んでいるテレビアニメ。地球を侵略する敵と戦う魔法少女'''メルル'''の活躍を描く。平日の夕方に子供向けアニメとして放送されているが、オタク向けのあざとい描写も多い。よく動くバトルシーンは「ぬるぬる動く」とも形容される{{Sfn|小説第1巻|p=170}}。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは[[追崎史敏]]。本編原作版におけるメルルの衣裳は「紐のよう」と形容されるような露出度の高いものに設定されているが{{Sfn|小説第1巻|p=20}}{{Sfn|小説第4巻|p=55}}、本編アニメ版では子供向け作品という設定を前面に押し出した作風が意図され{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=30}}、典型的な魔法少女風の衣装に変更されている。同様にアルファやタナトスのデザインも原作の設定とは異なるものに変更されている。
: 作者の次回作『[[エロマンガ先生]]』でも登場。製作スタッフがプロデューサー：赤坂透子、監督：雨宮静枝、脚本：葵真希菜であることが判明している。
; 『MASCHERA 〜堕天した獣の慟哭〜』（マスケラ だてんしたけもののどうこく）
: 黒猫が入れ込んでいるテレビアニメで、『メルル』と同日の同時間帯に放送されている。ダークヒーロー・'''漆黒'''の活躍を描くシリアスな作風だが、「[[オサレ]]系[[中二病 |厨二病]]アニメ」と揶揄されてしまうこともある{{Sfn|小説第1巻|p=170}}。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは石井久美。本編アニメ版の監督である[[神戸洋行]]の案も反映させた上でデザインされており、原作の絵柄とは異なる作風となっている{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=29}}。
; 『ジャスティーン』（JUSTEEN）
: 本編アニメ版に登場したロボットアニメ。高坂兄妹や黒猫、沙織がオフで会う場所として登場した飲食店「JUSTEEN Cafe」の背景のテレビ画面で流れ続ける。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは[[渡部圭祐]]、劇中メカニックデザインは[[森木靖泰]]、鷲北恭太、[[山根理宏|まさひろ山根]]、[[大塚健 (アニメーター)|大塚健]]、[[斎藤久]]。作中アニメのスタッフが[[Twitter]]で明かしたところによれば、本作は最初から劇中劇として作られたのではなく<ref>{{Cite web|和書|author=大塚健|authorlink=大塚健|date=2010-11-22|title=俺妹で、ジャスティーンが使われたようなので、一言。あ ...|url=https://x.com/ken_oo/status/6372397359824896|publisher=[[Twitter]]|accessdate=2011-01-03}}</ref>、本編アニメを制作する[[アニメインターナショナルカンパニー|AIC]]が以前から暖めていた映像作品を流用したものであるという<ref>{{Cite web|和書|author=大塚健|authorlink=大塚健|date=2010-11-22|title=そうですね。もともと別で作っていた ...|url=https://x.com/ken_oo/status/6373746805841920|publisher=[[Twitter]]|accessdate=2011-01-03}}</ref><ref>{{Cite web|和書|author=亀田祥倫|date=2010-11-22|title=そうなんです。ジャスティーン ...|url=https://x.com/59033ihcimihsoy/status/6600438094766080|publisher=[[Twitter]]
|accessdate=2011-01-03}}</ref>。本編のアニメ終了後も独立したアニメ作品としての制作が進められており、出演声優のオーディションも行われている<ref>{{Cite web|和書|date=2011-10-07|url=http://www.st-noix.jp/justeen/|title=AIC制作のスーパーロボットアニメ、「ジャスティーン」の出演声優（主人公）を募集します!|publisher=スタジオノワ|accessdate=2011-10-07}}</ref>。
: 結果的にシリーズ化は実現しなかったが、2022年現在は制作済みの映像を全1話のOVAとしてイベント限定販売及び配信プラットフォームにて視聴が可能となっている。
; 『妹と恋しよっ♪』（いもうととこいしよっ）
: 「ありす+」制作の妹ものアダルトアドベンチャーゲーム。複数のヒロインのシナリオに物語が分岐する内容で、桐乃が入れ込んでいるヒロインの一人である'''しおり'''の物語は、愛し合う兄妹がその関係を親に咎められるという展開になっている。『メルル』と共に京介が桐乃の趣味を知るきっかけとなり、その後父親に見つかってしまったことから騒動に発展する。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは[[森田和明]]。しおりのデザインは原作の挿絵に沿ったものとなっている{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=29}}。
; 『真妹大殲 シスカリプス』（しんいもうとたいせんシスカリプス）
: 「ありす+」制作の妹もの3D対戦型格闘ゲーム。PC版がアダルトゲームとして発売されているほか、全年齢対象のアーケードゲーム版もリリースされている。本編作中において殺人未遂事件の容疑者がこのゲームを所持していたことから、マスコミによるバッシングの対象となったことがあった。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは[[原田たけひと]]。ミコトとレイカは原作小説第2巻の裏表紙に登場したデザインをベースとしているが{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=29}}、ミコトは原作と異なりセーラー服のコスチュームで登場している。
; 『妹空』（まいそら）
: 本編原作版において桐乃が書いたケータイ小説。荒れていたヒロインが男性遍歴の末、彼女を真剣に気にかけてくれる男性と巡り合い、[[ケータイ小説#内容の特徴 |次々と降りかかる残酷な運命]]に翻弄されながらも結ばれるという内容。本編作中では編集者に成りすました[[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#伊織・F・刹那|伊織・F・刹那]]に内容を盗まれるという[[盗作]]被害に遭う。
; 『妹都市』（マイシティ）
: 本編アニメ版において桐乃が書いたライトノベルで、『妹空』に代わって登場。謎の災害によって壊滅した東京で、ヒロインが年下の女性たちに慕われつつサバイバルを繰り広げる内容。本編作中では人気が出てアニメ化されるが、桐乃の意向を無視した改変を受けそうになる。
; 『妹×妹〜しすこんラブすとーりぃ〜』（シスターシスターしすこんラブすとーりぃ）
: 「ありす+」制作の妹ものアダルトアドベンチャーゲーム。ヒロインは勝ち気な'''りんこ'''と病弱な'''みやび'''の二人の妹で、兄との三角関係を描く内容。本編作中では泣きゲーとして評価されている。本編作中において桐乃の留学と帰国に関わるキーアイテムとなる。
: 本編ゲーム版『[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル]]』では、原作とは異なった設定で登場する<ref name="週刊俺の妹P20110107_p2">{{Cite web|和書|date=2011-01-07|title=【週刊 俺の妹P】伏見先生に二見Pも参加した『俺の妹』制作陣座談会をお届け!!|url=https://dengekionline.com/elem/000/000/334/334266/index-2.html|work=電撃オンライン 週刊 俺の妹P|page=2頁|publisher=[[アスキー・メディアワークス]]|accessdate=2015-10-14}}</ref>。
: 本編アニメ版での劇中キャラクターデザインは森田和明。
; 『スカトロ＊シスターズ』
: 桐乃がタイトルの意味を知らずに買ってしまった、[[スカトロジー]]を題材にしたアダルトゲーム。桐乃の私物の中にこのタイトルを見た京介を動揺させ、何かを打ち明けようとしていた桐乃から肝心な話を聞きそびれさせてしまう。アニメ版第12話GOODENDでは登場せず、原作とは異なり京介が桐乃から話を聞こうとした場合の展開が描かれた。
; 『Crystal Ball』
: 黒猫が描いた『MASCHERA』の二次創作物。アニメ第1期の最後で主人公に倒された夜魔の女王が、その記憶を持ったままアニメ第1話の時点まで時間を遡り、黒猫が独自に追加した設定や特徴の元に活躍するという内容{{Sfn|小説第3巻|pp=46-47}}。ある事情から雷撃文庫の編集部に持ち込まれるが、その酷評は3時間にもおよび、結果として黒猫を泣かせてしまった{{Sfn|小説第3巻|loc=第4章}}。
; 『ベルフェゴールの呪縛』（ベルフェゴールのじゅばく）
: 黒猫が京介、桐乃、麻奈実の関係をモチーフに、『MASCHERA』の二次創作などを織り込みつつ創作した漫画。堕天使ルシファーの転生である'''キョウスケ'''を巡って、表向きは兄のキョウスケを嫌いつつも裏では変態的な情欲を抱いている主人公の'''キリノ'''と、悪魔ベルフェゴールの化身であるキョウスケの幼馴染'''マナミ'''が世界規模の抗争を繰り広げるという内容で、途中で未完のまま終わっている{{Sfn|小説第4巻|loc=第3章}}。
; 『滅義怒羅怨』（めぎどらおん）
: 原作に登場。絃之介が入部希望者の腕試しのために自主制作したゲームで、自機の女の子を操作して縦スクロールのステージをクリアしていく形式の[[弾幕系シューティング]]。アニメ版では『REGARIA』にタイトルが変更されて登場している。
; 『{{Visible anchor|強欲の迷宮}}』（ごうよくのめいきゅう）
: ゲームコンテストに応募するため、黒猫が企画し瀬菜との共同制作によって作られたゲーム。プレイヤーに媚びない「自己満足趣味百パーセント」がコンセプトとなっており、企画段階から黒猫による分厚くて読みにくい設定資料がついていた。紆余曲折の末、RPG要素と軽いボーイズラブを付け加えたアドベンチャーゲームとして完成するが、黒猫と瀬菜にとっては不本意な形で話題作となってしまった{{Sfn|小説第5巻|loc=第3章}}{{Sfn|小説第7巻|pp=119-111}}。
; 『{{Visible anchor|神聖黒猫騎士団}}』（ブラックナイツ・ノヴァ）
: 黒猫、京介、桐乃、沙織が作中2年目の夏コミで合同制作・販売した『MASCHERA』の二次創作同人誌で、書名は参加サークル名と同名になっている{{Sfn|小説第7巻|p=137}}。

== 作風とテーマ ==
アニメ調の挿絵が多く盛り込まれる[[ライトノベル]]に分類される<ref name="crm12050618000003-n2">中村昌史(2012年5月6日) [https://web.archive.org/web/20131221044943/http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/131030/evt13103000310001-n2.html 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」がこんな筋のわけがない！　作者らを「サイバー攻撃」した３２歳] iZa [[産経デジタル]]</ref>。作品は高坂京介を語り手とする[[人称#第一人称小説|一人称小説]]の体裁をとっており、語り手が読者の存在（[[第四の壁]]）を意識しながら語ることもある{{Sfn|小説第4巻|pp=12-14}}。登場人物の個性の見せ方としては、ネガティブに捉えられがちな特徴を魅力として描くような人物造形がなされており{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=33}}<ref name="akibablog20100501" /><ref name="akibablog20100507" />、編集者の三木は作品の読みどころをヒロインの個性やその兄である主人公の語り口の面白さであるという趣旨の説明をしている<ref name="mantan20090202" />。

=== 作品意図 ===
作中において語り手の京介が、彼にとって現実の妹である桐乃と、その桐乃が熱中する「妹萌え」作品に登場する妹キャラクターとの乖離を指摘する場面があるように{{Sfn|小説第1巻|p=68}}、本作における京介と桐乃の関係は現実的な兄妹関係を志向して描かれており、従来の「妹萌え」作品との差別化が意図されている<ref name="mantan20090202" /><ref name="animesite_special_staff_comment01">{{Cite web|和書|date=2010-10-06 |title=制作スタッフコメント Vol.1 神戸洋行監督 |url=https://www.oreimo-anime.com/1st/special/staff_comment01.html |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2013-7-23}}</ref>。

本作のヒロインである桐乃は読者からの人気の高い登場人物であるのと同時に<ref name="akibablog20090814" />、憎たらしくて鬱陶しい妹としても描かれているため<ref name="akibablog20100114" /><ref name="akibablog20101106a" /><ref name="animesite_special_staff_comment01" />、特にアニメ版では先の展開を知っている原作読者とアニメからの視聴者の間で好悪の評価が分かれたという<ref name="akibablog20101106a" />。これに対し作者の伏見は、同様に好悪の評価が分かれている人物である来栖加奈子を例に、人気があると同時に批判的な評価も多いのは注目の表れであり、好ましい結果に転じることができる評価なのだという解釈を披露している<ref name="akibablog20100507" />。編集者の三木は、嫌いという感情は好きの反対ではなく相手に対する関心の一種であり、様々な感情が込められた概念なのだという趣旨の説明をしており<ref name="akibablog20090814" />、作中に描かれているのは、普段は嫌い合いつつも時折相手を気遣ったりするような兄妹の絆なのだとしている<ref name="mantan20090202">{{Cite interview |和書|subject=三木一馬 |subjectlink=三木一馬 |title=編集部に質問状 ：「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」　兄妹のきずな、コミカルに |url=http://mantan-web.jp/2009/02/02/20090202mog00m200003000c.html |date=2009-02-02 |work=[[毎日新聞]]デジタル[[MANTANWEB]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110501055730/http://mantan-web.jp/2009/02/02/20090202mog00m200003000c.html |archivedate=2011年5月1日 |accessdate=2010-10-05 |deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。

また本作は副次的な内容として<ref name="mantan20090202" />おたく文化に関する話題を扱っているが、従来あった作品よりもおたく文化の深い部分やインターネットの事物、敬遠されがちな性風俗などの話題に踏み込むことも意図されており<ref name="akibablog20100107" /><ref name="akibablog20100507" />、アダルトゲームなどを含む{{efn|name="実在のアダルトゲーム"|作中に登場するアダルトゲームは基本的に架空のゲーム作品となっているが（詳細は「[[#作中作]]」を参照）、原作では物事を形容する上での比喩表現として、実在のアダルトゲームが引き合いに出される場面がある{{Sfn|小説第3巻|p=288}}{{Sfn|小説第3巻|p=314}}{{Sfn|小説第4巻|p=200}}{{Sfn|小説第4巻|pp=257-258}}。またアニメ版では、第1話において架空のゲーム作品に混じって実在のゲームタイトルが映る場面があり、一瞬のみパッケージが映し出されるのをコマ送りで確認することができる<ref name="anime_ep1_erogetower">[[#CITE_アニメ配信第1話 |アニメ配信第1話]]、該当時間13分51秒-13分57秒。</ref>。}}実在の作品名や団体名、ウェブサイトといった固有名詞、[[インターネットスラング]]なども頻繁に登場する。また読者が肌で興味を感じているであろう今風の話題を取り入れようという考えから、[[プロパガンダ]]には踏み込まない範囲で時事問題を扱ったエピソードもある<ref name="akibablog20081210" />。おたく文化を肯定的に描く一方で、例えばインターネット上のおたく文化では否定的に捉えられていた[[ケータイ小説]]を擁護する場面が盛り込まれるなど、様々な事柄に関する既存の社会的評価を覆してその魅力を再確認しようという試みも意図されている<ref name="akibablog20090410" />。

アニメ版のプロデュースを手掛ける[[岩上敦宏]]は、本作には勇み足に楽しさや面白さを追求し続ける姿勢があるとしている<ref name="animesite_special_interview">{{Cite web|和書|date=2010-12-06 |title=岩上Pインタビュー掲載！（フェスでの発表に関して） |url=https://www.oreimo-anime.com/1st/special/interview.html |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2013-7-23}}</ref>。

=== 作中の兄妹関係 ===
[[兄]]の京介自身は読者に対し、しばしば妹との不仲を強調し、同意を求め{{Sfn|小説第4巻|pp=12-14}}、自分は妹の桐乃を嫌っているし、同様に桐乃も自分を嫌っているはずだと説明する{{Sfn|小説第6巻|p=13}}。京介が嫌っているはずの桐乃のために奮闘する理由は複雑だが{{Efn|京介自身は彼にもうまく説明できない感情{{Sfn|小説第1巻|p=243}}、兄としての責務{{Sfn|小説第1巻|p=243}}{{Sfn|小説第4巻|pp=12-14}}、一度口にした約束に対する責任感{{Sfn|小説第2巻|pp=303, 314}}、嫉妬の裏返し{{Sfn|小説第3巻|pp=296-297}}、自己満足のためのお節介{{Sfn|小説第5巻|p=287}}などを挙げている。}}、たとえ大嫌いな妹であっても大切な家族であり、兄として庇護すべき対象として捉えていることを語っている{{Sfn|小説第1巻|p=243}}{{Sfn|小説第4巻|pp=12-14}}{{Sfn|小説第6巻|p=13}}。著者の伏見はこうした京介の動機について「桐乃のことは嫌いなんですけど妹のことは大好き」なのだと説明している<ref>{{Cite journal |和書 |year=2010 |month=12 |journal=[[メガミマガジン]] |publisher=[[学研パブリッシング]]}}</ref>。

一方でこの語り手は妹の本心を掴みかねており、語り手の主観では兄を嫌っているように見えている桐乃が、本心では兄のことをどのような感情を抱いているのかは明確にされないまま物語が進んでいく<ref name="akibablog20090408" />。この真相に関しては執筆開始時点では伏見と編集者の三木の間で見解が分かれており、三木が桐乃はいわゆる[[ツンデレ]]ではなく本心から兄を嫌っているという解釈に基づいて意見を出す一方、伏見は桐乃が内心では最初から兄に対して好意を持っているようにも解釈できるような描写を意識して第1巻を書き進めた<ref name="closeupnettube20081017" /><ref name="akibablog20090410" />。その後の展開では、当初の構想になかった形での関係性の変化も盛り込まれ<ref name="akibablog20101110" />、実際に桐乃が抱いている感情がどのようなものであるのかは、他の登場人物との人間関係にも関係するなど{{Sfn|小説第5巻|p=217}}{{Sfn|小説第7巻|loc={{要ページ番号|date=2023年1月}}}}、作中における謎解きの一つとして書き進められていく。

著者の伏見は、本作で描かれている内容はあくまで[[信頼できない語り手]]である京介の主観に沿った、真実とは大きな乖離があるものであることを明かしており、読者が作中には語り手の勘違いが含まれていることを踏まえて読むことで楽しめるような部分を盛り込んでいるという趣旨の説明をしている<ref name="akibablog20090408" />{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=60}}。

漫画版やアニメ版では、原作で描かれていた語り手の心理描写が省略されている一方、原作中では明らかではなかった桐乃の表情の変化や、桐乃からの視点なども描かれている<ref name="dengeki20100510" /><ref name="akibablog20101106a" />。アニメ版の脚本を担当した[[倉田英之]]は、桐乃は口には出さないものの内心では兄にべた惚れであると解釈しており{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=33}}、原作の読者やアニメ版の視聴者からもそのように解釈されることもある<ref name="dengeki20101210">{{Cite web|和書|date=2010-12-10 |title=第6のヒロイン（？）加奈子紹介!! そして人気投票の途中経過も!!(4/4) |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/326/326275/index-4.html |website=電撃オンライン 週刊 俺の妹P |publisher=アスキー・メディアワークス |page=第6回4頁 |accessdate=2015-10-13}}</ref>。

アニメ第2期エピローグのキスについて、監督の[[神戸洋行]]は「最後のキスがどういう意味を持つかは視聴者の判断にお任せする」とした上で、「この二人はまだ何かありそうな気がする」と述べている<ref>[[メガミマガジン]]2013年10月号、9頁。</ref>。

== 各巻の構成 ==
各巻4章立て（第1 - 4章）で、第4章が各巻の山場となる構成になっている<ref name="akibablog20100501" />。電撃文庫では通常4葉（8ページ）あるカラー口絵は通常の1葉と、3つ折りの折込みが1葉となっている。通常の本編中のイラストのほか、章の間にアニメのキャラクター設定画風の「Character file」が載る。

物語の転機{{Sfn|小説第3巻|p=325|loc=「あとがき」}}となる第4巻の新刊時には特製のアンケートはがきが差し込まれており、第5巻の内容はアンケートで決まる「読者投票型のルート分岐シナリオ」となった。ただし正確には事前にアンケート結果を予想して書き進められており、予想と違えば書き直すつもりだったとのこと<ref name="akibablog20090807" />。最終的に第5巻はメインヒロインである妹の桐乃がほとんど登場せず、ヒロインの一人である黒猫メインの巻となり、第1巻カバーを[[セルフパロディ]]にした黒猫がメインヒロインであるかのような口絵が載った。第7巻から第8巻までの展開は「恋愛編」と位置付けられている{{Sfn|小説第6巻|pp=281-283|loc=「あとがき」}}{{Sfn|小説第7巻|pp=298-301|loc=「あとがき」}}{{efn|これに対して、物語の展開が気に入らないことを理由に読者が伏見に対して脅迫メールを送り、逮捕されるという事件も起きた<ref name="crm12050618000003-n2" />。}}。

== 制作背景 ==
本作の題材として「オタク」が選ばれたのは、同じ作者のデビュー作『[[十三番目のアリス]]』に登場する人物の一人・宮田怜奈のエピソードや、『[[ねこシス]]』に登場する東雲千夜子のエピソードが担当編集者の三木にとって好印象であったため、そこから膨らませたものである<ref name="closeupnettube20081023" /><ref name="akibablog20081210" />。

本作は、2007年冬頃まで準備が進められていた『[[ねこシス]]』の企画が諸事情により一時没となった際に、その構想の一部を引き継ぐ形で企画された{{Sfn|ねこシス|pp=274-275|loc=「あとがき」}}{{efn|後に『ねこシス』は『[[電撃文庫MAGAZINE]]』の連載として復活したあと、電撃文庫から出版されている。「[[ねこシス]]」も参照。}}。編集者である[[三木一馬]]の提案により、著者である伏見つかさの作風も考慮した上で「超常現象のない普通の日常」「勝気な女の子」「オタク」という題材が選ばれ、当初は社内の期待が低かったことから、キャラクターの設定を前面に据えたインパクトが重視された<ref name="closeupnettube20081023" /><ref name="akibablog20081205" /><ref name="akibablog20090807" />{{Sfn|小説第2巻|pp=371-372|loc=「あとがき」}}。その後は三木の提案を膨らませる形で設定の枠組みが作られ{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=59}}、著者の伏見がリードを取る形で執筆が進められた<ref name="mantan20090202" />。伏見は本作を、担当編集者である三木一馬や小原一哲との綿密な打ち合わせや意見の衝突を重ねた中から生み出された作品であり、伏見本人と編集者2人にイラスト担当のかんざきひろを加えた、合計4人による作品であるとも述べている{{Sfn|小説第1巻|pp=270-271|loc=「あとがき」}}{{Sfn|小説第2巻|pp=371-372|loc=「あとがき」}}。

著者の伏見はサンプルを作成する段階では、ヒロイン像を普通の妹っぽいキャラクターとして想定していたが、編集者の三木から「[[藤沢とおる]]先生が描く漫画に出てくるような[[ギャル]]」という要望を出され、そのオーダーを基に伏見は藤沢の漫画『[[GTO (漫画) |GTO]]』を読んで桐乃にそのイメージを反映させたという<ref name="closeupnettube20081017" />。また京介と桐乃とのやり取りには、伏見が三木本人の言動を参考にした部分もあるという<ref name="closeupnettube20081023" />。なお伏見自身の家族には妹がおらず、伏見にとって桐乃はあくまで「ファンタジーの妹」であるとしている<ref name="dengeki20100510" />。その他にも伏見は本作の執筆に影響を受けた作品として、[[貴志祐介]]の小説『[[青の炎]]』と、[[古橋秀之]]のライトノベル『[[超妹大戦シスマゲドン]]』を挙げている{{Sfn|電撃G's_Festival!_vol19|p=59}}。

本作は常にインパクトを求める方針で書き進められており<ref name="akibablog20090807" />、その作風はいつ中止に追い込まれるか分からないような<ref name="akibablog20100501" />危ういものでもあった。著者の伏見は毎回、次の巻が人生最後の作品になる可能性を念頭に置きつつ、常にクライマックスのつもりで書いてきたと語っている<ref name="akibablog20101110" />。実際に書き直しを迫られた場面も幾度かあったというが<ref name="akibablog20081205" /><ref name="akibablog20090408" />、伏見や編集の三木は、批判を恐れず目新しいヒロイン造形や題材、宣伝手法を開拓していったことや、主流に反するような[[カウンターカルチャー]]的なコンセプトが、作品の支持にも繋がっているのではないかとしている<ref name="akibablog20090807" /><ref name="akibablog20100107" />。

また、作中には主人公のオタク化を表現する手段として、文中に[[顔文字]]が登場し、その顔文字に[[ルビ]]を振ったりするような表現が登場しており、これに対しては小説家が用いるべき表現ではないとして眉を顰める意見もあったというが、伏見はその批判に対しては反骨精神を示し、次巻では複数行の[[アスキーアート]]にルビを振る表現を入れたという<ref name="akibablog20100107" />。

== 既刊一覧 ==
<!-- [[Wikipedia:ウィキプロジェクト ライトノベル#既刊一覧]]の書式を参照 -->
=== 小説 ===
* 伏見つかさ（著）、かんざきひろ（イラスト）、アスキー・メディアワークス→KADOKAWA〈電撃文庫〉、全17巻。書籍版のほか、携帯電話向けの電子書籍版も発売されている。
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』2008年8月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200807000254/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない |publisher=KADOKAWA |accessdate=2012-12-29}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-867180-4}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（2）』2008年12月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200811000242/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（2） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-867426-3}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（3）』2009年4月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200903000656/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（3） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-867758-5}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（4）』2009年8月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200907000326/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（4） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-867934-3}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（5）』2010年1月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200912000358/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（5） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-868271-8}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（6）』2010年5月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201004000157/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（6） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-868538-2}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（7）』2010年11月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201007000562/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（7） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-870052-8}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（8）』2011年5月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000400/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（8） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-870486-1}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（9）』2011年9月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201105000609/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（9） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-870813-5}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（10）』2012年4月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201201000138/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（10） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-886519-7}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（11）』2012年9月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311725400000/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（11） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-886887-7}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（12）』2013年6月7日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311859700000/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（12） |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-891607-3}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（13） あやせif 上』2019年8月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321705000133/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（13） あやせif 上 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2019-07-11}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-893285-1}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（14） あやせif 下』2020年6月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321907000708/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（14） あやせif 下 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2020-06-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-912896-3}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（15） 黒猫if 上』2020年9月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000237/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（15） 黒猫if 上 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2020-09-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-913270-0}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（16） 黒猫if 下』2021年3月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000006/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（16） 黒猫if 下 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-913436-0}}
*# 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない（17） 加奈子if』2021年9月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000023/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない（17） 加奈子if |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-09-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-913445-2}}

=== 漫画 ===
; 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
『[[電撃G's magazine]]』（アスキー・メディアワークス）2009年3月号から2011年5月号まで連載された。[[電撃コミックス]]にて、全4巻が刊行されており、単行本の帯には小説版と同様に他作品の登場人物が推薦コメントを寄せている。
* 伏見つかさ（原作）、いけださくら（作画）、かんざきひろ（キャラクターデザイン）
*# 2009年10月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200910000214/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 1 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-868172-8}}
*# 2010年8月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201008000111/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-868732-4}} 
*# 2010年12月10日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201008000210/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 3 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-870111-2}}
*#* 新垣あやせフィギュア付特装版：同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201008000433/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 3 新垣あやせフィギュア付き特装版 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-870120-4}}
*# 2011年4月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000390/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 4 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-870480-9}} 

; 俺の後輩がこんなに可愛いわけがない
『電撃G's magazine』（アスキー・メディアワークス）2011年7月号から連載開始、その後『[[電撃G'sコミック]]』に移籍し、2015年7月号まで連載された。黒猫を主人公に据えた公式[[スピンオフ]]作品で、桐乃が海外留学でアメリカへ旅立ったあとのエピソードが描かれている。原作と同じストーリーを黒猫視点で展開していくが、結末は異なっており、京介と結ばれる物語となっている。電撃コミックスにて、全6巻が刊行されており、単行本の帯には小説版と同様に他作品の登場人物が推薦コメントを寄せている。
* 伏見つかさ（原作）、いけださくら（作画）、かんざきひろ（キャラクターデザイン）
*# 2012年5月26日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201110000495/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 1 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-886261-5}}
*#* 黒猫“白猫”フィギュアつき特装版：同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201111000121/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない（1） 黒猫“白猫”フィギュアつき特装版|publisher=アスキー・メディアワークス|accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-886305-6}}
*# 2012年10月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311746900000/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 2 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-891033-0}}
*# 2013年6月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311875200000/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 3 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-891692-9}}
*# 2014年1月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/312010700000/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 4 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-866331-1}}
*# 2014年9月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/312134300000/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 5 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-866852-1}}
*# 2015年7月27日初版発行（同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321503000311/ |title=俺の後輩がこんなに可愛いわけがない 6 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>）、{{ISBN2|978-4-04-865267-4}}

; 俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif
『少年エースPlus』（[[ComicWalker]]内）（KADOKAWA）にて2020年6月26日から2023年3月24日まで連載された。[[角川コミックス・エース]]にて全3巻が刊行された。
* 伏見つかさ（原作）、渡会けいじ（作画）、かんざきひろ（キャラクターデザイン）
*# 2021年3月10日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322007000363/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif 1 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/419592|title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif」コミカライズ版1巻が発売|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2021-03-10|accessdate=2023-03-26}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-110827-7}}
*# 2022年3月10日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322106000479/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif 2 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-111933-4}}
*# 2023年3月25日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322206000833/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif 3 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2023-03-26}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-113033-9}}

; 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if
『[[月刊少年エース]]』2021年9月号から2024年3月号まで森あいりの作画で連載された<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/438297|title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if」コミカライズ版がエースで開始|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2021-07-26|accessdate=2023-06-26}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://web-ace.jp/shonenace/backnumber/detail/519/|title=少年エース2024年3月号|publisher=KADOKAWA|accessdate=2024-01-26}}</ref><ref>{{Cite journal|和書|date = 2024-01-26|title=CONTENTS|journal =月刊少年エース|volume=2024年3月号|publisher =KADOKAWA}}目次より。</ref>。
* 伏見つかさ（原作）、森あいり（作画）、かんざきひろ（キャラクターデザイン）
*# 2022年3月10日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000759/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if 1 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-03-10}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/469006|title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」黒猫と結ばれるifルートのマンガ化1巻|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2022-03-10|accessdate=2023-06-26}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-112198-6}}
*# 2023年2月25日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322206000832/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if 2 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2023-02-25}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-113032-2}}
*# 2023年6月26日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322302001649/|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if 3 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2023-06-26}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-113822-9}}
*# 2024年2月26日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322309001083/|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if 4 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2024-02-26}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-114546-3}}

=== アンソロジー ===
; 俺の妹がこんなに可愛いわけがない コミックアンソロジー
表紙・イラストは松竜、カスガソウイチ、イラスト、abec、葛西心、上乃龍也、京極しん、[[小梅けいと]]、ヤス。漫画は天草帳、いけださくら、うったて、笹倉綾人、佐々原憂樹、高橋むぎ、タケイオーキ、ふらんべる、水無月露葉、椋木ななつ氏、森嶋プチ、楊柳崇志、ReDropが参加している。
* アスキー・メディアワークス〈電撃コミックスEX〉、全1巻、2011年4月27日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000393/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない コミックアンソロジー |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-870483-0}}

; 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 4コマ公式アンソロジー
表紙は[[牛木義隆]]が担当し、漫画は犬威赤彦、[[ヒロイチ]]、ハマちょん、いづみみなみ、あんねこ、bomi/木瓜庵、ゆーじ、天草帳、わらべし、大堀ユタカ、ありこ、[[もっつん*]]、雪雨こん、mizuki、新井ぎゅれん、miz22が参加。
* アスキー・メディアワークス〈電撃コミックスEX〉、全2巻
*# 2013年3月27日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311850600000/ |title=4コマ公式アンソロジー 俺の妹がこんなに可愛いわけがない |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-891565-6}}
*# 2013年8月27日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311908100000/ |title=4コマ公式アンソロジー 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2|publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-891835-0}}

=== 参考書 ===
*『「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」とやり直す中学英語』2013年4月9日発売<ref>{{Cite web |url=https://www.kadokawa.co.jp/product/311908100000/ |title=『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とやり直す中学英語 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2021-03-10}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-602567-8}}

== 読み切り作品 ==
原作者である伏見つかさの著作のうち、電撃文庫の単行本への収録が予定・予告されていない小説作品を挙げる。

; とあるメイド喫茶にて
: ドラマCD収録の短編（「[[#ドラマCD]]」を参照）。第1巻第3章に登場したメイド喫茶「プリティガーデン」で給仕をしていたメイドが、『星くず☆うぃっちメルル』のメルル役を演じる声優・星野くららの姉（星野きらら）であることが明かされている。
; バレンタインの想い出
: ドラマCD収録の短編（「[[#ドラマCD]]」を参照）。[[バレンタインデー]]にまつわるエピソード。
; とある部室の映像中毒<ファナティック>
: 漫画『[[とある科学の超電磁砲]]』単行本第5巻特装版付録「[[とある科学の超電磁砲#偽典・超電磁砲 |偽典・超電磁砲]]」に掲載<ref name="とある科学の超電磁砲vol5特装版" />（「[[#他作品とのコラボレーション]]」も参照）。本作の登場人物であるゲーム研究会の部員たちが、劇中劇として『[[とある魔術の禁書目録]]』シリーズの内容に言及する様子が描かれている。
; 雷雨の留守番
: 雑誌『[[電撃文庫MAGAZINE]]Vol.16』（2010年11月号）付録「“まるごと1冊”『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』」に掲載{{Sfn|電撃文庫MAGAZINE2010年11月号付録|p=58-65}}。京介が桐乃の趣味を知った直後の時期から、1か月前の出来事や当時の冷え切った兄妹関係を回想するという内容の前日譚。
; あたしが兄貴に人生相談なんてするわけない
: アニメ版のBlu-ray、DVDの第1巻限定版に収録された短編（「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#BD / DVD|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)]]」を参照）。物語発端の出来事を桐乃の視点で描く内容<ref name="akibablog20101106a" />。
; 堕天聖の追憶
: アニメ版のBlu-ray、DVDの第1巻限定版に収録された短編（「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#BD / DVD|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)]]」を参照）。オフ会に行った時の黒猫の内面を描いた内容で、黒猫の妹たちも登場している<ref name="akibablog20101106a" />。
; 或る結末の続き
: ゲーム『[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル]]』に付属する特典小説。エンディングの後日談を描く内容<ref>{{Cite web|和書|author=黒猫 |title=@kirino_kousaka ゲーム本編で「あるエ ... |url=https://x.com/kuroneko_daten/status/24785431660855296 |date=2011-01-11 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2011-01-26}}</ref>。複数あるエンディングのうち、京介がヒロインの一人と結ばれた後の結末が描かれているが、その相手が誰であるのかは最後まで伏せられたまま物語が進行し、作中の手がかりから読者に推理させるものとなっている。
; 黒髪の妹がこんなに可愛いわけがない
: アニメ公式ガイドブック、『アニメ「俺の妹」がこんなに丸裸なわけがない』に収録された短編。アニメ版第1話冒頭の京介の夢に現れた黒髪の桐乃が存在する世界を描いている。
; 十年目の再会
: アニメ版第二期のBlu-ray、DVDの第1巻限定版に収録された短編（「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#BD / DVD|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)]]」を参照）。最終巻の約十年後の物語。成長して二代目『黒猫』となった[[俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物#五更 珠希（ごこう たまき）|五更珠希]]が十年前を振り返る様子が描かれている<ref>{{Cite web|和書|author=きりりん |title=この短編小説は、最終巻の約十年後のお話で、... |url=https://twitter.com/kirino_kousaka/status/345389388190081024 |date=2013-06-14 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2013-10-02}}</ref>。
; とある電撃娘（コラボ）の人生相談（ガールズトーク）
: 『[[ニコニコチャンネル |ニコニコ]]連載小説』の『電撃文庫チャンネル』でまず掲載され、電撃文庫チャンネル電撃モバイルNEO会員のみが閲覧することができる『電撃モバイルNEOマガジン』で期間限定で公開された『超電磁砲』とのコラボ小説。
; 一時の邂逅
: 『かんざきひろ画集[キュート]』に寄稿されたAFTER STORYとなる短編。京介、桐乃、黒猫、沙織の4人が集まり、これまでと同じようで確かに違う日常が描かれている。

== 他の伏見つかさ作品との繋がり ==
本作と同じ著者・同じイラストレーター・同じレーベルによるライトノベル『[[ねこシス]]』は、後発の作品ではあるものの本作のプロトタイプ的作品とも位置付けられており、類似したシチュエーションやほぼ同じ設定の人物が登場する{{Sfn|ねこシス|pp=274-275|loc=「あとがき」}}。これは『ねこシス』の企画が諸事情で一度没になり、それに替わって本作の企画が立ち上がった際、設定の一部が流用されたためであるという{{Sfn|ねこシス|pp=274-275|loc=「あとがき」}}。特に本作の主要登場人物である黒猫（五更瑠璃）と、『ねこシス』の主要登場人物である[[猫又]]姉妹の次女・東雲千夜子は、外見や設定に同一人物とも受け取れる共通点を持ち{{efn|具体的には長い黒髪、色白の肌、左目の下の泣きぼくろといった初登場時の外見描写{{Sfn|小説第1巻|p=161}}{{Sfn|ねこシス|p=14}}、年齢・身長・体重・スリーサイズの数値{{Sfn|小説第1巻|p=184|loc=「Character file.05」}}{{Sfn|ねこシス|p=154}}、言動と内面が一致せず分かりにくいと評される性格{{Sfn|小説第2巻|p=259}}{{Sfn|ねこシス|p=218}}、妹がいること{{Sfn|小説第1巻|p=166}}{{Sfn|ねこシス|p=14}}、アニメ鑑賞やゲーム、同人誌が趣味で{{Sfn|小説第3巻|pp=18, 45}}{{Sfn|ねこシス|p=83}}、夕方5時30分から放送されている「ディアブロ能力者」が活躍するアニメの熱心なファンであること{{Sfn|小説第3巻|pp=67-68}}{{Sfn|ねこシス|pp=241-243}}などが一致する。なお千夜子は人化の術を会得した[[黒猫]]（黒い毛並みの猫という意味で）の[[猫又]]であり{{Sfn|ねこシス|p=29}}、また本作の黒猫は五更瑠璃という名を「人間としての名前」であり真名ではないと言い張っている{{Sfn|小説第5巻|pp=19, 118}}。}}、舞台背景に繋がりがあるのか否かがファンの間で話題になった<ref name="akibablog20100114" />{{Sfn|ねこシス|pp=274-275|loc=「あとがき」}}。本作では黒猫の自称異能者発言は、周囲にはアニメのセリフを真似た痛々しい妄言として受け取られているが{{Sfn|小説第2巻|p=241}}、『ねこシス』の千夜子は本物の妖術である「人化の術」を会得し、並外れた身体能力といった「異形の力っぽいもの」を行使することが可能な正真正銘の[[妖怪]]という設定であるため{{Sfn|ねこシス|pp=32, 35, 77, 127, 221, 249}}、両者が同一人物であるか否かで本作の描写の意味も大きく変わってしまう。著者の伏見つかさは、一方の作品しか読んでいない人も、両方の作品を読んで繋がりを想像している人も公平に楽しめるよう配慮した結果、両者が同一人物とも別人であるとも解釈できるような形で物語を書き進めた<ref name="akibablog20100114" />。なお伏見は『ねこシス』のあとがきにおいて読者に対して、こうした描写にスター・システム的な面白さを感じてもらえたのであれば幸いである、という趣旨のコメントを発している{{Sfn|ねこシス|pp=274-275|loc=「あとがき」}}。

その後アニメ化などに際して黒猫の家族についても踏み込む必要が生じたため<ref name="akibablog20101106a" />、原作者自ら脚本を手掛けたアニメ版第9話では『ねこシス』の東雲家とは異なる家庭の様子が描かれたが{{efn|アニメ版第9話には黒猫の妹たちが登場するが<ref name="akibablog20101106a" />、『[[ねこシス]]』に登場する美緒や鈴とは異なる容姿の人物として描かれている}}、アニメ版BD/DVD第1巻限定版に付属する短編小説では、黒猫が自分を別の世界から転生したと言い張る描写が描かれており<ref name="animesite_package">{{Cite Web |title=Blu-ray&DVD |url=https://www.oreimo-anime.com/1st/package/ |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2010-10-04}}</ref>、正体は曖昧にされている。

== その他の展開 ==
=== 他作品とのコラボレーション ===
第1巻から第5巻、および第8巻の[[帯 (出版) |帯]]では各巻ごとに他作品の登場人物が推薦文を寄せている。第1巻では『[[乃木坂春香の秘密]]』の乃木坂春香がコメントを寄せているが、これは本作のヒロインが彼女と似た境遇にあることを読者に示し、作品の内容をアピールする意図があったという<ref name="closeupnettube20081017" />{{efn|name="三木一馬の担当"|なお本作の企画・編集に携わっている[[三木一馬]]は、『[[乃木坂春香の秘密]]』や『[[とある魔術の禁書目録]]』の編集者も担当している。}}。また第3巻では『[[Baby Princess]]』とのコラボレーション企画の一環として、同日発売された小説において互いの作品のキャラクターが推薦文を寄せ合うという試みが行われた<ref>{{Cite web|和書|date=2009-03-30 |title=『Baby Princess』と『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』があのページでコラボ |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/148/148945/ |website=電撃オンライン |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref>。第6巻では[[劇中劇]]である『メルル』が登場し、アニメ化を祝うメッセージを寄せている<ref name="akibablog20100501" />。なお『ねこシス』の帯では、本作の黒猫が同作に登場する三人姉妹に対して「他人という気がしない」というコメントを発している<ref name="fusimiblog20091001">{{Cite web|和書|author=伏見つかさ |authorlink=伏見つかさ |date=2009-10-01 |title=新刊見本誌 |url=http://fusi.blog10.fc2.com/blog-entry-527.html |website=LUNAR LIGHT BLOG（作者個人ブログ） |accessdate=2010-08-02}}</ref>。

同じ電撃文庫作品である『[[とある魔術の禁書目録]]』とは、複数のコラボレーションを行っている{{efn|name="三木一馬の担当"}}。外伝『[[とある科学の超電磁砲]]』の単行本第5巻特装版の付録『偽典・超電磁砲』には、伏見つかさの書き下ろしによるコラボレーション作品『とある部室の映像中毒<ファナティック>』が掲載された<ref name="とある科学の超電磁砲vol5特装版">{{Cite comic |writer=[[鎌池和馬]] |artist=[[冬川基]] |date=2010-06-26 |title=とある科学の超電磁砲 特装版 |publisher=アスキー・メディアワークス |volume=5 |id={{ISBN2|978-4-04-868553-5}}}}</ref>（詳細は「[[#読み切り作品]]」を参照）。また本作のアニメ版の放送直前には、同時期に放送が開始される『とある魔術の禁書目録』のアニメ版第2期とのコラボレーション展開が発表され<ref>{{Cite web|和書|date=2010-09-15 |title=「とある魔術の禁書目録II」とのコラボレーションスタート!!! |url=http://www.oreimo-anime.com/1st/news/index01.html#n100915 |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2015-10-13}}</ref>、互いの作品のキャラクターが相手作品のCMのナレーションを行ったり<ref name="animesite_special">{{Cite web|和書|title=スペシャル |url=http://www.oreimo-anime.com/special/ |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2010-10-29}}</ref>、2010年9月26日付の[[日本経済新聞]]朝刊東京本社版第14面に[[新聞広告 |一面広告]]が掲載されるなど<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.oreimo-anime.com/1st/news/index01.html#n100927 |date=2010-09-27 |title=「俺妹」×「禁書」コラボ広告 掲載 |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=[[アニプレックス]] |accessdate=2013-7-23}}</ref><ref name="mantan20101005">{{Cite web|和書|date=2010-10-05 |title=電撃文庫 ：アニメヒロインが日本経済に喝！ 日経全面広告で意外性狙う |url=http://mantan-web.jp/2010/10/05/20101005dog00m200034000c.html |website=[[MANTANWEB]] |publisher=[[毎日新聞社]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110501055753/http://mantan-web.jp/2010/10/05/20101005dog00m200034000c.html |archivedate=2011-05-01 |accessdate=2010-11-30 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、合同で広報活動を展開している<ref name="ascii20101002">{{Cite web|和書|author=伊藤真広 |date=2010-10-02 |title=アキバで禁書目録&俺妹コラボクリアポスターが配布！ |url=http://ascii.jp/elem/000/000/558/558904/ |website=ASCII.jp |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2010-10-03}}</ref>。これは原作の出版社や担当編集者、アニメ版の放送時期が重なったことから実現した企画で、新聞広告は『とある魔術の禁書目録』のアニメ版の製作に参加する[[ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン]]からの提案であったという<ref name="akibablog20101106b" />。その後も合同でのイベントが行われたり<ref name="animesite_news20101126">{{Cite web|和書|date=2010-11-26 |title=俺妹×禁書 コラボイベント開催決定！ |url=http://www.oreimo-anime.com/1st/news/index03.html#n101126_02 |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2015-10-13}}</ref>、合同で[[ラッピング車両 |ラッピングバス]]の運行が行われたり<ref name="animesite_news20110120">{{Cite web|和書|date=2011-01-20 |title=『俺妹×禁書』 コラボラッピングバス運行決定！ |url=http://www.oreimo-anime.com/news/#n110120 |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110422041405/http://www.oreimo-anime.com/news/#n110120 |archivedate=2011-04-22 |accessdate=2011-01-25 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、ゲーム作品でのコラボレーション行われたりしている<ref>{{Cite web|和書|date=2010-11-26 |title=地味な幼なじみもぬるっと動く!! そしてPSPより先に桐乃が……(2/2) |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/323/323077/index-2.html |website=電撃オンライン 週刊 俺の妹P |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref>。

また、テレビアニメ版の[[東京メトロポリタンテレビジョン |TOKYO MX]]の放送では同じ[[E!TV]]の直前の放送枠で放送される（実質的な再放送）『[[Angel Beats!]]』{{efn|本作同様にアニプレックスとアスキー・メディアワークスが制作に関わっており、黒猫役の花澤香菜も同作で天使役で出演しているという関連性がある。}}とも、番組間に[[クロスプログラム]]を挟むコラボレーションを行っている<ref>{{Cite web|和書|author=こま |title=「俺妹」×「Angel Beats!」コラボCMは、... |url=https://x.com/oreimo_anime/status/26270785304 |date=2010-10-03 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない アニメ版公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-10-05}}</ref>。

動画配信サービス[[niconico]]上で『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 〜とある電撃娘（コラボ）の人生相談（ガールズトーク）〜』が全四回に分けて掲載されている。同作は時系列的には『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』原作小説最終巻の後の話となる<ref>{{Cite web|和書|title=『俺の妹』＆『超電磁砲』コラボ小説を連載中の伏見つかさ先生にインタビュー！ 今回の企画は“鎌池先生との勝負”!? |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/662/662820/index-2.html |date=2013-06-27 |website=電撃オンライン |accessdate=2015-10-13}}</ref>。

同じ原作者繋がりで『[[エロマンガ先生]]』とのアニメ版のコラボとして、 「イー・フライトアカデミー」との企画で[[パイパー・エアクラフト |パイパー社]]製[[パイパー PA-46 |PA-46型機]]を使用したラッピング飛行機が制作され、'''機体の右全面には当作のラッピングが成されている。'''[[2017年]]5月21日に[[静岡空港]]での[[ニコニコ生放送]]で機体が初公開された後、翌日5月22日にキャラバンフライト運用となり、静岡空港→[[名古屋飛行場 |名古屋空港]]→[[八尾空港]]→[[神戸空港]]→[[松山空港]]{{Refnest |当初の予定は[[北九州空港]]であったが経路調整の都合により松山空港に変更となった<ref name="20170524000332/e-flight">{{Cite web|和書|date=2017-05-22 |url=https://e-flight.jp/archives/5871 |title=アニメ「エロマンガ先生」とコラボレーション |publisher=イー・フライトアカデミー |accessdate=2017-05-24 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170524000332/https://e-flight.jp/archives/5871 |archivedate=2017-05-24 }}</ref>。}}→[[佐賀空港]]のルートで実施した<ref>{{Cite web|和書|url=https://e-flight.jp/archives/5871 |title=アニメ「エロマンガ先生」とコラボレーション |accessdate=2017年5月22日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170521082842/https://e-flight.jp/archives/5871 |archivedate=2017年5月21日 }}</ref>。また、佐賀空港では同年5月27日に機体の一般公開も実施される<ref name="20170524000332/e-flight" />。

=== ウェブサイトとの連動 ===
著者の伏見によれば、本作はインターネット上の[[口コミ]]に支えられてきた部分が大きかったという<ref name="akibablog20100501" />。本作は原作第1巻の発売前には電撃文庫内での注目が低く<ref name="akibablog20090807" />、当初はあまり大きな宣伝が行われなかったが<ref name="twitter_kirino_20100718" />、これに反して第1巻は発売後3日で9割の在庫が売れるなど大きな初動を記録した<ref name="closeupnettube20081017" />。これは第1巻の作中において、ヒロインの桐乃が常用しているサイトとして、実在する個人ニュースサイトが実名で登場し{{Sfn|小説第1巻|p=70}}、そのサイトなどで大きく取り上げられたことが本作の話題作りのひとつとして貢献したとされており<ref name="closeupnettube20081023" /><ref name="asciimw20100513" />{{Sfn|電撃文庫MAGAZINE2010年11月号付録|p=6}}、後にアニメ版を手掛ける[[アニプレックス]]のプロデューサーである[[岩上敦宏]]も、同作を知ったきっかけとしてこの出来事を挙げている<ref name="akibablog20100501" />。作中に登場した個人ニュースサイトでは、その後も恒例の企画として<ref name="akibablog20100107" />、本作の続刊が刊行されるたびに伏見へのインタビュー企画を行っており、2010年5月1日に発表されたアニメ化の第一報も個人ニュースサイトから発信された<ref name="akibablog20100501" />。

これらの個人ニュースサイトは伏見が普段利用しているサイトの中から無作為に選ばれ<ref name="closeupnettube20081023" />、サイト運営者側への事前の連絡は行われなかったといい<ref>{{Cite web|和書|author=geek |date=2010-10-04 |title=アニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」が始まったので、とりあえずアキバの様子 |url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51082801.html |publisher=[[アキバBlog]] |accessdate=2010-11-26}}</ref>、伏見はこうした言及が[[クレーム]]になった場合は後から謝罪するつもりであったという<ref name="closeupnettube20081023" />。こうしたインターネットを利用した話題作りは否定的な形で話題になるリスクもあるが、作中に登場し話題作りの一翼を担った個人ブロガーの一人{{Sfn|電撃文庫MAGAZINE2010年11月号付録|p=6}}は本作の表現を好意的に受け取った理由について、作中での言及がオタクであるヒロイン像を現実的に表現するための手段として機能しており、自然な文脈であったことを挙げている<ref name="karzusp20090111">{{Cite web|和書|author=かーず |date=2009-01-11 |title=01月11日 |url=http://karzusp.sakura.ne.jp/2009/01/11-194424.php |publisher=かーずSP |accessdate=2010-11-26 |archiveurl=https://archive.is/20130501155129/http://karzusp.sakura.ne.jp/2009/01/11-194424.php |archivedate=2013-05-01 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。おたくを題材に扱う作品において、おたくと親和性の高いインターネットを初期に味方につけたことがいい結果にも繋がったと考えられている{{Sfn|電撃文庫MAGAZINE2010年11月号付録|p=6}}。

この他にも作中に登場する幾つかの実在のウェブサイトとの連動も行われている。例えば作中には黒猫と沙織が[[Twitter]]の利用者であるという描写があるが{{Sfn|小説第3巻|p=216}}、後に実際のTwitter上に桐乃、黒猫名義での公式アカウントが作られ、登場人物同士の雑談などを挟みつつ、登場人物の立場でネット上の作品評に対する逆書評企画を行ったり、作品に関連した情報を発信したりする試みが行われた<ref>{{Cite web|和書|url=http://oreimo.dengeki.com/account |title=公式twitter企画!! なんと桐乃と黒猫が、『俺の妹』書評を“逆書評”する!? |website=電撃文庫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない β版公式サイト |publisher=アスキー・メディアワークス |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110426191446/http://oreimo.dengeki.com/account |archivedate=2011-04-26 |accessdate=2010-09-06 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。なお作中にTwitterが登場した第3巻執筆当時、Twitterはまだ大きなブームにはなっておらず、耳馴染の薄い表現であったという<ref name="gigazine20100505">{{Cite web|和書|author=darkhorse_logb |date=2010-05-05 |title=「俺の才能にひれ伏せ！」、アニメ化決定した「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかさトークショーで語られた制作秘話 |url=https://gigazine.net/news/20100505_machiasobi3_fusimi_talk/ |publisher=[[GIGAZINE]] |accessdate=2010-08-12}}</ref>。

作中では桐乃や黒猫らが利用している[[動画共有サービス]]として何度も言及される[[ニコニコ動画]]では{{Sfn|小説第6巻|p=51}}{{Sfn|小説第1巻|p=166}}{{efn|原作イラストやアニメ版のキャラクターデザインを手掛けるかんざきひろも、ニコニコ動画上に「[[初音ミク]]」を用いた楽曲などを発表していることで知られている<ref>{{Cite interview |和書|subject=鼻そうめんP（HSP） |interviewer=四本淑三 |title=「先生何やってんすか」の真相を聞いてみた これぞ「プロの犯行」 鼻そうめんPが初音ミクで遊ぶワケ |url=http://ascii.jp/elem/000/000/413/413221/ |work=アスキー・メディアワークス |date=2009-4-30 |accessdate=2010-08-12}}</ref>。}}、本作のアニメ化に関連した公式チャンネルが設けられ<ref>{{Cite web|和書|date=2010-05-20 |url=https://dengekionline.com/elem/000/000/262/262254/ |title=ニコニコ動画にアニメ『俺の妹』のチャンネルが開設&ニコ生で発表も!? |website=電撃オンライン |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref>、アニメ本編のインターネット配信なども行われた（「[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#放送局]]」を参照）。また、アニメ版のエンディング曲の一般公募が本編の放送に先駆けて[[ニコニコ動画]]で行われ<ref>{{Cite web|和書|date=2010-05-20 |url=http://blog.nicovideo.jp/niconews/2010/05/007573.html |title=テーマ曲募集！「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 |website=ニコニコニュース |publisher=[[ニワンゴ]] |accessdate=2010-08-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160611041937/http://blog.nicovideo.jp/niconews/2010/05/007573.html |archivedate=2016-06-11 |url-status=dead|url-status-date=2020-09}}</ref>、この企画にはニコニコ動画上の募集企画における記録を大きく更新する1039曲の応募があった<ref>{{Cite web|和書|author=こま |title=応募総数、せ、せせ、1,039曲!!!　数日前まで、 ...　 |url=https://x.com/oreimo_anime/statuses/20008115442 |date=2010-8-01 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない アニメ版公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-08-12}}</ref>。

=== 作品外における桐乃の芸能活動 ===
物語性のある作品以外でも、本作のヒロインである桐乃が作中において読者モデルとして活動しているという設定を生かし、物語本編とは異なり桐乃が芸能活動の道に進んだとしたらという仮定の元、現実世界での芸能活動の一環という体裁で<ref>{{Cite web|和書|author=三木一馬 |authorlink=三木一馬 |date=2010-08-31 |title=きりりんが読モを卒業して世界に羽ばたいていく件について。 |url=http://oreimo.dengeki.com/archives/996 |website=電撃文庫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない β版公式サイト |publisher=アスキー・メディアワークス |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110430124547/http://oreimo.dengeki.com/archives/996 |archivedate=2011-04-30 |accessdate=2010-09-01 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref><ref>{{Cite web|和書|author=きりりん |date=2010-08-12 |title=@kuroneko_daten うん！　そうなんだよ ... |url=https://x.com/kirino_kousaka/status/20957140753 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-08-31}}</ref>、桐乃と黒猫を芸能人に見立てた各種コラボレーションが行われている。オンラインゲーム『[[Le Ciel Bleu 〜ル・シエル・ブルー〜]]』とのコラボレーション（詳細は「[[#ゲーム作品でのタイアップ]]」を参照）を皮切りとして、アルバイト情報サイト、雑誌や冊子、アニメグッズ専門店、[[香水]]などとのコラボレーションが行われた<ref>{{Cite web|和書|url=http://oreimo.dengeki.com/works/ |title=電撃文庫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない β版公式サイト |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2013-7-23}}</ref>。

こうした活動の一環として、2010年10月26日号の『[[週刊アスキー]]』では桐乃が表紙を飾っている。制服姿で描かれており、右手には『とある魔術の禁書目録』の[[とある魔術の禁書目録の登場人物#繚乱家政女学校|御坂妹]]衣装の『[[ゴッドイーター#GOD EATER BURST|ゴッドイーター バースト]]』の一場面<ref>週刊アスキー2010年10月26日号P9「WAM COMTENTS」内にある「表紙の人」の高坂桐乃の一言より。</ref>が写っているブロッサムピンクの[[PlayStation Portable]]を持っている。「表紙の人」のプロフィールには、作中の設定に準じた解説がそえられた{{efn|作中の解説{{Sfn|小説第1巻|loc=表紙カバー袖}}と同様に「茶髪にピアスの今時のギャル」と紹介され、巡回サイトとして、作中にも登場する実在の個人ニュースサイト{{Sfn|小説第1巻|p=70}}についても言及された。}}。なお、彼女が表紙に選ばれたのは「Twitter上のつぶやき<ref>{{Cite web|和書|author=きりりん |title=まず手始めに、週刊アスキーの表紙飾ってみたい。ケータ ... |url=https://x.com/kirino_kousaka/status/22590617272 |date=2010-08-31 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-10-14}}</ref>を同誌の編集者が本気で受け取ったから」と紹介されているが、当の公式Twitterでは、実はつぶやかれた時点で既に企画が進行していたことを明かしている<ref>{{Cite web|和書|author=黒猫 |title=@kirino_kousaka 内部事情をバラしてし ... |url=https://x.com/kuroneko_daten/status/26736285889 |date=2010-10-08 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-10-14}}</ref>。

2013年10月5日、桐乃と黒猫が「応援タレントに就任した」という設定で、地元球団である[[千葉ロッテマリーンズ]]とのコラボグッズが発売された。

=== イベント ===
[[徳島県]][[徳島市]]で定期的に開催されているイベント「[[マチアソビ]]」の第1回（2009年10月）、第3回（2010年5月）、第4回（2010年10月）、第7回（2011年10月）、第10回（2013年5月）では、作者の伏見や編集者の三木・小原らが出演し、本作に関連したトークショーが行われている。このときの模様は原作の公式サイトでも動画配信された<ref>{{Cite web|和書|url=http://oreimo.dengeki.com/books/special/2013/ |title=スペシャル |website=電撃文庫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 原作公式サイト |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2013-7-23}}</ref>。

2010年12月5日には[[川口総合文化センター]]・リリアにて「俺の妹がこんなに可愛いわけがないフェスティバル」が開催され<ref>{{Cite web|和書|title=電撃文庫 秋冬の陣 電撃文庫 秋の祭典2010 |url=http://db2010fes.dengeki.com/ |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2010-12-06 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20100713054653/http://db2010fes.dengeki.com/ |archivedate=2010-07-13 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、イベント内ではアニメ版の最終回が2通り用意されることなどが告知された<ref name="animesite_special_interview" />。2010年12月17日には[[新宿ロフトプラスワン]]にて「俺妹×禁書 コラボトークセッション 〜大覇権祭〜 」と題する、『とある魔術の禁書目録』との合同イベントが行われた<ref name="animesite_news20101126" />。

=== 記念きっぷ ===
[[ファイル:俺の妹がこんなに可愛いわけがないのラッピング車両.jpg|thumb|right|200px|千葉都市モノレールで運行されていたラッピング車両（2013年）]]
2011年5月2日には[[千葉都市モノレール]]が本作とのコラボ[[記念切符]]を5月14日より5000部限定で発売すると発表した<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.chiba-monorail.co.jp/kinenticket-110514.html |title=俺の妹×千葉都市モノレールコラボ記念切符発売 |website=千葉都市モノレール公式サイト |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130130101223/http://www.chiba-monorail.co.jp/kinenticket-110514.html |archivedate=2013-01-30 |accessdate=2013-07-23 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。5月14日及び5月15日は千葉駅他一部の駅で数量限定で発売されたが、駅売り分は即時完売となり、急遽通信販売での完全受注生産に切り替えるなど、その人気ぶりを伺わせた。なお、それまでの千葉都市モノレールで発売された記念切符は2010年10月10日に発売された「10並び記念硬券入場券」の2010部が最高であり、当初の5000部という数字だけでも、同社にとって異例の数字であった<ref>2010年5月10日読売新聞京葉版記事より</ref>。

2012年10月21日には、第2弾の記念切符を7000部限定で発売（[[幕張メッセ]]での『電撃20年祭』にて先行販売）<ref>[https://chiba-monorail.co.jp/2_enjoy/ticket/2012/kinenticket_121021.html 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」×「千葉モノレール」コラボ切符第２弾] 千葉都市モノレール公式サイト</ref>。

2013年4月27日にはホリデーフリーきっぷとお昼のお出かけフリーきっぷの券面を各10000枚限定で「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」×「千葉モノレール」コラボデザインに変更したものが発売された。<ref>[https://web.archive.org/web/20170425033656/http://www.chiba-monorail.co.jp/2_enjoy/ticket/2013/img/free.pdf 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」×「千葉モノレール」フリーきっぷ発売のお知らせ]</ref>

なお、千葉都市モノレールでは「[[やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。]]」とのコラボレーションを行ったことがあるが、同作品は本作品と類似した作品名ではあるものの、作者などが異なり、関連性はない。

== 関連メディア ==
=== CD ===
==== ドラマCD ====
アスキー・メディアワークスより、本作初の音声化作品である[[ドラマCD]]が2010年3月31日に発売された。3つのシナリオが収録されており、うち2つは原作小説の音声化でもう1つは原作者である伏見書き下ろしのオリジナルストーリーになる。カバーイラストはかんざきひろ。本ドラマCDに出演した主要キャストは、後に放送されたテレビアニメ版でも踏襲されている。

; 第1話「はじめてのメイド喫茶」
: 原作第1巻第3章の音声化。メイド喫茶「プリティガーデン」で行われたオフ会で、高坂兄妹が沙織や黒猫と出会ったエピソードを描く。
; 第2話「妹の友達（裏）が家に来た日」
: 原作第3巻第1章の音声化。黒猫が桐乃の家を来訪するものの、ケータイ小説と同人誌の話で喧嘩になってしまうエピソードを描く。
; 第3話「あやせの相談事・羞恥編」
: 原作者である伏見書き下ろしのオリジナルストーリー。桐乃のオタク趣味のことで悩むあやせが、京介に相談を持ちかけるという内容。伏見によればこのエピソードは好評であったといい、原作本編にも内容が反映されているという<ref name="akibablog20101110" />。

その他封入物として解説リーフレット、いけださくらら11名による書き下ろし差し替え用ジャケット「俺なりの妹」、原作者の伏見つかさによる書き下ろし『俺の妹』短編小冊子が同梱される。小冊子には短編小説「とあるメイド喫茶にて」「バレンタインの想い出」の2作と（詳細は「[[#読み切り作品]]」を参照）、ドラマCDオリジナルの「あやせの相談事・羞恥編」の書き下ろし脚本が収録されている。

==== 楽曲のCD ====
{{Main|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#関連CD}}
テレビアニメ版に関連したCDが発売されている。

==== タイアップCD ====
2011年8月に発売された[[スコット・マーフィー]]のアニメソング・カヴァーアルバム「GUILTY PLEASURES ANIMATION」にはジャケットに桐乃と黒猫のイラストが起用され、帯とシールには彼女らのコメントが寄せられている。

=== トレーディングカード ===
{{See also |俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#トレーディングカードゲーム}}
{{特殊文字 |対象=節 |説明=「-くりっくしてねっ(ハートマーク)」}}
本作を題材とした[[トレーディングカード]]のシリーズが、『らのべ×トレカ〜電撃文庫編〜 俺の妹がこんなに可愛いわけがない』として[[コナミ]]から発売されている。『らのべ×トレカ』シリーズの第1弾として2010年5月27日に発売され、以降、[[川原礫]]のライトノベル『[[アクセル・ワールド]]』のトレーディングカードと交互にリリースされている<ref name="らのべ×トレカ公式">{{Cite web|和書|title=らのべ×トレカ〜電撃文庫編〜 |url=http://www.konami.jp/lightnovel/ |publisher=[[コナミ]] |accessdate=2010-12-07}}</ref>。

カードには様々なイラストレーターによる書き下ろしイラストと、原作者書き下ろしの「新作ストーリー」が掲載されており、カードをコンプリートして順番通りに並べることによってショートストーリーを読むことができる<ref name="akibablog20100507" />。『星くず☆ういっちメルル』や『MASCHERA』などの作中作もフィーチャーされている。各商品のサブタイトルは、原作における作中作や登場人物のセリフにちなんだものとなっており、例えば第1弾のタイトルは、原作においては作中ゲーム『妹と恋しよっ♪』のタイトル画面で読み上げられるセリフ{{Sfn|小説第1巻|p=96}}に由来している。
# 「画面を、やさしぃく、くりっくしてねっ♥」 - 2010年5月27日発売<ref name="らのべ×トレカ公式" />。
# 「――しすかりぷすって、なーに？ きょうちゃん？」 - 2010年10月7日発売<ref name="らのべ×トレカ公式" />。
# 「……っふ……よくぞここまでたどり着いたものね……褒めてあげるわ」 - 2011年2月10日発売<ref name="らのべ×トレカ公式" />。

=== テレビアニメ ===
{{main|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)}}
2010年と2013年に[[テレビアニメ]]が放送された。番組のインターネット配信も行われている。

原作小説には現役の[[アニメーター]]であるかんざきひろをイラスト担当として起用していることもあり、本作のファンからはアニメ化を前提としていた企画と受け取られることもあるが<ref name="twitter_kirino_18844684017">{{Cite web|和書|author=きりりん |title=「俺の妹」はアニメ化前提の企画で、だから最初から電撃 ... |url=https://x.com/kirino_kousaka/status/18844684017 |date=2010年7月18日 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-08-12}}<br />{{Cite web|和書|author=きりりん |title=それ、大間違いだから。 |url=https://x.com/kirino_kousaka/status/18844701864 |date=2010年7月18日 |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない 公式Twitter |publisher=Twitter |accessdate=2010-08-12}}</ref>、実際には事前の電撃文庫内での注目度が低かった作品であったとされ<ref name="akibablog20090807" /><ref name="twitter_kirino_20100718" />、公式Twitterではこうした噂を否定している<ref name="twitter_kirino_18844684017" />。

日本国外でも[[北アメリカ |北米]]において、[[Anime News Network]]によるインターネット配信が日本の放送と同時期に行われる予定であったが<ref>{{Cite Web |date=2010年10月4日 |title=「俺の妹」北米同時配信 英語アニメ情報サイト新規参入 |url=http://www.animeanime.biz/archives/5424 |publisher=アニメアニメジャパン |accessdate=2015-10-13}}</ref>、第2話の動画が日本での放送より半日前にAnime News Networkから漏出してしまうというトラブルが発生し、配信が延期<ref>{{Cite Web |date=2010-10-09 |url=http://www.animenewsnetwork.com/news/2010-10-09/oreimo-episode-2-leaked-1-day-before-japanese-debut |title=Oreimo Episode 2 Leaked 1 Day Before Japanese Debut (Updated) |language=英語 |publisher=[[Anime News Network]] |accessdate=2010-10-11}}</ref><ref>{{Cite Web |author=Christopher Macdonald |date=2010-10-13 |url=http://www.animenewsnetwork.com/oreimo-apology |title=Oreimo Simulcast Statement |language=英語 |publisher=[[Anime News Network]] |accessdate=2010-10-17}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2010年10月14日 |title=「俺妹」本編が放映前流出 海外同時期配信の準備で |url=http://www.animeanime.biz/archives/5539 |publisher=アニメアニメジャパン |accessdate=2015-10-13}}</ref>、最終的には[[11月8日]]から配信が再開された<ref>{{Cite web|和書|date=2010-11-05 |title=｢俺妹｣｢咎狗の血｣　北米同時期配信の再スタートを発表 |url=http://www.animeanime.biz/archives/5831 |publisher=アニメアニメジャパン |accessdate=2015-10-13}}</ref>。

この他、携帯公式サイトにて画像や番組情報を配信している。また、トレーディングカード[[プレシャスメモリーズ]]の参加テレビアニメ作品の中に本作も名を連ねている。

=== ゲーム ===
==== コンピュータゲーム ====
; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル]]
: [[PlayStation Portable]]用の[[アドベンチャーゲーム]]として2011年1月27日に発売された。発売元は[[バンダイナムコゲームス]]。内容は主人公の京介が妹以外の登場人物からも「人生相談」を受けるというもので、マルチエンディング形式となっている。原作者の伏見も新垣あやせと来栖加奈子のシナリオを自ら担当しており、ゲーム独自の完結編という形で書き下ろした<ref name="gigazine20101012">{{Cite web|和書|author=darkhorse_logc |date=2010-10-12 |url=https://gigazine.net/news/20101012_oreimo_machiasobi4/ |title=原作者も桐乃のケツに釘付け、アニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」トークイベントレポート |publisher=GIGAZINE |accessdate=2010-11-06}}</ref>。
: 2010年7月1日に放送されたニコニコ生放送『とりあえず生中（三杯目）〜アニメ・ゲームの木曜日〜』にてゲーム化が発表された。アニメ版のエンディング曲と同様に、本作のエンディング曲もニコニコ動画で行われた公募作品から選出されている<ref>{{Cite web|和書|title=スペシャル |url=http://oreimo-game.channel.or.jp/ |format=SWF |website=俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル バンダイナムコゲームス公式サイト |publisher=[[バンダイナムコゲームス]] |accessdate=2010-10-29}}</ref>。
:; [[俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル#俺の妹めいかあEX いもうとと恋しよっ♪ぽーたぶる |俺の妹めいかあEX いもうとと恋しよっ♪ぽーたぶる]]
:: 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』の限定版に、もう一本のゲームとして同梱される特典ゲームソフト。原作に登場する劇中ゲーム『妹と恋しよっ♪』の内容をモチーフに、原作に登場する主要な女性キャラクターたちが、主人公の妹という設定を与えられて登場するという内容<ref name="gigazine20101012" />。作中の設定では桐乃を含めた全員が義理の妹となっている。
; 俺の妹・真妹大殲シスカリプス
: 2011年1月20日より[[Yahoo!モバゲー]]で提供された[[ソーシャルゲーム]]<ref>{{Cite web|和書|author=Web担西川 |date=2011-01-20 |title=全国のおにぃちゃん、モバゲーへ集まれ～ |url=http://oreimo.dengeki.com/archives/1240 |website=電撃文庫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない β版公式サイト |publisher=アスキー・メディアワークス |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110426191150/http://oreimo.dengeki.com/archives/1240 |archivedate=2011-04-26 |accessdate=2011-01-25 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。原作に登場する劇中ゲーム『真妹大殲シスカリプス』をモチーフとした内容で、原作本編の登場人物もプレイヤーとして登場する<ref>{{Cite web|和書|author=山口浩介 |date=2011-01-21 |title=「俺の妹」作中ゲーム「真妹大殲シスカリプス」がYahoo!モバゲーに登場！ |url=http://japan.gamespot.com/pc/news/20425306/ |website=GameSpot Japan |publisher=[[朝日インタラクティブ]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110430040538/http://japan.gamespot.com/pc/news/20425306/ |archivedate=2011-04-30 |accessdate=2011-01-25 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。2011年8月31日にサービス終了。
;[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 ハッピーエンド]]
:[[PlayStation 3]]用の[[シミュレーションゲーム]]として2013年9月26日に発売された。
; [[電撃文庫 FIGHTING CLIMAX]]
: 2014年3月18日から稼動している[[セガ]]の2D対戦格闘ゲーム。
: 本作からはプレイヤーキャラクターとして高坂桐乃、サポートキャラクターとして黒猫が登場。
; 俺の嫁（あやせ）がGateboxにいるわけがない
: 対話[[人工知能|AI]]を育成するプロジェクト「俺嫁あやせAI」の『なりきり質問応答 俺の嫁（あやせ）がこんなに可愛いわけがない』により蓄積されたAIと、プロジェクション技術を用いたバーチャルホームロボット「Gatebox」とのコラボによるスマートフォン用ミニゲーム。フルボイス仕様の「新垣あやせ」の質問に対し、喜怒哀楽の4つの感情ボタンを選択していくことで、各種エンディングに到達するシナリオとなっている<ref name="Gatebox">{{Cite web|和書|date=2018-03-19 |title=筐体内のキャラクターと触れ合えるGatebox 「俺妹」コラボで超会議に出展|url=https://panora.tokyo/panora.tokyo/56567/HPC-index.html|publisher=PANORA|accessdate=2020-12-01}}</ref>。現在は利用できない。
::詳細は[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない#対話AI]]を参照。

==== ゲーム作品でのタイアップ ====
タイアップの詳細についてはリンク先の各記事を参照。
; [[絶対ヒーロー改造計画]]
: [[日本一ソフトウェア]]が2010年3月11日に発売したPlayStation Portable用RPG。電撃文庫とのコラボレーションの一環として、本作も参加作品に名を連ねている<ref>{{Cite web|和書|date=2010-03-01 |title=電撃文庫からの参戦作品数が41に！　体験会も開催する『絶対ヒーロー改造計画』 |url=http://dps.dengeki.com/2010/03/01/p13458/ |website=電撃PlayStation ONLINE |publisher=アスキー・メディアワークス |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110513105548/http://dps.dengeki.com/2010/03/01/p13458/ |archivedate=2011-05-13 |accessdate=2010-09-14 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。
; [[Le Ciel Bleu 〜ル・シエル・ブルー〜]]
: USERJOY JAPANが運営する[[MMORPG]]。[[#作品外における桐乃の芸能活動 |作品外における桐乃の芸能活動]]の一環として、2010年8月11日から9月15日までの期間限定で本作とのタイアップキャンペーンが行われた<ref>{{Cite web|和書|title=『俺の妹』桐乃の宣伝活動を総まとめ“高坂 桐乃 Information” |url=https://dengekionline.com/sp/oreimo/information/ |website=電撃オンライン |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=月刊LeCiel |date=2010-08-10 |url=http://ciel.ujj.co.jp/information/event/201008_01/ |website=Le Ciel Bleu 〜ル・シエル・ブルー〜 |publisher=USERJOY JAPAN |accessdate=2010-08-31 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110513101138/http://ciel.ujj.co.jp/information/event/201008_01/ |archivedate=2011-05-13 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。
; くろネコONLINE
: 株式会社[[ゲームオン]]が運営する[[MMORPG]]。コラボレーション企画が開催され第1弾では2011年3月4日~31日の期間中“黒猫”衣装アバターが入手でき<ref>{{Cite web|和書|date=2011-04-27 |title=くろネコ × 俺の妹がこんなに可愛いわけがない コラボレーション - クロニア |url=http://blackcatonline.pmang.jp/kuroneko/campaign01 |website=クロニア |publisher=ゲームオン |accessdate=2011-04-27 |archiveurl=https://archive.is/20130501174524/http://blackcatonline.pmang.jp/kuroneko/campaign01 |archivedate=2013-05-01 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、第2弾では4月27日~5月11日の期間中クイズに答えると抽選で関連商品かのゲーム内アイテム“悪魔セイコジーン”が入手できるという企画<ref>{{Cite web|和書|date=2011-04-27 |title=『くろネコONLINE』×『俺の妹』のコラボ第2弾が本日開始 |url=http://dengekionline.com/elem/000/000/364/364036/ |website=電撃オンライン |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2015-10-13}}</ref>。
; 超嫁大戦
: 株式会社[[そらゆめ]]が自社の運営するフィーチャーフォン向け「ジュゲム！」他、[[GREE]]および[[mixi]]、[[Mobage]]で提供しているカードバトルPRGの[[ソーシャルゲーム]]<ref>{{Cite web|和書|date=2011-12-07 |title=美少女ゲーム・アニメキャラクター大集合カードバトル『超嫁大戦』配信開始 |url=http://animeanime.jp/release/archives/2011/12/post_878.html |website=アニメ！アニメ！ |archiveurl=https://web.archive.org/web/20120316183918/http://animeanime.jp/release/archives/2011/12/post_878.html |archivedate=2012-03-16 |publisher=アニメアニメジャパン |accessdate=2011-12-31 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref> <ref>{{Cite web|和書|date=2012-02-01 |title=フィーチャーフォン向けゲーム「超嫁大戦」，mixiとMobageでサービス開始 |url=https://www.4gamer.net/games/104/G010481/20120201078/ |website=4gamer.net |publisher=[[4gamer.net]] |accessdate=2012-02-01}}</ref>。2012年2月1日より期間限定で本作が登場している<ref>{{Cite web|和書|date=2012-01-30 |title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」×「超嫁大戦」 |3=俺の妹がそんなソーシャルゲームにでるわけがない |url=http://www.sorayume.co.jp/yome/oreimo/ |website=そらゆめ |publisher=株式会社[[そらゆめ]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20121130224213/http://www.sorayume.co.jp/yome/oreimo/ |archivedate=2012-11-30 |accessdate=2012-02-01 |url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。
;[[嫁コレ]]
:HEROZ（2014年7月までは[[BIGLOBE]]）のカードコレクションゲーム。高坂桐乃<ref>{{Cite web |title=『嫁コレ』アニメ『俺妹』の高坂桐乃が嫁に!! {{!}} アニメイトタイムズ |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1350984835 |website=アニメイトタイムズ|date=2012-10-23  |access-date=2024-05-30 |language=ja}}</ref>、沙織・バジーナ、田村麻奈実、新垣あやせ、黒猫 / 五更瑠璃の5名が登場している。
;[[とある魔術の禁書目録 (ゲーム)#とある魔術の禁書目録〜頂点決戦〜（ストラグルバトル） |とある魔術の禁書目録〜頂点決戦〜]]
:HEROZのソーシャルゲーム。コラボイベント「俺の妹と美琴がこんなにメルルまみれなわけがない」を2013年3月21日～3月28日の期間<ref>{{Cite web|和書|date=2013-03-22 |title=アスキー・メディアワークスとHEROZ、SNSゲーム『とある魔術の禁書目録 頂点決戦』と『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』のコラボイベントを開催 |url=http://asciimw.jp/info/release/pdf/20130322.pdf#search=%27%E9%A0%82%E7%82%B9%E6%B1%BA%E6%88%A6+%E4%BF%BA%E3%81%AE%E5%A6%B9%27 |publisher=アスキー・メディアワークス |accessdate=2017-04-27}}</ref>、「俺の妹がメイドの美琴にデレデレするわけがない」を2013年6月10日～6月17日の期間<ref>{{Cite web|和書|date=2013-06-07 |title=HEROZ、『とある魔術の禁書目録　頂点決戦』で『俺妹』とのコラボイベント第2弾を実施 |url=https://gamebiz.jp/news/109263 |publisher=ソーシャルゲームインフォ |accessdate=2017-04-27}}</ref>、「俺の妹と美琴がこんなに仲が良いわけがない」を2013年12月10日～12月17日の期間中に開催<ref>{{Cite web|和書|date=2013-12-09 |title=HEROZ、『とある魔術の禁書目録 頂点決戦』で『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とのコラボ第3弾を実施　「桐乃」「黒猫」の限定SRが登場 |url=https://gamebiz.jp/news/124994 |publisher=Social Game Info |accessdate=2020-9-3}}</ref>。
;[[魔法科高校の劣等生 LOST ZERO]]
:[[スクウェア・エニックス]]のスマートフォンゲーム。2016年12月1日～2016年12月18日にかけて期間限定で本作とのタイアップキャンペーンが行われた<ref>{{Cite web|和書|date=2016-12-01 |title=「魔法科高校の劣等生 LOST ZERO」で“俺妹”コラボがスタート |url=https://www.4gamer.net/games/266/G026685/20161201086/ |publisher=4Gamer.net |accessdate=2017-04-27}}</ref>。コラボイベント“堕天聖・黒猫、降臨”やコラボガチャ“俺の妹ガチャ”など行われた<ref>{{Cite web|和書|date=2016-11-27 |title=『魔法科ロストゼロ』×『俺の妹』コラボが12月1日よりスタート！ アップデート情報も公開 |url=https://dengekionline.com/elem/000/001/420/1420780/ |publisher=電撃App |accessdate=2017-04-27}}</ref>。
;ウチの姫さまがいちばんカワイイ
:[[サイバーエージェント]]のスマートフォンゲーム。2017年3月17日から期間限定でタイアップキャンペーンが行われた<ref>{{Twitter status2 |uchi_hime |842752906419884032 |2017年3月17日 |accessdate=2017年4月27日}}</ref><ref>{{Twitter status2 |uchi_hime |842918503493525505 |2017年3月17日 |accessdate=2017年4月27日}}</ref>。コラボガチャやコラボシナリオなどが行われ、物によっては撮り下ろしボイスもあった。
;[[モンスターストライク]]
:[[XFLAG]]のスマートフォンゲーム。2017年10月17日から期間限定で「電撃25周年」のコラボレーションとして高坂桐乃と黒猫が登場した<ref>{{Cite web|和書|date=2017-10-12 |title=【モンスト×電撃25周年】「電撃」7シリーズ8作品とのコラボが決定！ |url=https://xflag.com/news/20171012_01.html |publisher=XFLAG公式サイト お知らせ |accessdate=2017-10-15}}</ref>。
;[[エンゲージプリンセス〜眠れる姫君と夢の魔法使い〜]]
:[[ドワンゴ]]のPCブラウザゲーム。2019年4月24日から期間限定でコラボイベント・コラボガチャを開催<ref>{{Cite web|和書|date=2019-04-23 |title=「エンゲージプリンセス」とTVアニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」のコラボイベントが開催 |url=https://www.4gamer.net/games/412/G041277/20190423090/ |publisher=4Gamer.net |accessdate=2019-02-27}}</ref>。「原作小説１巻の高坂桐乃」（CV:竹達彩奈）、「黒猫」（CV:花澤香菜）、「新垣あやせ」（CV:早見沙織）、「原作完結時の少し成長した15 歳の高坂桐乃」（CV:竹達彩奈）がフルボイスで登場。エンゲージプリンセスでも原作・メインシナリオを担当している伏見つかさの書き下ろしストーリー。

=== Webラジオ ===
{{main|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#Webラジオ}}
2010年8月13日から2011年7月22日まで『'''俺の妹が（ラジオでも）こんなに可愛いわけがない'''』と題する、テレビアニメ版に関連した<ref name="animesite_radio">{{Cite web|和書|date=2010年8月13日 |title=Webラジオ |url=https://www.oreimo-anime.com/1st/radio/ |website=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト |publisher=アニプレックス |accessdate=2010-08-13}}</ref>[[インターネットラジオ]]番組が、アニメ公式サイト上で配信された。[[ラジオパーソナリティ |パーソナリティ]]はアニメ版で高坂桐乃役を演じる[[竹達彩奈]]と、黒猫役を演じる[[花澤香菜]]<ref name="animesite_radio" />。

アニメ版二期の放送に合わせて2013年4月11日より『'''俺の妹が（ラジオでも）こんなに可愛いわけがない。'''』のタイトルで配信を再開している。

=== 多数決ドラマ ===
2015年11月28日から2016年1月22日にかけて全5回と、電撃文庫秋の祭典2016での出張版にて、[[ニコニコ生放送]]の視聴者アンケートの結果（電撃文庫秋の祭典2016のみ会場での空気が反映）によってストーリーが変わるユーザー参加型ラジオドラマ「[[多数決ドラマ]]」が、著者の他作品『[[エロマンガ先生]]』との共同シナリオにて制作･配信された。
{{main|俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#多数決ドラマ}}

=== 対話AI ===
2017年10月12日より『'''なりきり質問応答 俺の嫁（あやせ）がこんなに可愛いわけがない'''』として対話[[人工知能|AI]]を育成するプロジェクトが本格始動した<ref>{{Cite web|和書|date=2017-10-12 |title=「俺妹」のあやせ、AIキャラに　ユーザーのなりきり会話で育成|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/12/news071.html|publisher=ITmedia |accessdate=2020-12-01}}</ref>。

[[ドワンゴ]]と[[NTT]]メディアインテリジェンス研究所の東中竜一郎が中心となって開発され、AIの育成にはニコニコチャンネル「伏見つかさチャンネル」の有料会員がWebブラウザ上で参加できた。ユーザーがキャラクターに対する質問を投稿し、キャラクターが答えるであろう回答を他のユーザーから収集する。ここで、共感を示す「ポイね！」が集まった回答を学習させて、対話AIの育成とその研究に役立てられる。

また、当プロジェクトとコラボレーションで、このAIを搭載したプロジェクション技術を用いたバーチャルホームロボット「Gatebox」が、[[ニコニコ超会議]]2018に『俺の嫁（あやせ）がGateboxにいるわけがない-夢の共同生活体験-』として出展され、事前抽選された参加希望者が体験できた。本コラボに先立って公式サイトのGatebox「新垣あやせ」コラボレーションサイトにて、早見沙織による録りおろしフルボイス仕様の[[スマートフォン]]用ミニゲームが公開されており、ニコニコ超会議2018の会場でも大型モニターでこちらも体験できた<ref name="Gatebox"/><ref>{{Cite web|和書|date=2018-01-18 |title=ユーザーが育てる対話データ『俺妹』新垣あやせを バーチャルホームロボットGateboxに搭載 　～ニコニコ超会議2018で体験企画実施～|url=https://www.gatebox.ai/news/20180118|publisher=Gatebox |accessdate=2020-12-01}}</ref>。

2020年12月時点では、収集されたデータの製品化はされていない。

=== 朗読PV ===
あやせif、黒猫ifの刊行後の2021年には[[YouTube]]の公式[[電撃文庫#公式動画チャンネル|電撃文庫チャンネル]]において、電撃文庫の新作及び人気シリーズの一部分を声優が朗読する企画「電撃文庫朗読してみた」で、それぞれ読まれ配信された。
* 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if（朗読：花澤香菜／約7分／2021年4月20日配信開始）<ref>{{Cite web|和書|publisher=YouTube|work=電撃文庫チャンネル|url=https://www.youtube.com/watch?v=Z7LDJ1-5NL4|title=『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫if』（朗読／花澤香菜）【電撃文庫朗読してみた】|date=2021-04-20|accessdate=2021-08-04}}</ref>
* 俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif（朗読：早見沙織／約6分／2021年5月29日配信開始）<ref>{{Cite web|和書|publisher=YouTube|work=電撃文庫チャンネル|url=https://www.youtube.com/watch?v=1qwDEg83X6Q|title=『俺の妹がこんなに可愛いわけがない あやせif』（朗読／早見沙織）【電撃文庫朗読してみた】|date=2021-05-29|accessdate=2021-08-04}}</ref>

== 作品に対する反応 ==
作中においてヒロインである妹がおたく趣味に関する情報を集めるのに常用しているのが、実在の[[個人ニュースサイト]]であるという設定が話題になり、インターネット上では大きな反響があった<ref name="closeupnettube20081017" /><ref name="closeupnettube20081023" /><ref name="akibablog20081205" /><ref name="asciimw20100513" />（詳細は「[[#ウェブサイトとの連動]]」を参照）。著者の伏見にとって長編コメディーは本作が初挑戦であり{{Sfn|小説第1巻|pp=270-271|loc=「あとがき」}}、作風の変化を意外に受け止める読者も多かったという<ref name="closeupnettube20081017" />。

アニメ版第1話の放送直後には[[放送倫理・番組向上機構]]（BPO）内の「青少年に関する意見」にて、作中に架空や実在のアダルトゲームが登場する内容{{efn|name="実在のアダルトゲーム"}}に対して批判的な意見も視聴者から寄せられた<ref>{{Cite web|和書|title=2010年10月に視聴者から寄せられた意見 |url=http://www.bpo.gr.jp/?p=617&meta_key=2010 |website=視聴者の意見 |publisher=[[放送倫理・番組向上機構]] |accessdate=2012-12-29}}</ref>。（詳細は[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#作品に対する批判]]を参照）。

[[比較文学 |比較文学者]]、[[評論家]]の[[小谷野敦]]は、[[amazon.co.jp]]のカスタマーレビューにおいて「見た目のラノベっぽさに比較して、[[プロット (物語)|プロット]]はきわめて古典的である。文章、語彙などもきわめて整っている。オタクなるものの生態、語彙などの勉強にもなり、パターンが出尽くしてしまった直木賞系小説に対して、いわば王朝物語の末流に対する浮世草子の登場を思わせるものがある。なかんずく、作者の視点が冷静であるのがいい。かなり練り上げられた小説である」と本作について評価している<ref>{{Cite web|和書|date=2012年6月21日 |url=http://www.amazon.co.jp/review/RNUQTCC2FUBA/ |title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない (電撃文庫)の 小谷野敦さんのレビュー |website=Amazon.co.jp |accessdate=2013-7-15}}</ref>。

作品の完結した12巻の発売直後には、ライターの前島賢が「読者の声に耳を傾け続けた作品であり、ラブコメとして誰を選びどう終わらせるかという作者の決断はかえって深刻なものとなったように思う」と述べ、選択から逃げずに物語を完結させた著者を称えた<ref name="asahi">{{Cite news |author=前島賢 |date=2013年6月15日 |title=茶話 ラノベ 追い求めた目線の共有 |publisher=[[朝日新聞社]] |page=文化面}}</ref>。

== その他メディアでの露出 ==
2016年5月 - フジテレビ系ドラマ『[[OUR HOUSE]]』第3話に面白い作品として名前及び文庫本が実名で登場している。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{notelist|45em}}
=== 出典 ===
{{Reflist|35em|refs=
<ref name="closeupnettube20081017">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subjectlink=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|subjectlink3=三木一馬|interviewer=かーず|title=2008年下半期ライトノベル界の話題作 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 伏見つかさ先生インタビュー（前編）|url=http://closeup-nettube.livedoor.biz/archives/581598.html|date=2008-10-17|work=CloseUp NetTube|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110426133357/http://closeup-nettube.livedoor.biz/archives/581598.html|archivedate=2011年4月26日|accessdate=2010-07-13|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>
<ref name="closeupnettube20081023">{{Cite interview |和書|subject = 伏見つかさ |subject2 = 小原一哲 |subject3 = 三木一馬 |interviewer = かーず |title = 2008年下半期ライトノベル界の話題作 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 伏見つかさ先生インタビュー（後編） |url = http://closeup-nettube.livedoor.biz/archives/581591.html |date = 2008-10-23 |work = CloseUp NetTube |archiveurl = https://web.archive.org/web/20110426133402/http://closeup-nettube.livedoor.biz/archives/581591.html |archivedate = 2011年4月26日 |accessdate = 2010-07-13 |deadlinkdate = 2017年9月}}</ref>
<ref name="akibablog20081205">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(2) 発売記念インタビュー -前編-|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50769260.html|date=2008-12-05|work=アキバBlog|accessdate=2010-07-13}}</ref>
<ref name="akibablog20081210">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(2) 発売記念インタビュー -後編-|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50776597.html|date=2008-12-10|work=アキバBlog|accessdate=2010-08-31}}</ref>
<ref name="akibablog20090408">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(3) 発売記念インタビュー -前編-|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50820173.html|date=2009-04-08|work=アキバBlog|accessdate=2010-07-21}}</ref>
<ref name="akibablog20090410">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=「俺の妹(3)」発売記念　伏見つかさ先生インタビュー -後編-|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50825805.html|date=2009-04-10|work=アキバBlog|accessdate=2010-07-13}}</ref>
<ref name="akibablog20090807">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(4)発売記念　伏見つかさインタビュー＜前編＞|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50869868.html|date=2009-08-07|work=アキバBlog|accessdate=2010-07-13}}</ref>
<ref name="akibablog20090814">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|cointerviewers=ノトフ、geek|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(4)発売記念　伏見つかさインタビュー＜後編＞|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50873040.html|date=2009-08-14|work=アキバBlog|accessdate=2010-07-13}}</ref>
<ref name="akibablog20100107">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(5)発売記念　伏見つかさインタビュー＜前編＞|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50961937.html|date=2010-01-07|work=アキバBlog|accessdate=2010-08-12}}</ref>
<ref name="akibablog20100114">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬
|interviewer=かーず|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(5)発売記念　伏見つかさインタビュー＜後編＞|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50964732.html|date=2010-01-14|work=アキバBlog|accessdate=2010-06-02}}</ref>
<ref name="akibablog20100501">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲 & 三木一馬 & [[岩上敦宏]] & 高橋祐馬|interviewer=かーず|cointerviewers=ノトフ|title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」　アニメ化記念インタビュー|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51019932.html|date=2010-05-01|work=アキバBlog|accessdate=2010-08-02}}</ref>
<ref name="akibablog20100507">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=小原一哲|subject3=三木一馬|interviewer=かーず|cointerviewers=ノトフ|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない(6)発売記念　伏見つかさインタビュー|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51022521.html|date=2010-05-07|work=アキバBlog|accessdate=2010-09-13}}</ref>
<ref name="akibablog20101106a">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=三木一馬 & 岩上敦宏 & 高橋祐馬|interviewer=かーず|cointerviewers=平和 & ノトフ |title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ放映インタビュー|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51092049.html|date=2010-11-06|work=アキバBlog|accessdate=2010-11-06}}</ref>
<ref name="akibablog20101106b">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=三木一馬 & 高橋祐馬 & 太田勝也 & 小松慎太郎|interviewer=かーず|cointerviewers=平和 & ノトフ |title=禁書目録II vs 俺の妹！　日経新聞の広告コラボ、その舞台裏に迫る|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51092054.html|date=2010-11-06|work=アキバBlog|accessdate=2010-11-06}}</ref>
<ref name="akibablog20101110">{{Cite interview|和書|subject=伏見つかさ|subject2=三木一馬|interviewer=かーず|cointerviewers=平和 & ノトフ|title=「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」7巻発売記念 伏見つかさ先生インタビュー|url=http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51093120.html|date=2010-11-10|work=アキバBlog|accessdate=2010-11-11}}</ref>
}}

=== 参考文献 ===
{{Refbegin}}
*{{Cite book|和書
|ref={{SfnRef|小説第1巻}}
|author=伏見つかさ
|authorlink=伏見つかさ
|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない
|publisher=[[アスキー・メディアワークス]]
|series=[[電撃文庫]]
|volume=第1巻
|date=2008-08-10
|isbn=978-4-04-867180-4
}}
*{{Cite book|和書
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|author=伏見つかさ
|title=俺の妹がこんなに可愛いわけがない
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|date=2008-12-10
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*{{Cite book|和書
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*{{Cite book|和書
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*{{Cite book|和書
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* {{Cite journal|和書
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* {{Cite book |和書 |author=『このライトノベルがすごい！』編集部 |date=2010-12-03 |title=このライトノベルがすごい！2011 |publisher=宝島社 |isbn=978-4-7966-7963-3 |ref={{SfnRef|このラノ2011}} }}
* {{Cite book |和書 |author=『このライトノベルがすごい！』編集部 |date=2012-12-03 |title=このライトノベルがすごい！2013 |publisher=宝島社 |isbn=978-4-8002-0357-1 |ref={{SfnRef|このラノ2013}} }}
* {{Cite book |和書 |author=『このライトノベルがすごい！』編集部 |date=2013-12-04 |title=このライトノベルがすごい！2014 |publisher=宝島社 |isbn=978-4-8002-1954-1 |ref={{SfnRef|このラノ2014}} }}

=== アニメ配信 ===
* {{Cite video
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* {{Cite video
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* {{Cite video
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|accessdate=2010-12-05
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== 外部リンク ==
* [http://oreimo.dengeki.com/ 電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』原作公式サイト]  - 電撃文庫の公式サイト
** {{Twitter|kirino_kousaka|きりりん}}  <!-- 公式Twitter -->
** {{Twitter|kuroneko_daten|黒猫}}  <!-- 公式Twitter -->
* [http://fusi.blog10.fc2.com/ LUNAR LIGHT BLOG] - 著者のブログ
* [http://nekomimi.tabgraphics.under.jp/ tabgraphics_blog] - イラスト担当・かんざきひろのブログ
* {{Wayback |url=http://www.h2.dion.ne.jp/~page101/ |title=P.101（コミックス版作画担当・いけださくらのホームページ） |date=20140330235430}}

{{俺の妹がこんなに可愛いわけがない}}

{{デフォルトソート:おれのいもうとかこんなにかわいいわけかない}}
[[Category:俺の妹がこんなに可愛いわけがない|*]]
[[Category:日本の小説のシリーズ]]
[[Category:電撃文庫]]
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[[Category:近親相姦を題材とした小説]]
[[Category:兄弟姉妹を題材とした小説]]
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[[Category:漫画作品 お|れのいもうとかこんなにかわいいわけかない]]
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