久保田雅晴
久保田 雅晴 くぼた まさはる | |
---|---|
生年月日 | 1964年8月8日(60歳)[1][2] |
出生地 | 日本・奈良県生駒市[3] |
出身校 | 東京大学[1][2] |
在任期間 | 2021年7月1日[4] - 2023年7月4日 |
久保田 雅晴(くぼた まさはる、1964年〈昭和39年〉8月8日[1][2] - )は、日本の運輸・国土交通官僚。
来歴
[編集]奈良県生駒市出身[3]。東大寺学園高等学校を経て[3]、1988年(昭和63年)、東京大学工学部を卒業[1]。国家公務員採用Ⅰ種試験(経済)に合格し[5]、同年4月、運輸省へ入省[2]。
入省後、在オーストラリア日本国大使館一等書記官、近畿運輸局自動車交通部長、海事局総務課企画官、総合政策局総務課企画官、同局観光政策課企画室長、観光庁国際観光政策課長、同庁観光資源課長、海上保安庁警備救難部国際刑事課長、国土交通省大臣官房人事課長、航空局航空ネットワーク部長、国土交通省大臣官房総括審議官、同公共交通・物流政策審議官などを歴任[1][2][6]。
2021年(令和3年)7月1日、国土交通省航空局長に就任[4]。2023年(令和5年)7月4日付で辞職[7]。
年譜
[編集]出典[5]
- 1988年運輸省入省 4月:
- 1992年近畿運輸局企画部地域交通企画課長 6月:運輸省
- 1993年海上保安庁総務部政務課専門官 9月:
- 1995年航空局監理部総務課航空企画調査室補佐官 9月:運輸省
- 1996年 9月:運輸省航空局飛行場部管理課補佐官
- 1998年運輸省大臣官房人事課付(外務研修) 9月:
- 1999年外務省在オーストラリア日本国大使館一等書記官 5月:
- 2002年国土交通省総合政策局観光部企画課長補佐 7月:
- 2004年 4月:国土交通省近畿運輸局自動車交通部長
- 2005年10月:国土交通省大臣官房総務課企画官(海事局)
- 2006年 7月:国土交通省大臣官房総務課企画官(総合政策局)
- 2007年 7月:国土交通省総合政策局観光政策課企画室長
- 2008年10月:観光庁国際観光政策課長
- 2009年
- 7月:観光庁観光地域振興部観光資源課長
- 警備救難部国際刑事課長 9月:海上保安庁
- 2011年
- 2013年[10] 7月 1日:国土交通省航空局航空ネットワーク部航空ネットワーク企画課長
- 2015年[11] 7月31日:国土交通省大臣官房参事官(人事担当)
- 2016年[12] 7月 1日:国土交通省大臣官房人事課長
- 2017年航空局航空ネットワーク部長[13] 7月 7日:国土交通省
- 2019年国土交通省大臣官房総括審議官[14] 7月 9日:
- 2020年[15] 7月21日:国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官
- 2021年[16] 7月 1日:国土交通省航空局長
- 2023年[17] 7月 4日:辞職
エピソード
[編集]2023年5月19日、本田勝元国土交通事務次官による空港施設への人事介入問題で、朝日新聞が問題を報じる2日前の3月28日に、久保田が本田と会食していた事が明らかとなった[18]。
斉藤鉄夫国土交通大臣は当初「会費は払ったと報告を受けた」と国会で説明していたが、実際には1人あたりの費用1万9085円のうち8千円のみが会費として支払われ、差額は事業者が負担しており、「報告が著しく遅れたことは極めて問題」として厳重に注意がなされたことが、5月25日の国会で斉藤大臣より説明された[19][20]。
久保田航空局長は次期官房長候補ともされ、将来を嘱望されていたが、温厚な性格で知られる斉藤大臣が珍しく対応に激怒し[21]、6月23日、国土交通省は、この会食で利害関係にある建設資材業者から接待を受け、土産をもらったとして、国家公務員倫理規程違反を認定。久保田を戒告の懲戒処分にした。また、再就職等監視委員会へ調査を申し入れた[22]。
同月27日、国土交通省は久保田が7月4日付で辞職すると発表した[7]。辞職の理由について斉藤大臣は、「個別の人事についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、本件も含め適材適所の人事を行う結果として、今回の人事となったものです」と説明したが[23]、省の複数の幹部は引責辞職であるとの認識を示した[24]。また、本田も東京地下鉄代表取締役会長を辞職し[25]、空港施設の代表取締役社長の再任も株主総会において日本航空やANAホールディングスの反対で否決され退任した[26]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “次期物流大綱で省力化・自動化を推進=久保田公共交通・物流政策審議官”. カーゴニュース (カーゴ・ジャパン). (2020年8月11日) 2022年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e 『秋田市制120周年記念 元気なふるさと秋田づくり活動支援事業 観光フォーラム』(プレスリリース)秋田21女性の会 。2022年1月20日閲覧。
- ^ a b c “毎日フォーラム・霞が関ふるさと記 奈良県”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2016年11月10日) 2022年1月20日閲覧。
- ^ a b “国交次官に山田氏”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2021年6月26日) 2022年1月20日閲覧。
- ^ a b "久保田雅晴-国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官の略歴書→国土交通省航空局長に任命された。" (PDF). 山中理司. 2024年10月7日閲覧。
- ^ “次期大綱に省力化等の課題や対策盛り込む SIPも着実に 久保田国交省公・物審議官”. 輸送新聞 (輸送新聞社). (2020年8月10日) 2022年1月20日閲覧。
- ^ a b “会食で業者に自らの費用1万円負担させた国土交通省局長が辞職”. 読売新聞. (2023年6月27日) 2023年6月29日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第94の2号)平成23年9月2日付" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第103の2号)平成23年10月1日付、7ページ目" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第65の2号)平成25年7月1日付、14ページ目" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第76の2号)平成27年7月31日付、4ページ目" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第61の2号)平成28年7月1日付、6ページ目" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第63号)平成29年7月7日付、4ページ目" (PDF). 国土交通省. 2020年12月3日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第65号)令和元年7月9日付、5ページ目" (PDF). 国土交通省. 2020年8月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年10月7日閲覧。
- ^ "高度交通省人事異動(第79号)令和2年7月21日付、1ページ目" (PDF). 国土交通省. 2020年8月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年4月1日閲覧。
- ^ "国土交通省人事異動(第68号)令和3年7月1日付、1ページ目" (PDF). 国土交通省. 2022年6月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2021年7月16日閲覧。
- ^ "国交省人事異動(第46号)令和5年7月4日付、5ページ目" (PDF). 国土交通省. 2024年7月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2024年8月27日閲覧。
- ^ “国交省元次官が航空局長と会食 人事介入問題、報道前”. 毎日新聞. 2023年5月31日閲覧。
- ^ 会食の把握後も約20日、国交相に報告されず 「指示軽んじられた」朝日新聞デジタル2023年5月25日 21時40分
- ^ 国交省航空局長を戒告処分 元次官らと会食時、利害関係者から飲食費朝日新聞デジタル2023年6月26日
- ^ また民間の天下り人事に介入か…元国交省事務次官、航空局長らが「空港施設」と会食報道、温厚で知られる斉藤鉄夫国交相は激怒現代ビジネス
- ^ “国交省、航空局長を戒告 利害関係者から接待”. 共同通信. (2023年6月26日) 2023年6月26日閲覧。
- ^ 斉藤大臣会見要旨国土交通省
- ^ 国交省航空局長を戒告処分 元次官らと会食時、利害関係者から飲食費朝日新聞デジタル2023年6月26日
- ^ 東京メトロ・本田会長が退任へ 人事介入問題の元国土交通事務次官朝日新聞デジタル2023年5月23日 10時40分
- ^ 空港施設、乘田社長の再任否決 初の生え抜き社長に田村常務By Tadayuki YOSHIKAWA
官職 | ||
---|---|---|
先代 和田浩一 |
国土交通省航空局長 2021年 - 2023年 |
次代 平岡成哲 |
先代 瓦林康人 |
国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官 2020年 - 2021年 |
次代 寺田吉道 |
先代 和田浩一 |
国土交通省航空局航空ネットワーク部長 2017年 - 2019年 |
次代 平岡成哲 |