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ヘルト・ウィルダース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘルト・ウィルダース
Geert Wilders
へルト・ウィルダース(2014年)
生年月日 (1963-09-06) 1963年9月6日(61歳)
出生地 オランダの旗 オランダフェンロー
出身校 オランダ・オープン大学英語版
現職 政治家
所属政党自由民主国民党→)
無所属→)
自由党
配偶者
クリスティーナ・ウィルダース (結婚 1992年)
公式サイト 本人のウェブログ

自由党党首
在任期間 2006年2月22日 -

オランダの旗 オランダ第二院院内会派自由党代表
在任期間 2006年11月30日 -

在任期間 2002年7月26日 -
在任期間 1998年8月25日 - 2002年5月23日
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ヘルト・ウィルダース(Geert Wilders、1963年9月6日 - )は、オランダ政治家自由党の初代党首第二院下院議員。氏名はヘールト・ウィルデルスとも表記される[1]

来歴

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1963年9月6日、印刷会社に勤務する父と母の間にフェンローで生まれる。通信制大学のオランダ・オープン大学で法学を学び、卒業した。

青年時代にイスラエルに2年間住んでいたことがあり、現在にいたるまで40回もイスラエルを訪れている。

1997年自由民主国民党の議員としてユトレヒトの市議会議員となり、政治キャリアがスタートした。市議会議員時代、暴漢に襲われている。

1998年に自由民主国民党から出馬し、国会議員に初当選。

2006年自由党を結党。党首となり、現在もその地位にいる。

2008年に反イスラムの短編映画『フィトナ』を製作、物議を醸す。

2014年、地方選挙の演説で「モロッコ人が増えるのと減るのはどっちがいいか」と発言し、人種差別的発言であるとしてオランダ検察当局に起訴される。2016年12月9日、裁判所は発言が「差別を扇動した罪」に当たるとして、有罪を言い渡した。一方、「憎悪の扇動」については証拠が不十分だとして無罪とした[2]

2017年3月15日の投開票の総選挙では自由民主国民党のマルク・ルッテ首相の座をかけて争ったが、極右台頭への危機感から予測されたほど票が伸びず、ウィルダース率いる自由党は第2党にとどまり敗北した[3]

2023年11月22日執行の総選挙で自由党は選挙前の17議席から37議席へと大幅に伸ばし、第1党となった[4]。2024年3月13日、ウィルダースは連立協議の難航を理由に首相就任を断念する意向を明らかにした[5]。同年7月2日に自由党などによる連立政権が発足。ウィルダースは入閣しないが、第1党党首として大きな影響力を振るうとみられる[6]

政治的立場

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欧州懐疑主義者である。また、一般には右翼極右とみなされている。

ウィルダース自身は「私はハイダールペンの仲間ではない。我々はイタリアムッソリーニのようにはならない。私は、私がファシストの団体と同じ扱いをされるのがとても嫌だ」[7]と述べている。

しかしながら、ウィルダースは強硬な反イスラーム主義者である。「私はムスリムが嫌いなのではない。イスラームが嫌いなのだ」「クルアーンはファシストの書物」と述べている。政策として、モスクマドラサの閉鎖、新規建設禁止、急進的ムスリムの国外追放などを主張している。

また、親イスラエル派でもあり、「イスラエルは西側諸国の最初の防衛ラインだ」と述べている[8]

また、ウィルダースはソーシャルメディアを効果的に活用していること、過酸化水素水で金髪にしたようなふわふわな髪型であること、既得権益層の打倒・イスラム教徒の排斥・保護貿易などを主張していること、「オランダを再びわれわれのものに」というスローガンが「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」というドナルド・トランプ元米国大統領のスローガンに引っ掛けたものであることなどから、「オランダのトランプ(英: Dutch Trump)」と呼ばれている[9][10]

その他

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  • 無神論者である[11]。また、一時期イギリスに入国禁止になっていた。
  • その極端な思想から、過去には市議会議員時代、暴漢に襲われていることもあり、常に厳戒な警戒態勢が敷かれている。
  • 母親はオランダ人インドネシア人とのハーフで、ウィルダースの金髪は染められたものである[12]

脚注

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  1. ^ 橘玲の世界投資見聞録”. ダイヤモンド・オンライン (2017年2月2日). 2021年2月27日閲覧。
  2. ^ “オランダ極右党首に有罪 「発言、移民差別を扇動」”. 日本経済新聞. (2016年12月9日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H8S_Z01C16A2FF1000/ 2024年7月3日閲覧。 
  3. ^ 「オランダのトランプ」敗北宣言 「愛国主義止まらぬ」朝日新聞』2017年3月16日閲覧。
  4. ^ “下院選挙で極右派の自由党が第1党(オランダ)”. 日本貿易振興機構. (2023年12月21日). https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/636e61d457f9dcdc.html 2024年7月3日閲覧。 
  5. ^ “オランダ極右党首ウィルダース氏が首相就任断念 過激主張に各党反発、連立協議難航”. 産経新聞. (2024年3月14日). https://www.sankei.com/article/20240314-5PWEVOPJKJJQXIL55KR4ZDQJII/ 2024年7月3日閲覧。 
  6. ^ “オランダ新政権発足、首相に官僚 極右ウィルダース氏の影響大”. ロイター. (2024年7月2日). https://jp.reuters.com/economy/ZQLH5U6WJBIX7OYBAQR3FUFYYU-2024-07-02/ 2024年7月14日閲覧。 
  7. ^ http://www.guardian.co.uk/world/2008/feb/17/netherlands.islam
  8. ^ http://www.haaretz.com/hasen/spages/1093861.html
  9. ^ POP, VALENTINA. “トランプ氏に足引っ張られる「オランダのトランプ」”. WSJ Japan. 2021年4月19日閲覧。
  10. ^ What to Know About Geert Wilders, the 'Dutch Trump'”. Time. 2021年4月19日閲覧。
  11. ^ http://www.foxnews.com/story/0,2933,324406,00.html
  12. ^ Geert Wilders, Reclusive Provocateur, Rises Before Dutch Vote”. ニューヨーク・タイムズ (2017年2月27日). 2018年4月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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