ヘルト・ウィルダース
ヘルト・ウィルダース Geert Wilders | |
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![]() 2010年、選挙活動中のウィルダース | |
生年月日 | 1963年9月6日(60歳) |
出生地 |
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出身校 | オランダ・オープン大学 |
現職 | 政治家 |
所属政党 |
(自由民主国民党→) (無所属→) 自由党 |
配偶者 |
クリスティーナ・ウィルダース (m. 1992) |
公式サイト | 本人のウェブログ |
自由党党首 | |
在任期間 | 2006年2月22日 - |
在任期間 | 2006年11月30日 - |
在任期間 | 2002年7月26日 - |
在任期間 | 1998年8月25日 - 2002年5月23日 |
ヘルト・ウィルダース(Geert Wilders、1963年9月6日 - )は、オランダの政治家。自由党の初代党首。第二院(下院)議員。氏名はヘールト・ウィルデルスとも表記される[1]。
来歴[編集]
1963年9月6日、印刷会社に勤務する父と母の間にフェンローで生まれる。通信制大学のオランダ・オープン大学で法学を学び、卒業した。
青年時代にイスラエルに2年間住んでいたことがあり、現在にいたるまで40回もイスラエルを訪れている。
1997年に自由民主国民党の議員としてユトレヒトの市議会議員となり、政治キャリアがスタートした。市議会議員時代、暴漢に襲われている。
1998年に自由民主国民党から出馬し、国会議員に初当選。
2006年に自由党を結党。党首となり、現在もその地位にいる。
2008年に反イスラムの短編映画『フィトナ』を製作、物議を醸す。
2014年、地方選挙の演説で「モロッコ人が増えるのと減るのはどっちがいいか」と発言し、人種差別的発言であるとしてオランダ検察当局に起訴される。
2017年3月15日の投開票の総選挙では自由民主国民党のマルク・ルッテと首相の座をかけて争ったが、極右台頭への危機感から予測されたほど票が伸びず、ウィルダース率いる自由党は第2党にとどまり敗北した[2]。
政治的立場[編集]
欧州懐疑主義者である。また、一般には右翼・極右とみなされている。
ウィルダース自身は「私はハイダーやルペンの仲間ではない。我々はイタリアのムッソリーニのようにはならない。私は、私がファシストの団体と同じ扱いをされるのがとても嫌だ」[3]と述べている。
しかしながら、ウィルダースは強硬な反イスラーム主義者である。「私はムスリムが嫌いなのではない。イスラームが嫌いなのだ」「クルアーンはファシストの書物」と述べている。政策として、モスクとマドラサの閉鎖、新規建設禁止、急進的ムスリムの国外追放などを主張している。
また、親イスラエル派でもあり、「イスラエルは西側諸国の最初の防衛ラインだ」と述べている[4]。
また、ウィルダースはソーシャルメディアを効果的に活用していること、過酸化水素水で金髪にしたようなふわふわな髪型であること、既得権益層の打倒・イスラム教徒の排斥・保護貿易の主張などを主張していること、「オランダを再びわれわれのものに」というスローガンが「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」というドナルド・トランプ元米国大統領のスローガンに引っ掛けたものであることなどから、「オランダのトランプ(英: Dutch Trump)」と呼ばれている[5][6]。
その他[編集]
- 無神論者である[7]。また、一時期イギリスに入国禁止になっていた。
- その極端な思想から、過去には市議会議員時代、暴漢に襲われていることもあり、常に厳戒な警戒態勢が敷かれている。
- 母親はオランダ人とインドネシア人とのハーフで、ウィルダースの金髪は染められたものである[8]。
脚注[編集]
- ^ “橘玲の世界投資見聞録”. ダイヤモンド・オンライン (2017年2月2日). 2021年2月27日閲覧。
- ^ 「オランダのトランプ」敗北宣言 「愛国主義止まらぬ」『朝日新聞』2017年3月16日閲覧。
- ^ http://www.guardian.co.uk/world/2008/feb/17/netherlands.islam
- ^ http://www.haaretz.com/hasen/spages/1093861.html
- ^ POP, VALENTINA. “トランプ氏に足引っ張られる「オランダのトランプ」”. WSJ Japan. 2021年4月19日閲覧。
- ^ “What to Know About Geert Wilders, the 'Dutch Trump'”. Time. 2021年4月19日閲覧。
- ^ http://www.foxnews.com/story/0,2933,324406,00.html
- ^ “Geert Wilders, Reclusive Provocateur, Rises Before Dutch Vote”. ニューヨーク・タイムズ (2017年2月27日). 2018年4月6日閲覧。