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バハムート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
巨大魚(バハムート)は、その背に巨大な牡牛(クーユータ)を載せ、牛には緑色の風信子(ヒヤシンス石)盤が載り、その上に大地を担ぐ天使が乗る[1]
—スリューリ (Surüri)による、オスマン・トルコ語訳本カズウィーニー英語版宇宙誌『被造物の驚異英語版』。トプカプ宮殿博物館蔵、MSSA A 3632、第131a葉[3]

バハムートアラビア語: بهموتbhmwt, Bahamūt/Bahmūt)は、イスラムの伝承に登場する巨大な魚またはクジラである(大海蛇とされる場合もある[4])。

イスラムの宇宙誌を載せる博物誌文献には、「神は大地を天使に背負わせ、天使の足場に岩盤を、岩盤の支えに巨大な牛を、牛を乗せるために巨大な魚を配置した[注 1]」と言う宇宙観が存在する。ただしこれはコーランハディースに存在するものではなく、ユダヤの伝承がイスラムの伝承に混じって生まれたものだと考えられている。

名前は文献ごとに、あるいは同じ文献であっても写本による差異が見られ、バルフートبلهوتblhwt, Balhūt)などとも書かれる。また、ルティーヤーلوتياlwtya, Lutīyā)などの名前も見られる。

語源

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名前(بهموتbhmwt)は聖書『ヨブ記』のベヒモスבהמותbhmwt)の借用だとされる[1][注 2]。この巨魚の名前の遡源が陸の獣であるとされるベヒモスというのは整合性を欠くが[8]、これについては牛をベヒモス、魚をレヴィアタンと比定すべきを、あべこべにしたという指摘がある[9]

一部のイスラム写本では、牛の名をクユーター کیوثا‎ (kywṯa) もしくはクユータン کبوثان‎ (kywṯan) 等と記すが、レヴィアタンのアラビア語形である لويتان‎ (lwytan)[注 3]の誤写であると論じられる[10][注 4]

要約

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アラビア語の宇宙誌をエドワード・レイン英語版による要約に従えば、以下のようになる。

が地球[注 5]を創った時、それは水に浮く船のように揺れて不安定だったので、神は地球を背負う天使を送った。天使は地球を両肩に乗せ両手で東西の端を持って支えたが、天使には足を置く場所がなかった。そこでその下に足場となる宝石[注 6]の岩盤を置き、それも不安定だったのでその下に岩を支える牛クユーター(Kuyootà)を配し、さらに牡牛の足場として巨大魚バハムートを配して、そうして地球は安定した[11][注 1]

バハムートの巨躯は、全世界の海洋をその鼻孔に入れても、砂漠に置かれた芥子粒ほどしかならないと比喩される[11]。また、その巨大さと目の輝きのために、誰もその姿を見ることが出来ないとされる。

その巨魚を支えるのは辺り一面の水であり、その水域の下には暗闇があるが、そのさらに深淵は何があるか人には知れない、とされる[11]

アラビア語原典

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レインが記述したような内容のアラビア語の『宇宙誌』を載せた原典(13世紀以降)は大同小異で数種ある。

原典に違いがなくとも、アラビア語を他の言葉に訳す過程で差異が生じている単語や表現もある。本稿の「巨魚」の原語は「フート」(حوت, hūt)であるが、これは、「魚」とも「鯨」とも訳される[12]。また、天使の立ち台の岩石(宝石)は、原語では「ヤークート」(ياقوت , yāqūt)だが、これは色や種類の不特定な宝石で[13]、レインは「ルビー」だとするが[注 7]、原典の多くは緑色だと明言し、「緑色のヒヤシンス石」などと訳される[15][16][注 8]。イスラムの伝承では空の青さは世界の果てを取り囲む緑色の宝石でできた山「カフ山英語版」の色を反射したものであるとされ、この、牛の乗った岩をそれと関連付ける話も見られる[注 9]

カズウィーニー系統
ダミーリー英語版1405年没)は、レインが要約の原典と明記していて、レイン要約に多く合致するが[注 10]、バハムート(フランス訳 Bahmaût)の巨大さに関する比喩が芥子粒でなく「一盛りの砂」となっており、牛の名も相当違っている[注 11][14]。また、ダミーリーはザカリーヤー・カズウィーニーの書籍の転記に過ぎないともいわれている[注 12][19]
カズウィーニー(1283年没)による博物録『被造物の驚異と万物の珍奇英語版』は、昔の宇宙観のひとつとして[注 13]、この天使と牛と魚に支えられる構造を紹介している。魚の名前はバハムート(Bahamūt)[12]。牛の名前は"Kīyūbān/Kibūthān"[20]、"Kuyūthā"、"Kiyūthān"[21]などで、目と耳と口と舌と脚をそれぞれ4万ずつ持つ[22][注 14]
いずれの文献ともワフブ・イブン・ムナッビフ英語版(8世紀没)の談としこれを語っており[27]、同じ説話が時代とともにあるいは写本のミスで変化していったと考えられる。
ヤークート系統
イブン・アル=ワルディー英語版 (1348年没) の著述作品『驚異の真珠』は、レインが異聞の資料として挙げている文献であるが、当該部分はヤークート・アル=ハマウィー (1229年没)による地理学辞典『諸国集成』を再構成・集約しただけのほぼ丸写しだとも、別の文献を間接的に介した剽窃とも言われている[28]
ヤークートもカズウィーニーと同様に様々な宇宙観を記載し、その中で、信じるに値しない逸話と前置きしつつこれを紹介する。
こちらの二文献では、巨魚の名前がバルフート(Balhūt)になっている[29][30][31][注 15]。牛は4万の角と4万の脚を持ち[33][注 16]、名前は述べられない。さらに、神が配置した順序が、天使、牛、岩盤となっており(天使の足が牛に届かなかったので岩盤を牛の背の瘤の上に乗せた)[5][6][注 17]、そして牛の次に「七つの天地ほどの厚みの砂丘」[注 18]が置かれてから、その下に魚が置かれる[34][6][5][5]
加えて、牛の呼吸が潮の満干を起こすことと、魚が地震と関係することが記される[35][36]§地震については後述)。また、巨魚と巨牛が海の水を飲み、満腹になると興奮する[37]、あるいは満腹になった時に海が溢れて再生の日(終末)が訪れると記される[18][38]。また、世界の階層構造について、「地球→水→天使→岩→牛→砂丘→魚→不毛な風[注 19]→闇のベール→湿った地面[注 20]→人知の及ばぬ領域」という異説を載せる。
諸預言者伝
この巨魚や巨牛関わる宇宙誌が記載される最古の文献は、サラビー英語版編とキサーイー英語版編の二編の『諸預言者伝』英語版とされている[39]
アル=サラビー編を引用すると、巨魚(巨鯨)にはいくつもの通称があることが次のように説明される「神は巨魚 (ヌーン)を造り給うたが、これは巨大な鯨であり、本名(イスム)をルティーヤー(Lutīyā)、添え名(クンヤ)をバルフート、あだ名(ラカブ)をバハムートという」となっている[7][40]

ヌーン( نون‎ )

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コーラン68章『』(القلم , Al-Qalam)は「ن وَالْقَلَمِ وَمَا يَسْطُرُونَ(ヌーン、筆とその書いたものにかけて)」という文言で始まる。このヌーン( ن )はMuqattaʿat(حُرُوف مُقَطَّعَات :神秘文字)と呼ばれるコーランの章のいくつかの冒頭に現れる文字のひとつであり、その解釈は諸説あるが、タバリー(923年没)などのタフスィール(コーランの解釈)文献において、「イブン・アッバース(687年没)曰く、それは地球を背負う魚(حوت‎ , hūt)であり、神は最初にを創りそれでこの世の運命を記述し、次にヌーンを創りその上に大地が創られた」と述べられている[注 21][注 22]

タフスィールのいくつかにおいてそのヌーンの別名としてバハムートが挙げられており、上記の『諸預言者伝』の編者アル・サラビー(1035-1036年没)もそれを述べる。アル・バガウィー(1122年没)に基づくと[41][注 23]、その魚の名前をアル・カルビー(819年没)とムクァティル(776年没)は「يهموتyhmwt, Yhmūt[注 24]أبو اليقظان محمد بن الأفلح|アブ・アル・ヤクザン(894年没)とアル・ワクィディー(823年没)は「ليوثاlywṯa, Layūthā」[注 25]、カァブ・アル=アフバール (656年頃没)は「لويثاlwyṯa, Lawīthā」[注 26]アリー・イブン・アビー・ターリブ(661年没)は「بلهوتblhwt, Blhūt」[注 27]と呼んだと言う[注 28]

アル・サラビーとアル・バガウィは『筆』のタフスィールの中で、「地球を支える天使と牛と魚」の逸話も述べており、どちらも内容は概ね同じである。天使→牛→(牛の上に)宝石の岩、の順に置かれ、次に七つの天地ほどの厚みのある「岩」が置かれて、魚が置かれる。魚の下は水でその下に闇がありその先に人知は及ばない。牛は4万の角と4万の脚を持つ。また、牛の呼吸によって潮の満ち干がおきると書かれ、下記の魚と地震の話[注 29]もカァブ・アル=アフバールによるものとして紹介される。また、アル・サラビーでは天使の立つ石の色が赤い。[42][43][44]

カズウィーニーに先立って書かれた、ムハンマド・ブン・マフムード・トゥースィー著の 『被造物の驚異と万物の珍奇』(a.1175-1194)[注 30]に、このヌーンは「頭上に世界を乗せている魚」と書かれる他、「ある舟が(あまりに大きいためにそれが何かも分からず)その輝く両目の前を通り過ぎた」などいくつかの逸話が紹介されている。[45]

地震

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ヤークート所収の説話には、イブリース(イスラムの悪魔)が巨魚をそそのかして、地震を発生させようとしたが、神が魚の目に羽虫を差し向けて注意を引きつけこれを収めた(異説では、神が刀状の魚を遣わすと、その姿に心酔した巨魚が、目を奪われた)とある[5]イブン・イヤースの『Badāʼi al-zuhūr fī waqāʼi al-zuhūr』[注 31]では、イブリースは魚を誘惑するのに失敗した後に牛に向かって誘惑し、同じく神が動物を送ったために失敗する[46]

同様の説話は、アル=サラビー編『諸預言者伝』にもあるが、そちらでは神が何かしらの生物を鼻経由でその脳に達しさせ、巨魚ルティーヤーを屈服させたとある[47]。さらには説話の語り手をカァブ・アル=アフバール英語版(7世紀没)としているが[47]、この人物は、ユダヤ教からの改宗者で、ユダヤ=イスラームの伝統をアラブ人に伝えた最古の権威と言われている[48][49][注 32]

このように地震を巨魚と結びつけた一例もあるが、イスラム文化圏では一般的に巨牛の地震発生説や、カーフ山にちなむ説のほうが敷衍している[51][52]。ヤークートは、地球を支える天使が地震を起こすと言う説話も載せている。

アルゼンチンの作家ボルヘスは、日本の「地震魚」(なまずが暴れると地震が起こるという俗説)の由来はバハムートであると指摘した[53]

民俗学者の大林太良の研究によれば、地震牛の民間信仰はイスラーム圏に集中して分布し(北アフリカ、アラブ半島、パキスタン、マレー半島など)[54]、「世界魚が動くと地震を起こす」というモチーフは、日本全土をはじめ、中国やインドシナに分布するという[55]

ボルヘス

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「バハムート」の項はまた、作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『幻獣辞典』に収録された。レイン英語版を主要資料として書かれている[56]

千夜一夜物語

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千夜一夜物語』の第496夜に登場するイサ(イエス・キリスト)が見た巨魚は、名前は明記されないが、その上の巨牛が岩と天使と大地を支えるという設定になっており[57][58]、バハムートのことであるとボルヘスは考察した[59][60][注 33]

この物語では、イサは神に魚の巨大さを把握できたか問われるが、巨魚が通り過ぎるのを見るなり失神したイサは、魚は見えなかったが、その全長が三日の行程ほどもある牛を見たと返答する。それは牛ではなく魚の頭であったと神に諭される[58]

また、世界を最下層で支えるのが大蛇ファラク英語版としている[58]

大衆文化

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以下は、いずれも爬虫類を思わせるドラゴンの姿でデザインされた同名のキャラクター。ダンジョンズ&ドラゴンズは現代のファンタジー作品に強い影響を与えた作品であり、現代フィクションにおいてバハムートと名のつくものは、ドラゴンの姿に寄せる文化が根付いている。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 配列と同じく、天使→岩盤→牛の順で創造したという原典もあるが(カズウィーニー等)、別の原典[5][6](最古文献[7]を含む)によれば、創造順は天使→牛→岩盤で、岩盤は牛の背瘤の上に挿入したとある。
  2. ^ ヨブ記の「ベヒモス」の現代のアラビア語における表記と発音はبَهِيمُوثُbhymwṯ, bahīmūthu(バヒームース)
  3. ^ 現代の表記と発音はلَوِيَاثَانَlwyaṯan, Lawiyāthān(ラウィヤタン)
  4. ^ 厳密にいえば、ヴュステンフェルト編の表記 کیوبان‎(kywban) / کبوثان‎(kywṯan)を、このように校訂すべきと独訳者のエテ(Ethé)は付注している
  5. ^ アラビア語原文الأرض‎, alʿarḍ。英語のthe earthと同語源で大地とも地球とも訳せるが、後述のカズウィーニー、ヤークートともに、大地は球体であるとしている
  6. ^ 詳細は後述
  7. ^ ペロン仏訳にもみられる[14]
  8. ^ それ以外に緑色とされている原典を挙げる。たとえば「緑のコランダム」("green corundum")が ヤークート・アル=ハマウィーの地誌の英訳に[5]、「緑のエメラルド」(対格 : smaragdum viridem)がイブン・アル=ワルディー英語版の『驚異の真珠』ラテン訳に[17]、「緑石」("green rock")が最も古い文献ひとつ、アル=サラビー英語版の『諸預言者伝』英訳にみられる[7]
  9. ^ ヤークート書ではこの岩が伸びて世界の周囲を取り巻いたとする[18]
  10. ^ 牛の目や足数も4千なのでレインと一致する。
  11. ^ ペロン(Perron)によるフランス語訳と比べた場合。ペロンによれば牛名は"Rakaboûnâ"。
  12. ^ ダミーリーの古い刊行本の、本文ではなく欄外ところに、カズウィーニーの宇宙誌の抜粋が刷られていた。
  13. ^ カズウィーニーはその他にピタゴラスの地動説なども挙げている
  14. ^ この作品は手写本の数が多く[1]写本ごとの差異があり、例えば、牛の目や足の数をレインは4千とする[23]
  15. ^ ただし「バハムート」とするアル=ワルディーの刊行本もある[32]
  16. ^ こちらも写本間の差異が見られ、それぞれの数は40である場合が有る。
  17. ^ より古いアル=サラビー編『諸預言者伝』にもみられる[7]
  18. ^ 天地が七つ分の厚みではなく、「七つの天地」の厚み。イスラムの伝承では天地は七つに区分され(コーラン23:86)、この「地球を支える天使と牛と魚」という宇宙観においても地球自体の構造はそう説明される。
  19. ^ الريح العقيم‎。タフスィールに登場する言葉で、アル・タバリーによると「植物を受粉させない風」
  20. ^ Chalyan-Daffner[6]の訳に基づく
  21. ^ アラビア文字やヘブライ文字などのアブジャドの多くでは ن の文字名であるヌーン(نون‎)それ自体が「魚」を意味する
  22. ^ ヌーンの解釈としてはその他に、インク壷、書板など様々な説がある。
  23. ^ アル・サラビーの方が年代が古いが、カァブ・アル=アフバールによる呼び名がlwsaともlwyṯaともなっており記述に混乱が見られるので、仮にアル・バガウィーを挙げる。
  24. ^ アル・クルトゥビー(1273年没)では「بهموتbhmwt」」
  25. ^ アル・サラビーでは「لوسا‎ , lwsa
  26. ^ アル・クルトゥビーでは「لوثوثاlwṯwṯa」、アル・サラビーでは「لوتياlutya
  27. ^ アル・サラビーでは「يلحوتblhwt」、アル・クルトゥビーでは「يلهموتاblhmwta
  28. ^ 写本ごとの差異もあり表記は安定しない。特に بـ(B)と يـ(Y)のような点(إِعْجَام , iʻjām)で区別される文字は置換が生じやすい。
  29. ^ アル・クルトゥビーもこれは紹介する
  30. ^ カズウィーニー著と同名だが別の書籍である
  31. ^ 彼は同名の著作をふたつ残しているが、その内、「Bad’ al-halq wa-sirat al-anbiya’」とも呼ばれる方である(著名なエジプト史の方ではない)
  32. ^ なお、イブン・アル=ワルディーにも所収される[50]
  33. ^ バートンは既にこの巨牛について、ペルシアの「大地の牛」に相当、某小説の「世界開闢論」を参考など付注している[58]

出典

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  1. ^ a b c Streck, Maximilian (1936), “Ḳāf”, The Encyclopaedia of Islām (E. J. Brill ltd.) IV: p. 615, https://books.google.com/books?id=7CP7fYghBFQC&pg=PA615 
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  3. ^ Berlekamp, Persis (2011) Wonder, Image, and Cosmos in Medieval Islam. Yale University Press. p. 197 and fig. 79, apud Ramaswamy[2]
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  5. ^ a b c d e f Jwaideh (1987), p. 34.
  6. ^ a b c d Chalyan-Daffner (2013), pp. 217–218.
  7. ^ a b c d Brinner (2002), p. 7.
  8. ^ Chalyan-Daffner (2013) , pp. 237–238 及び 注271。"太古の文献のどこにもベヒモスが水棲だとする記述は見えない"ため(Heinen, Islamic Cosmology, p. 235より引用)。
  9. ^ Guest, Grace D.; Ettinghausen, Richard (1961), “The Iconography of a Kāshān Luster Plate”, Ars Orientalis 4: 53, note 110, http://www.jstor.org/stable/4629133, "The passage in Qazwīnī dealing with these ideas is on p. 145 of Wüstenfeld's edition (where the names of the two animals are confused with each other and where also the Leviathan appears in a corrupt Arabic form form; see also tr. Ethé, p. 298" 
  10. ^ Ethé (1868)独訳カズウィーニー著『被造物の驚異と万物の珍奇』, p. 488、巻末注。Wüstenfeld編本 p. 145, 5行目に対する注。
  11. ^ a b c Lane, Edward William (1883), Lane-Poole, Stanley, ed., Arabian society in the middle ages: studies from the Thousand and one nights, London: Chatto & Windus, pp. 106-107, https://archive.org/stream/arabiansocietyin00laneuoft#page/106/mode/2up  (英語)
  12. ^ a b Chalyan-Daffner (2013)、 p. 216、注198。
  13. ^ Rustomji, Nerina (2013). The Garden and the Fire: Heaven and Hell in Islamic Culture. Columbia University Press. p. 71. https://books.google.com/books?id=YVasAgAAQBAJ&pg=PT95 
  14. ^ a b Ibn al-Mundir, Abū Bakr b. Badr (1860), Le Nâċérî: La perfection des deux arts ou traité complet d'hippologie et d'hippiatrie arabes, 3, Perron, Nicolas (tr.), Bouchard-Huzard, p. 615, https://books.google.com/books?id=SBk-AAAAcAAJ&pg=PA481 : p. 457の箇所に対するPerron の巻末注14。
  15. ^ "Felsen aus grünem Hyacinth"、エテによるカズウィーニーのドイツ訳、Ethé (1868), p. 298。
  16. ^ "green jacinth", シュトレックによる『イスラーム百科事典』内のカズウィーニーの宇宙誌に関する英語での要約、Streck (1936), p. 615
  17. ^ Ibn al-Wardi (1835), pp. 36–37.
  18. ^ a b Yāqūt Ibn ʻabd Allāh Al-Ḥamawī (1150 - 1239). "معجم البلدان" (Mu‘jam al-Buldān) published in 1993 by دار صادر pp. 23-24.
  19. ^ Streck (1936), "al-Ḳazwīnī", Ency. of Islām, p. 844.
  20. ^ Chalyan-Daffner (2013)、p. 214、注195 でWüstenfeld編本のアラビア語からラテン文字に書写。
  21. ^ Qazwīnī, Zakarīyā ibn Muḥammad, (13c.) "The Wonders of Creation." published in 1280 in Wasit in Iraq: img. 165. archived by Library of Congress
  22. ^ Chalyan-Daffner (2013) p.215.
  23. ^ ドイツで出版されたWüstenfeld編本
  24. ^ Ethé (1868), p. 297.
  25. ^ Chalyan-Daffner (2013)、p. 216と注199。
  26. ^ Lane (1883)、 p. 107、注2。
  27. ^ カズウィーニーでの当該箇所は"Wahb ben Munabbih sagt...(曰く)"(ドイツ語訳では)に始まっており[24][25]。ダミーリーについては、レイン自ら"Ed-Demeeree, on the authority of Wahb Ibn-Munebbih"としている[26]
  28. ^ Jwaideh (1987)、 p. 19、 注4。
  29. ^ Chalyan-Daffner (2013)、 p. 216、 注198。(『真珠』AH1358/西暦1939年カイロ版、版元Maṭbaʿat Muṣtafā al-Bābī al-Ḥalabī、p. 16, 15)
  30. ^ 『真珠』ラテン語訳では"Belhut", Ibn al-Wardi (1835), pp. 36–37
  31. ^ Jwaideh (1987)、p. 34:ヤークート本文英訳"Balhūt"
  32. ^ Jwaideh (1987)、p. 34、注 4:Ibn al-Wardi, Kharīdat, p. 14.. "bahmūt"。p. 19(『真珠』はAH1324/西暦1906年カイロ版、p. 14)。
  33. ^ Chalyan-Daffner (2013) p.215.
  34. ^ Lane (1883)、 p. 107、注 3。
  35. ^ Jwaideh (1987), p. 34Badahl, 1582.
  36. ^ Lane (1883)。 p. 106、注 1。
  37. ^ Chalyan-Daffner (2013), pp. 216–217.
  38. ^ Ibn al-Wardī (14c.) "Kharīdat al-ʻajāʼib wa farīdat al-gharāʼib, [990, i.e. 1582]." (Isl. Ms. 606), copied in 1582 in Badahl, pp. 23-25.
  39. ^ Jwaideh (1987), p. 34、注 1。
  40. ^ Chalyan-Daffner (2013), p. 235.
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  55. ^ 大林太良 (1979)、『神話の話』、pp. 93-96。
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  58. ^ a b c d Burton, Richard F. (1885), “Four hundred and ninety-sixth night”, A Plain and Literal Translation of the Arabian Nights: Now Intituled The Book of the Thousand Nights and a Night (Burton Club) 5: pp. 323–325, https://books.google.com/books?id=BDsOAAAAIAAJ&pg=PA323  (英語)
  59. ^ ボルヘス, ホルヘ・ルイス; ゲレロ, マルガリータ (1998), 柳瀬尚紀 (訳), “バハムート”, 幻獣辞典 (晶文社) 
  60. ^ Borges, Jorge Luis; Guerrero, Margarita (2005). Book of Imaginary Beings. Andrew Hurley (trans.). New York: Viking. pp. 25–26. ISBN 9780670891801. https://books.google.com/books?id=bn4NAAAAYAAJ  (英語)
  61. ^ 初出のGreyhawkではその名前は使われておらず、"The Dragon King"、"The Platinum Dragon"とだけある。
  62. ^ こちらも同じく初出では"The Dragon Queen"、"The Chromatic Dragon"とあり名前は無い。
  63. ^ ファイナルファンタジーは上記ダンジョンズ&ドラゴンズに強い影響を受けており、こちらでもバハムートは善性の存在として登場する。またティアマットも敵側として登場する。

参考文献

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1次資料
2次資料

関連項目

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