ステージママ
ステージママ(英語: stage mother、ステージマザー)とは、子役やタレント、演奏家などとして活動する子供の母親のことである。この言葉は、自分の子供を特別扱いするよう周囲に強要したり、自分の夢を託すために子供に過度のプレッシャーをかけていたりすることを示唆するような、ネガティブな意味合いで使用されることもある[1]。
ママージャー
[編集]ステージママは、自分の子供の公式なマネージャーになることもあり、子供の仕事に関する交渉において、子供の代理を務める。このようなマネージャーは、映画業界ではしばしば「ママージャー」(momager)と呼ばれている[2]。著名な「ママージャー」には、ローズ・トンプソン・ホービック(ジプシー・ローズ・リーとジューン・ハヴォックの母)、ディナ・ローハン(リンジー・ローハンの母)、エセル・ガム(ジュディ・ガーランドの母)、テリー・シールズ(ブルック・シールズの母)、スーザン・ダフ(ヒラリー・ダフの母)、カトリーヌ・ベルコジャ(マイウェン、イジルド・ル・ベスコらの母)、加藤喜美枝(美空ひばりの母)、藤圭子 (宇多田ヒカルの母)、宮沢りえの母(通称「りえママ」)、山本加寿子 (山本耕史の母)、安達有里 (安達祐実の母)などがいる。
ステージパパ
[編集]母親ではなく父親が同様の役割を果たすこともあり、その場合は「ステージパパ」(stage father)と呼ばれる。著名なステージパパとして、ジョセフ・ジャクソン(マイケル・ジャクソンなどのジャクソン5の父)、マレー・ウィルソン(ザ・ビーチ・ボーイズの3人のメンバーの父)、ジョー・シンプソン(ジェシカ・シンプソン、アシュリー・シンプソンの父)、ジェフ・アーチュレッタ(デヴィッド・アーチュレッタの父)、マシュー・ノウルズ(ビヨンセとソランジュの父)、アイラ・デビッド・ウッド3世(エヴァン・レイチェル・ウッドの父)、キット・カルキン(マコーレー・カルキンらの父)などが知られている[3]。歴史的には、レオポルト・モーツァルトが挙げられる。彼は息子ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが幼い頃からその音楽の才能を認め、それを最大限に活用した[4]。
セレーナの父のエイブラハム・キンタニーヤ・ジュニアは、セレーナの歌の才能を見出し、家族でバンド、セレーナ・イ・ロス・ディノスを結成した。
スクリプト・マザー
[編集]この用語の変形として「スクリプト・マザー」がある。これは、自分の子供をわざと惨めな目に遭わせ、それをネタにして小説や脚本、漫画などの自身の作品を執筆する女性作家を揶揄する言葉である。
スクリプト・マザーの例としては、漫画家のリン・ジョンストンが挙げられる。チャールズ・シュルツやバークリー・ブレシドなどの多くの漫画家が架空のキャラクターを作り上げているのとは対照的に、ジョンストンは漫画『フォー・ベター・オア・フォー・ワース』(For Better or For Worse)で自分の子供(と夫)を食い物にしていると批判されてきた。ジョンストンの子供たちは、漫画のキャラクターと比較されていじめられたり、恥ずかしい思いをして来たため、最終的には学校を退学し、生徒の行動に厳しい規制がある私立学校に転入した[5]。
脚注
[編集]- ^ “Living Vicariously through Children with a Twist” (英語). Psychology Today. 2018年3月21日閲覧。
- ^ “From Beyonce To Britney Spears, Is It Ever A Good Idea To Be Managed By A Parent?”. 15 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。12 October 2014閲覧。
- ^ “The father from hell?” (英語). (1996年11月9日). ISSN 0307-1235. オリジナルの2014年10月21日時点におけるアーカイブ。 2018年3月21日閲覧。
- ^ Holmes, Edward (1845). The Life of Mozart Including His Correspondence
- ^ Aaron Johnston "Kate and I were constantly bullied due to the strip" Suddenly Silver, 25 Years of FBOFW, 2003