イオン所沢店

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イオン所沢店
ÆON TOKOROZAWA
店舗概要
所在地 359-1116
埼玉県所沢市東町五丁目22番
座標 北緯35度47分21.1秒 東経139度28分11.9秒 / 北緯35.789194度 東経139.469972度 / 35.789194; 139.469972 (イオン所沢店)座標: 北緯35度47分21.1秒 東経139度28分11.9秒 / 北緯35.789194度 東経139.469972度 / 35.789194; 139.469972 (イオン所沢店)
開業日 1981年11月26日(ダイエー所沢店)
閉業日 2019年9月30日(イオン所沢店)
正式名称 東栄ビル[1]
施設所有者 株式会社 東栄
施設管理者 株式会社 東栄
イオンリテール株式会社
敷地面積 23,778 m²
延床面積 51,335 m² 
商業施設面積 24,497 m²
※イオン:18,410㎡
中核店舗 イオン所沢店
店舗数 ÆONと79の専門店
営業時間 7:00 - 22:00(地下1階)
9:00 - 22:00(1階)
9:00 - 21:00(2階 - 7階)
駐車台数 535台
前身 所沢東映映画館

ダイエー所沢店
後身 TOCOTOCO SQUARE
最寄駅 所沢駅
外部リンク イオン所沢店
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イオン所沢店(イオンところざわてん)は、埼玉県所沢市東町五丁目に所在していたイオンリテール株式会社が運営する総合スーパー(GMS)。1981年11月に開業してから2016年3月に転換するまではダイエー所沢店であり、ダイエー時代の店番号は0351[注 1]ネットスーパー取扱店舗。2019年9月30日に閉店した[2]

イオン所沢店の跡地は、TOCOTOCO SQUAREとなっている。

概要[編集]

埼玉県道337号久米所沢線沿線に立地する。1981年昭和56年)11月に開業した。売場面積では所沢市内の商業施設で2番目に広い売場面積を有する。

1973年に日吉町商店街が西武流通グループ(のちのセゾングループ)に当地への出店要請を断られ、同年10月にフジタ工業を通じてダイエーに出店を要請した。同年11月にダイエーが出店の意向を示し、翌1974年10月には商店街側に正式に出店の申し入れを行った。

ダイエーの出店決定後、西武グループや土地所有者である東栄を巻き込んだ抗争に発展。西武側はグループ企業社員寮を出店予定地に建てる[3]など抵抗し、ダイエーは店舗規模の縮小やオープンの遅れを余儀なくされてしまう[4]

開業に漕ぎ着けてから6年後の1987年、西武セゾングループが所有し続けていた土地を地権者東栄に譲渡[5]。1988年9月から全フロアで増床工事を行い、同年10月にリニューアルオープンした[6]

2005年平成17年)2月、経営再建中のダイエーが発表した閉鎖リストに所沢店がリストアップされる。同時期には丸井所沢店も撤退を発表しており、地元の存続運動の末に営業継続が決まった。

2016年(平成28年)にイオンリテールに移管され、店舗ブランドがイオンに移行。2019年令和元年)9月30日、一部テナントを残し(後述)閉店した。

沿革[編集]

ダイエー所沢店時代の建屋
ダイエー旧ロゴ時代の所沢店
  • 1978年昭和53年)8月 - 大店法第3条の届出を完了。
  • 1981年(昭和56年)11月25日 - 東栄ビル7階で「東栄ビル竣工・ダイエー所沢店開店記念パーティ」が行われる。
  • 1981年(昭和56年)11月26日 - ダイエー所沢店開業。
  • 1988年(昭和63年)9月 - セゾングループより西友フーズ社員寮跡地を譲受して増床工事を行いリニューアルオープン。
  • 2005年平成17年)2月 - ダイエー所沢店の閉鎖が発表される。
  • 2005年(平成17年)9月 - ダイエーが所沢店の閉鎖を正式撤回する。
  • 2005年(平成17年)9月30日 - 改装工事を施しリニューアルオープン。
  • 2008年(平成20年)9月13日 - 改装工事を施しリニューアルオープン。
  • 2016年(平成28年)3月1日 - イオンリテールに同店の営業権が承継[7]。ダイエー所沢店で継続。
  • 2016年(平成28年)3月6日 - ダイエー所沢店での営業を終了。
  • 2016年(平成28年)3月9日 - イオン所沢店として開業。 
  • 2019年(令和元年)

構造と店舗構成[編集]

イオン閉店後は、1階のアニメイト(イオン閉店前は3階[8])、ヤマダ電機(イオン閉店前は6階)、ムサシノクリーニング(イオン閉店前は地下1階)のみが営業していた。その後、2020年9月より、「TOCOTOCO SQUARE」となり、複数の店舗が順次入店し、営業している。

イオン閉店時点では直営売り場の地下1階は食料品およびフードコート、1階は服飾雑貨など、2階は婦人服、3階は子供服と玩具・文具など、4階は紳士服、5階は寝具・インテリアなどを扱っていた。6階と7階は専門店フロア、屋上は駐車場であった。

このほか、クレディセゾンATMが設置されていた[12]

かつて存在していた主なテナント[編集]

売上(ダイエー時代)[編集]

この統計は、日経流通新聞(現・日経MJ)および日本経済新聞が調査して順位付けしたものである。ダイエー所沢店は西武グループの牙城で事実上の下克上を果たす勢いで売上が伸びていった。

年度 スーパー業界 ダイエー内 小売総合 売場面積 売上
1982年 20位 9位 なし 21位 122億700万円
1983年 23位 10位 なし 15位 118億600万円
1984年 22位 9位 なし 17位 120億1900万円
1985年 17位 7位 なし 18位 127億2400万円
1986年 20位 8位 なし 19位 126億6500万円
1987年 20位 9位 なし 21位 132億9500万円
1988年 23位 12位 なし 4位 141億4100万円
1989年 23位 11位 なし 5位 144億8000万円
1990年 25位 13位 なし 5位 150億円
1991年 26位 11位 208位 なし 152億9600万円
1992年 29位 11位 不明 なし 不明
1993年 32位 10位 232位 なし 143億5300万円

エピソード[編集]

ダイエー開店当初より、所沢市を本拠地とする西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)の優勝記念セールを地元商店街と共同で長年にわたり行っていた。1989年に福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)が誕生してもそれは続けられたため、ライバル球団の優勝セールを行うという異例の事態となった[注 2]

しかし、1999年に奇しくもホークスとライオンズが優勝争いをするようになると、ダイエー店頭にテレビが置かれてホークスの試合中継が行われ、福岡ダイエーホークスとしての初優勝を決めた瞬間に店員により樽酒鏡開きが行われ、来客たちに振舞われた。翌日からホークスの優勝記念セールが行われ、地元商店街も「あっぱれ おめでとうダイエー所沢店さん」というを掲げてダイエー所沢店を祝うという、異例の事態となった[13]

交通[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 公式サイトの当該店舗URL末尾は「shopid=0309」と表記される。
  2. ^ ダイエー小平店など西武沿線の他の店舗でも同様であった。

出典[編集]

  1. ^ 県報(東栄ビル:変更平成21年8月6条1項) - 埼玉県 2012年8月4日閲覧
  2. ^ a b “イオン所沢店が閉店へ…38年の歴史に幕 グランエミオ所沢との競争に勝てず 他のイオンより苦戦の理由は”. 埼玉新聞. (2019年6月27日). http://www.saitama-np.co.jp/news/2019/06/27/07_.html 2019年6月28日閲覧。 
  3. ^ ダイエー写真集 所沢店(同写真に寮が写っている)”. 学校法人中内学園. 2023年4月10日閲覧。
  4. ^ 三浦悦子『スーパーが危ない ダイエーが危ない(エール出版社)』 p.98 - 100
  5. ^ 日経流通新聞 1987年1月22日 『ダイエー所沢店増築 来春メド、最大の店舗に』より
  6. ^ 日経流通新聞 1988年8月2日 『ダイエー所沢店増築 西武セゾンが譲渡 いわくつきの土地**大人の**対応』より
  7. ^ 株式会社ダイエーの北海道・九州および本州地域におけるGMS事業ならびにSM事業の運営の承継に関する基本合意書締結のお知らせ”. 株式会社ダイエー (2015年4月9日). 2015年8月24日閲覧。
  8. ^ a b アニメイトイオン所沢フロア移転のお知らせ - アニメイト、2019年9月21日、同年10月27日閲覧。
  9. ^ イオン所沢店・アクセス - オレンジ歯科クリニック、2019年10月27日閲覧。
  10. ^ テックランド イオン所沢店(2019年10月27日時点でのウェブアーカイブ) - ヤマダ電機、2019年10月27日閲覧。
  11. ^ 所沢・ひばりヶ丘の歯科・歯医者ならオレンジ歯科クリニック - オレンジ歯科クリニック、2019年11月16日閲覧。
  12. ^ ATM ダイエー所沢店店頭(2019年9月29日時点でのウェブアーカイブ) - クレディセゾン
  13. ^ ダイエーの優勝

外部リンク[編集]