The Tourism Area Life Cycle

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The Tourism Area Life Cycleとは、R.W.バトラー(Richard.W.Butler)が1980年に提案した、観光地ライフサイクルに関するモデルである[1]。このモデルは、観光地域の発展プロセスの説明の観点で高評価を受けている[2]

概要[編集]

このモデルは、観光地の成長を、1. 探検段階(exploration)、2. 参加段階(involvement)、3. 発展段階(development)、4. 完成段階(consolidation)、5. 停滞段階(stagnation)、6. 衰退段階(decline)または再生(rejuvenation)の6段階として表現し[3]、観光客数と時間の関係性を示している[4]

バトラー自身も述べているが、S.W.Plogモデル心理学的市場分割にヒントを得ている。また、PLC(Product Life Cycle)のS字カーブを観光学的に具体化したモデルとも読み取れる。P.コトラーは、Marketing for Hospitality and Tourism で PLCの概念で代用し、さらにPlogモデルによるディスティネーションの分類で対応し、TALCモデルの活用を避けている。しかし具体的実務レベルでは、開発モデルのTALCとマーケティングの実用化理論(P.コトラーの研究)との接点が求められている。欧米では、一般的なこのモデルも、日本の観光系の書物では散見されない。近年アメリカでは、TALCの密度を上げる研究が散見され、モデル分析がその方法として、挙げられている。しかし日本では、その概念が理解されず(古いタイプの研究者によって)、研究が進展しないのが現状である。日本でのこのモデルの検証は、東京工業大学の十代田研究室をはじめ、数人の研究者がいるにすぎない。[要出典]2010年TTRA(Travel and Tourism Research Association)41回(USA)の年次大会で北海商科大学商学部の中鉢が、知床と軽井沢の事例報告をしている。しかしコトラーの研究との接点は、散見されていない[要出典]。また、TALCについて流通経済大学社会学部の中崎茂は『観光地域の発展と衰退』と訳している。

このモデルの信憑性が当時は問われて、その後多くの研究者が、各国で適性を検証した。最近その結果が、『The Tourism Area Life Cycle - Applications And Modifications / - Conceptual And Theoretical Issues』(ISBN 1-8454-1025-4 / ISBN 978-1845410254)VOL. I / VOL. IIで公表、出版された。観光開発では重要な論理であるが、日本ではまだ知られていない。翻訳本は皆無である。

原著論文[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ピアス・内藤 2001, p. 51.
  2. ^ 呉羽 2015, p. 54.
  3. ^ 石井 2002, p. 55.
  4. ^ 呉羽 2015, p. 53.

参考文献[編集]

  • 石井昭夫「観光地発展段階論の系譜」『立教大学観光学部紀要』第4巻第2号、2002年、 52-56頁。
  • ダグラス・ピアス『現代観光地理学』内藤嘉昭訳、明石書店〈明石ライブラリー〉、2001年。ISBN 4-7503-1384-X
  • 呉羽正昭「観光・レクリエーション」『地理学概論 [第2版]』上野和彦・椿真智子・中村康子、朝倉書店〈地理学基礎シリーズ〉、2015年、51-54頁。ISBN 978-4-254-16819-8