トゥルー・フェイス
「トゥルー・フェイス」(True Faith)は、ニュー・オーダーが1987年に発表した楽曲である。1994年にはこの曲のニュー・ヴァージョン「トゥルー・フェイス 94」もリリースされている。この項ではオリジナルシングルにカップリングされていた楽曲「1963」(1963)についても記述する。
「トゥルー・フェイス / 1963」
「トゥルー・フェイス」 | ||||||||
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ニュー・オーダー の シングル | ||||||||
初出アルバム『サブスタンス』 | ||||||||
リリース | ||||||||
ジャンル | ハウス | |||||||
レーベル | ファクトリー・レコード | |||||||
プロデュース | ニュー・オーダー、ステファン・ヘイグ | |||||||
ニュー・オーダー シングル 年表 | ||||||||
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オリジナルの「トゥルー・フェイス」は1987年、彼らの初のベスト・アルバム『サブスタンス』に先駆けて発売されたシングルであり、同アルバムにも収録されている。ファクトリー・レコードのカタログ番号はFAC 183。全英シングルチャートでは初のトップ10入りとなる最高4位[1]、また全米ビルボード誌では初の全米トップ40ヒットとなった(最高位32位)。
作曲とプロデュースにも参加したスティーヴン・ヘイグはペット・ショップ・ボーイズなども手掛けているプロデューサーで、バンドとのコラボレートはこれが最初である。その後リリースされたシングル「ラウンド&ラウンド」「ワールド・イン・モーション」やアルバム『リパブリック』などでも彼の名前をよく見るようになる。
当初、この曲の歌詞は、“Now that we've grown up together, they're all taking drugs with me" だったが、これではラジオで放送できないと判断したヘイグがメンバーを説得して上記歌詞の後半部分を “they are afraid of what they see” に変更させた逸話があるが、今でもライヴでは変更前の歌詞がよく使われている。
この曲は翌年公開された映画『再会の街/ブライトライツ・ビッグシティ』のサウンドトラックにシェップ・ペティボーンによるリミックス・ヴァージョンが収録された。このリミックス・ヴァージョンは1995年リリースのベスト・アルバム『ザ・レスト・オブ・ニュー・オーダー』にも収録されている。また2000年(日本では2001年公開)の映画『アメリカン・サイコ』のサウンドトラックにも収録された。
カップリング曲は「1963」。この曲はアメリカ大統領ジョン・F・ケネディをテーマにした楽曲である。ベスト・アルバム『サブスタンス』のCD盤にも収録されている。
シングルジャケット
ニュー・オーダー作品のジャケットのほとんどはグラフィックデザイナーのピーター・サヴィルが手掛けており、この曲も同様で青地の背景に枯れ葉が描かれたものであるが、裏には「NEW ORDER TRUE FAITH 1963」との文字が刻まれている。ちなみにベスト・アルバムの『サブスタンス』のジャケットはこれと同じ字体と配置で「NEW ORDER SUBSTANCE 1987」の文字が刻まれている。
日本国内盤
日本では1987年7月20日、ファクトリー・レコードの販売を行っていた日本コロムビアより12インチシングルとしてリリースされた。収録曲は以下のとおり;
- Side-A トゥルー・フェイス True Faith - 5:55
- Side-B 1963 1963 - 5:32
プロモーション・ビデオ
- 「トゥルー・フェイス」のPVは舞踏家・映像作家のフィリップ・ドゥクフレが監督を務め、1987年の Brit Awards PV賞を受賞した。後にフィリップは1992年のアルベールビルオリンピック開会式・閉会式の演出を担当することになる。
「トゥルー・フェイス 94」
「トゥルー・フェイス 94」 | ||||
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ニュー・オーダー の シングル | ||||
初出アルバム『ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダー』 | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ハウス | |||
レーベル | ロンドン・レコード | |||
プロデュース | ステファン・ヘイグ、マイク・スパイク・ドレイク | |||
ニュー・オーダー シングル 年表 | ||||
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1994年にリリースされたベスト・アルバム『ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダー』からのシングルカット作品で、このベストアルバム用に録音されたニュー・ヴァージョンである。しかしながらオリジナルとは大差なく、プロデューサーがオリジナルでは彼らとステファン・ヘイグだったものがステファン・ヘイグとマイク・スパイク・ドレイクに替わったくらいである。この『ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダー』にはこの曲と前述の「1963」を含め計4曲のニュー・ヴァージョンが収録されているが、このニュー・ヴァージョンについて彼らは一切ノーコメントである。全英シングルチャートでは最高位9位を記録した[1]。
日本国内盤
日本では1994年11月26日ロンドン・レコード作品の日本販売を行っていたポリドール(現・ユニバーサルミュージック)からCDシングルとして発売された。収録曲は以下のとおり。
- トゥルー・フェイス 94(レディオ・エディット) True Faith-94 (Radio Edit) - 4:28
- トゥルー・フェイス 94(パーフェクト・レディオ・エディット) True Faith-94 (Perfecto Radio Edit) - 4:05
- トゥルー・フェイス 94(パーフェクト・ミックス) True Faith-94 (Perfecto Mix) - 6:23
- トゥルー・フェイス 94 True Faith-94 - 5:34
- トゥルー・フェイス 94(TWAグリム・アップ・ノース・ミックス) True Faith-94 (TWA Grim Up North Mix) - 6:11
「1963 - 95」
前述の『ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダー』からは1995年に「1963」のニュー・ヴァージョンと、アーサー・ベイカーによるリミックス・ヴァージョンが収録されたシングルもリリースされた。全英チャートで21位を記録[1]。このアーサー・ベイカーによるリミックス・ヴァージョンは2003年リリースのCD-BOXセット『レトロ』にも収録されている。
日本ではシングルリリースされていない。
カバー
この曲にはいくつかのカバー・ヴァージョンが存在する。主なものは次のとおり。
- Ghoti Hook(1998年) - アルバム『Songs We Didn't Write』に収録
- Donots(2002年) - アルバム『Better Days Not Included』に収録
- Flunk(2004年) - アルバム『Morning Star』に収録
- Anew Revolution(2008年) - アルバム『Rise』に収録
- ジョージ・マイケル(2011年) - チャリティー団体コミック・リリーフのためにシングルとして発売
脚注
- ^ a b c “New Order|full Official Chart History”. Official Charts. 2023年1月19日閲覧。