野外博物館

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"ザ・オールドタウン" (Den gamle by) ? デンマークのアールフスの町にある野外博物館

野外博物館(やがいはくぶつかん、Open Air Museum)は、展示物が屋内ではなく、屋外にあり、見たり触ったりで体験して学んでもらうことに主眼を置いた博物館である。

一般に昔、あるいはある特定の時代の建物、暮らし、道具や手仕事をそのままに見せるといった目的で作られているものが多い。

広義な野外博物館には、地域の自然、産業、文化に焦点を当てるフィールドミュージアムと呼ばれる活動や、一般には、従来の博物館のように建物の中で展示、保存、学習などを完結するのではなく、屋外や地域を活動空間とする新しいタイプの博物館を指す。天然記念物や文化財、追跡などの現地保存も活動に取り込む動きがある

こうした発想の博物館は、19世紀末にナショナル・ロマンティシズム熱が高まっていたスカンジナビアで初めて作られ、その後ヨーロッパ、北米へと広まった。最初の野外博物館は、1881年に当時のスウェーデン=ノルウェー王国のオスカル2世クリスチャニア(現在のオスロ)郊外の夏の離宮にスターヴ教会などノルウェー各地の貴重な建物を移築させ、自身の名を冠した『オスカル2世コレクション』として保存、公開したのが始まりである(1894年に更に拡張して、『ノルウェー民俗博物館』と改名)。このコレクションに影響を受けて、正式な『博物館』としては世界で初めて1891年に建立されたのがスウェーデンのスカンセン野外博物館である。スカンセン野外博物館はSTOCKHOLM CARDの利用により入場無料となり、スウェーデン各地の民俗文化や建物のみならず、トナカイムース、水生動物等が見られる。最近では、フランスから始まったエコミュージアムという新しいタイプの野外博物館もある。エコミュージアムは地域住民の主体的な参加を重視し、また生態系の観察、保護を目指すの活動も含まれる。

海外の著名な野外博物館では、スイスバレンベルク野外博物館に、フィンランドセウラサーリ野外博物館など、昔の生活と暮らし方の博物館がヨーロッパには多い。アメリカにも独立戦争時代の歴史的な背景の中で当時の生活を体験させるような野外博物館がある。

発想としての、また設備、施設としての野外博物館のよくまとまった歴史ガイドは、 スウェーデンの博物館学者ステン・レンツホグ(Sten Rentzhog)の本『野外博物館 歴史と視覚的アイディアの将来』(Open air museums. The history and future of a visionary idea, 2007)などがある。

主な野外博物館(日本)[編集]

関連項目[編集]