訳経僧
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訳経僧(やっきょうそう)は経典の翻訳に従事する僧。特に、中国においてサンスクリットの経典を漢訳する僧をさすことが多い。鳩摩羅什や玄奘三蔵などが代表的。霊仙三蔵のような、日本人の訳経僧もいる。『梁高僧伝』の撰者である慧皎は十科の分類を行なった際、その筆頭に訳経の僧を挙げており、道宣の『唐高僧伝』、賛寧の『宋高僧伝』などの高僧伝類に、その分類が受け継がれている。
なお、チベット仏教において、サンスクリットからチベット語への翻訳を行った訳経僧(訳経師・訳師)は、ロツァワ(lotsawa, チベット文字:ལོ་ཙཱ་བ; ワイリー方式:lo tsA ba)と呼ばれ、代表的な人物として、ヴァイローツァナ、リンチェン・サンポ、マルパ・ロツァワなどがいる。
主な人物
[編集]二大訳聖
四大訳家
上記二人に加え、
その他
年代順訳経僧一覧
[編集]後漢
[編集]三国-西晋
[編集]五胡十六国
[編集]- 鳩摩羅什(梵: Kumārajīva, クマーラジーヴァ、344-413年、又は350-409年)
- 法顕(337-422年)
- 仏陀跋陀羅(梵: Buddhabhadra, ブッダバドラ、359-429年)
- 浮陀跋摩(梵: Buddhavarman, ブッダヴァルマン)
南北朝
[編集]- 畺良耶舎(梵: Kālayaśas, カーラヤシャス、382-443年)
- 曇無讖(梵: Dharmakṣema, ダルマクシェーマ、385-433年)
- 求那跋陀羅(梵: Guṇabhadra, グナバドラ、394-468年)
- 菩提流支(梵: Bodhiruci, ボーディルチ)
- 真諦(梵: Paramārtha, パラマールタ、499-569年)
- 闍那崛多(梵: Jñānagupta, ジュニャーナグプタ)
隋
[編集]唐
[編集]- 玄奘三蔵(602-664年)
- 義浄(635-713年)
- 善無畏(梵: Śubhakarasiṃha, シュバカラシンハ、637-735年)
- 実叉難陀(梵: Śikṣānanda, シクシャーナンダ、652-710年)
- 金剛智(梵: Vajrabodhi, ヴァジュラボーディ、671-741年)
- 不空金剛(梵: Amoghavajra, アモーガヴァジュラ、705-774年)