禁断の惑星

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禁断の惑星
Forbidden Planet
Forbiddenplanetposter.jpg
監督 フレッド・M・ウィルコックス英語版
脚本 シリル・ヒューム英語版
原案 アーヴィング・ブロック
アレン・アドラー英語版
製作 ニコラス・ネイファック英語版
ナレーター レス・トレメイン英語版
出演者 ウォルター・ピジョン
アン・フランシス
レスリー・ニールセン
音楽 ベベ・アンド・ルイス・バロン英語版
撮影 ジョージ・J・フォルシー英語版
編集 フェリス・ウェブスター英語版
製作会社 MGM
配給 MGM
公開 アメリカ合衆国の旗 1956年3月15日
日本の旗 1956年9月8日[1][2]
上映時間 98分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $1,968,000[3]
興行収入 $2,765,000[3]
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禁断の惑星』(きんだんのわくせい、Forbidden Planet)は、1956年アメリカ合衆国SF映画。監督はフレッド・M・ウィルコックス英語版、出演はウォルター・ピジョンアン・フランシスなど。イーストマン・カラーシネマスコープ作品。

SFが「荒唐無稽」とされ、パルプ・マガジンなどにおける舞台程度の認識だった時代に、SF映画の枠組みを持ちながら「潜在意識と自我の関係」という心理学的なテーマを扱った異色の作品。SFとしての状況設定を持ち込むことで、潜在意識のヴィジュアル化に挑戦している。製作当時は「わかりにくい作品」とする評価もあったようだが、現在ではその先見性を認められている。思索的世界を扱うフィールドとしてSFを使ったという点で、SFのその後の発展につながった金字塔的作品とも評価される。[要出典]

ストーリー[編集]

宇宙移民がはじまった2200年代。アダムス機長が率いる宇宙船C-57-D(日本語テレビ版では「アンドロメダ号」)は、20年前に移住しその後連絡を絶った移民団の捜索のために、アルタイル第4惑星(アルタイル4)へ着陸する。アルタイル4移民団の生き残りは、モービアス博士と、アルタイル4で誕生した彼の娘であるアルティラのわずか2名と、モービアスが作り上げたロボット・ロビー英語版だけだった。

モービアスは捜索団に対して、アルタイル4にはかつて大変な進化をとげ極度に発達した科学を創り上げた先住民族の「クレール人」が存在したが、解明されていない原因で突然に滅亡した、と告げる。そして移民団は正体不明の怪物に襲われて、自分たち2名と彼の妻(後に別の理由で死亡)以外は死んでしまったという。残ったモービアスは、クレール人の遺跡に残っていた巨大なエネルギーを生成する設備を分析・使用し、モービアス自身の能力を飛躍的に増進させていた。ロビーもその結果出来たものだ。さらに彼は、おそらくC-57-Dも怪物に襲われるだろうと予告し、一刻も早くこの星を離れるよう求める。そしてモービアスの言葉通りにふたたび現れた怪物はC-57-Dを襲撃、乗組員を殺害し始めた。しかしアダムスは、アルティラと恋仲となったこともあり、即時の離陸を拒否。モービアスとアルティアを、あるいはせめてアルティラだけでも、地球に連れ帰ろうとする。

いよいよ怪物の猛威が彼らに迫ったとき、クレール人の遺跡のエネルギーが最大出力に達していた事に気付いたアダムスは博士を問い詰める。そして彼は、怪物の正体が「イドの怪物」とでも呼ぶべき、モービアスの潜在意識、自我そのものだということを見破る。移民団やC-57-Dの乗組員を襲った怪物も、実は遺跡の装置によって増幅され具現化したモービアスの潜在意識(憎しみ)のなせるわざであった。そしてクレール人も、自分たちの潜在意識を制御しきれず、巨大なエネルギーでお互いに殺し合い、自滅したのだ。怪物はアダムスや博士達に襲いかかる。博士はロビーに攻撃するよう命じるが、元が主人である怪物を撃つことが出来ない。自らの心の暗黒面を正視したモービアスは、怪物の前に立ちふさがる。

怪物は消滅したが、モービアスは虫の息。彼は遺跡の自爆装置を作動させ、アルタイル4もろとも滅びる道を選ぶ。アダムス機長は、アルティラとロビーを伴ってC-57-Dに戻り、アルタイル4が爆発する寸前になんとか船を離陸させたのだった。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
テレビ朝日版1 テレビ朝日版2
エドワード・モービアス博士 ウォルター・ピジョン 大木民夫 森山周一郎
アルティラ・モービアス アン・フランシス 田原久子
ジョン・J・アダムス機長 レスリー・ニールセン 小林修
ドク・オストロウ ウォーレン・スティーヴンス英語版 原田一夫 大塚周夫
ジェリー・ファーマン ジャック・ケリー英語版 山田康雄 広川太一郎
クイン リチャード・アンダーソン 家弓家正
クック アール・ホリマン 愛川欽也
ボースン ジョージ・ウォレス英語版
グレイ ボブ・ディックス英語版

作品の評価[編集]

Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『テンペスト』を印象的なセットとシームレスな特殊効果で翻案した『禁断の惑星』で、シェイクスピアは豪華な宇宙の待遇を受けている。」であり、46件の評論のうち高評価は96%にあたる44件で、平均点は10点満点中8.2点となっている[4]

ロビー・ザ・ロボット[編集]

登場するロボットロビー・ザ・ロボット英語版」は、SFに登場するロボットのひとつのモデルを確立した。「宇宙家族ロビンソン」のフライデーや「スター・ウォーズシリーズ」のR2-D2は、ロビーの直系の子孫であると言ってもよい(ロビーとフライデーのデザインはどちらもロバート・キノシタが担当したものである)。ロビーはその後『続・禁断の惑星 宇宙への冒険』(原題は『THE INVISIBLE BOY』)、『トワイライト・ゾーン』『アダムスのお化け一家』など多数の作品にゲスト出演した。多くの玩具が発売されており、また「主役の補佐をするマスコット的なロボットの存在」という設定において日本のアニメ特撮にも大きな影響を与えたとされる。[要出典]

「ロビー」の描写は、1950年に発表されたアシモフの『われはロボット』に登場するロボット工学三原則の影響を受けており、これは“「怪物を止めよ」というモービアス博士の命令を受けたロビーが放電しながら機能停止してしまう”というシークエンスにて表現されている。イドの怪物はモービアスの潜在意識を具現化したものであったため、「怪物を止める」にはモービアス博士を殺すしか方法がなかったからである。

関連作品[編集]

映像商品[編集]

  • ワーナー・ホーム・ビデオより、国内盤DVDが繰り返し発売されている。定価690円のシリーズにもラインナップされたが、その後1,500円に再値上げしている。

音楽商品[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 再放送1978年6月28日『水曜ロードショー

出典[編集]

  1. ^ 禁断の惑星 - allcinema
  2. ^ 禁断の惑星 - KINENOTE
  3. ^ a b (英語) The Eddie Mannix Ledger, Los Angeles: Margaret Herrick Library, Center for Motion Picture Study 
  4. ^ Forbidden Planet (1956)” (英語). Rotten Tomatoes. 2021年2月15日閲覧。

外部リンク[編集]