「変ロ短調」の版間の差分

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'''変ロ短調'''(へんろたんちょう)は、[[西洋音楽]]における[[調]]のひとつで、[[{{音名にリンク|変ロ}}|変ロ]] (B<sup>♭</sup>) 音を[[主音]]とする[[短調]]である。[[調号]]はフラット5箇所(B, E, A, D, G)である。
'''変ロ短調'''(へんろたんちょう)は、[[西洋音楽]]における[[調]]のひとつで、[[{{音名にリンク|変ロ}}|変ロ]] (B<sup>♭</sup>) 音を[[主音]]とする[[短調]]である。[[調号]]はフラット5箇所(B, E, A, D, G)である。

2017年7月20日 (木) 01:22時点における版

変ロ短調
変ロ短調
各言語での名称
英語 B flat minor
独語 b-Moll
仏語 Si bémol mineur
伊語 Si bemolle minore
中国語 降B小調
音階

全音を、半音を示す。
関係調
同主調 変ロ長調
平行調 変ニ長調
属調 ヘ短調
属調平行調 変イ長調
下属調 変ホ短調
下属調平行調 変ト長調
前後の調と異名同音調
異名同音調 嬰イ短調
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変ロ短調(へんろたんちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、変ロ (B) 音を主音とする短調である。調号はフラット5箇所(B, E, A, D, G)である。

音階と和音

音階構成音
上行→下行 1 2 3 4 5 6 7 8 7 6 5 4 3 2 1
自然短音階 B♭ C D♭ E♭ F G♭ A♭ B♭ A♭ G♭ F E♭ D♭ C B♭
和声的短音階 B♭ C D♭ E♭ F G♭ Aナチュラル B♭ Aナチュラル G♭ F E♭ D♭ C B♭
旋律的短音階 B♭ C D♭ E♭ F Gナチュラル Aナチュラル B♭ A♭ G♭ F E♭ D♭ C B♭

赤マスは一般に臨時記号により表される

和音構成音(ダイアトニック・コード)
コードネーム Bm Cm-5 Daug Em F G Aナチュラルdim BmM7 Cm7-5 DaugM7 Em7 F7 GM7 Aナチュラルdim7 F7(♭9)
第9音 G
第7音 Aナチュラル B C D E F G E
第5音 F G Aナチュラル B C D E F G Aナチュラル B C D E C
第3音 D E F G Aナチュラル B C D E F G Aナチュラル B C Aナチュラル
根音 B C D E F G Aナチュラル B C D E F G Aナチュラル F
和音記号 I II III IV V VI VII I7 II7 III7 IV7 V7 VI7 VII7 V9

コードネームは実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。

特徴

ヴァイオリンでは音階開放弦の音が極端に少ないため、響きが暗く曇りがちであり、極めて弾きにくい。シャルパンティエはこの調を「陰鬱で恐ろしい」と述べている。

そのため響きの悪い調であり、18世紀まではこの調で書かれた作品は大変少ない。しかし19世紀以降、ピアノでは運指が比較的容易であるため、曲の主調として多く作曲された。このため、ロマン派的な調の一つである。とは言えども調子記号の使用箇所が多いため、読譜は極めて困難な調のひとつでもある。

変ロ短調の曲の例

Category:変ロ短調を参照。

関連項目