時の流れに (ヴァン・モリソンのアルバム)

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時の流れに
ヴァン・モリソンスタジオ・アルバム
リリース
録音 ロンドン タウンハウス・スタジオ
カリフォルニア州サウサリート ザ・レコード・プラント、ハーバー・サウンド
カリフォルニア州サンラフェル トレス・ヴァーゴス
ダブリン ロンバード・サウンド・スタジオ
ジャンル ソフト・ロックジャズケルト音楽
時間
レーベル アメリカ合衆国の旗ワーナー・ブラザース・レコード
欧州連合の旗マーキュリー・レコード
プロデュース ヴァン・モリソン
デヴィッド・ヘイズ(アシスタント・プロデューサー)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 4位(ニュージーランド[1]
  • 14位(オランダ[2]
  • 17位(ノルウェー[3]
  • 24位(イギリス[4]
  • 116位(アメリカ[5]
  • ヴァン・モリソン アルバム 年表
    ビューティフル・ヴィジョン
    (1982年)
    時の流れに
    (1983年)
    ライヴ・アット・グランド・オペラ・ハウス・ベルファスト
    (1984年)
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    時の流れに』(原題:Inarticulate Speech of the Heart)は、ヴァン・モリソン1983年に発表した14作目のスタジオ・アルバム。アメリカ盤はワーナー・ブラザース・レコード、ヨーロッパ盤はマーキュリー・レコードから発売され、本作をもってモリソンとワーナー・ブラザースの契約が終了した[6]

    背景[編集]

    レコーディングはイギリス、アメリカ、アイルランドの3か国で行われ、「心語り」と「9月の夜」はアメリカのサウサリートで録音された[7]。11曲4曲はインストゥルメンタルである[6]。収録曲「アイリッシュ・ハートビート」は、後にチーフタンズとのコラボレーション・アルバム『アイリッシュ・ハートビート』(1988年)でセルフ・カヴァーされた[8]

    反響・評価[編集]

    ニュージーランドのアルバム・チャートでは33週トップ50入りし、うち3週にわたって4位を記録する大ヒットとなった[1]。更に、シングル「望郷の歌」もニュージーランドでチャート入りを果たし、40位を記録した[9]。イギリスでは、本作が全英アルバムチャートで24位に達して自身8作目の全英トップ40アルバムとなり[4]、「望郷の歌」は全英シングルチャートで98位を記録した[10]。一方、アメリカのBillboard 200では116位に終わり、シングル・ヒットも出なかった[5]

    Richard S. Ginellはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「殆ど忘れられたアルバムとはいえ、ヴァン・モリソンが持つ反骨のアイリッシュ魂の最も深く内的な領域や、彼のスピリチュアル・ジャズ時代の極致へ聴き手を誘う」と評している[6]

    収録曲[編集]

    全曲ともヴァン・モリソン作。2. 4. 6. 11.はインストゥルメンタル

    1. ハイアー・ザン・ザ・ワールド - Higher than the World – 3:44
    2. コンスウォーター - Connswater – 4:10
    3. 時の流れに - River of Time – 3:04
    4. ケルティック・スウィング - Celtic Swing – 5:04
    5. レイヴ・オン、ジョン・ドン - Rave On, John Donne – 5:18
    6. 心語り (1) - Inarticulate Speech of the Heart No. 1 – 4:56
    7. アイリッシュ・ハートビート - Irish Heartbeat – 4:42
    8. 道 - The Street Only Knew Your Name – 3:38
    9. 望郷の歌 - Cry for Home – 3:46
    10. 心語り (2) - Inarticulate Speech of the Heart No. 2 – 3:55
    11. 9月の夜 - September Night – 5:16

    他メディアでの使用例[編集]

    「ケルティック・スウィング」は、2009年公開の映画『ラブリーボーン』のサウンドトラックで使用された[11]

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注・出典[編集]